L'APERO! ~Carnet de Recettes qui Voyage~旅するレシピノートから

フランス・スペインをはじめ世界45ヶ国を旅して出会った思い出の料理レシピ。簡単&ちょっとお洒落な料理で楽しいひとときを!

夏の北欧風♪森のベリーのキセリ

2008年08月10日 | Weblog
  そもそも私が異国の文化や言葉に興味をもったのは、子供の頃に絵本で見たり帰国子女の友達から聞いた「すぐ裏の庭や森にあるベリー類」でした。いつかそのベリーを実際に摘んで、それでお菓子をつくってみたい!といつも憧れていました。今でこそ生のブルーベリーやラズベリーは近所のスーパーでも安く手に入りますが、私が小中学生の頃は生の実は一部デパートでしかお目にかかれず値段も数千円もして、子供なりに親にねだるのをためらいました。高校2年で生まれて初めての海外旅行(行き先はフランス、この時から一人旅。)をするまで一度も日本を出たことのなかった私は、誕生日にベリー図鑑やブルーベリーの苗を買ってもらいながら、まだ見ぬ地のベリーのある日常に思いを馳せていました。今でも、初めて訪れたパリの朝市で山と盛られた美しいルビー色のラズベリーを買ったその場で口に含んだときの甘酸っぱい芳醇な香り、それでいてシャンパンのように(当時未成年のためこれは後付の感想)軽やかに鼻からふわっと抜けていく、どこかはかない女性的な味・・・は忘れられません。日本で主流の酸味がやや強いアメリカ産よりも、やはり私はヨーロッパのベリーが好きなのですが、日本ではなかなか入手しにくいのが残念です。

  今回はラズベリーを使ったキセリを紹介します。実はこれも毎度おなじみ(?!)使いまわしレシピ。先日の紫たまねぎのラズベリーピクルスを作った際に残ったラズベリー半パック分が傷まないうちに煮て写真を撮っておきました(もうとっくに飲んでしまいましたが・・・)。キセリ(Kissel)は北欧でラズベリーに限らずカシス(黒すぐり)、ブラックベリー、レッドカラント(赤すぐり)、ビルベリー、野いちごなど、好みのべリーを砂糖とレモン汁でさっと煮てとろみをつけ、実(み)はコンポートのように生クリームかサワークリームをかけてデザートとして食べ、汁はレモン入り氷水かお酒で割ってドリンクにします。ロシアでもヴァリェニエというベリーの砂糖煮と、これをドリンクにしたモールエが夏に好んで飲まれるようです。あるいは、この汁を白ワインで割ってフランスのアペリティフ(食前酒)の定番キール(Kir)、お財布に余裕のある方は白ワインをシャンパンに替えてキール・ロワイヤル(Kir Royal)にしてみても素敵。

北欧風夏のベリーのキセリ
調理時間2~3分

好みのベリー(今回はラズベリー)・・・1パック
砂糖・・・・・大さじ3~4 (好みで加減)
レモン汁・・・・大さじ1

以上を耐熱容器に入れラップをふんわりかけ、電子レンジで2分~3分加熱。冷蔵庫で冷やしてから、実は砂糖いり生クリームかサワークリームをかけ簡単デザートに、汁は氷水かお酒(白ワイン、ウオッカ、ソーダ水など好みで)とレモンで割って飲み物としてどうぞ。

これってジャムとどう違うの?と聞かれると答えに困るのですが、強いて言えばこちらはジャムよりも加熱時間が短いので果物の食感を残した仕上がり・・とでもいいましょうか。

               








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2 コメント

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Unknown (モフモフ)
2008-08-09 19:39:42
ベリーですか、やっぱりあの甘酸っぱさにはあこがれますね。僕も小さいころに苗を買って数種類育ててみたことがあるのですが、日本の気候や虫のせいで全滅・・・。初めての海外旅行から一人旅(しかも、フランス)すごいですね。海外行きたいですが、準備って何から始めるのが良いですか?
モフモフさんへ (Elsa)
2008-08-10 18:24:19
モフモフさんはどこの国に行きたいのですか?それによっても準備はまちまちだと思います。私はいつも最低限の荷物しか持っていきません。それもすべて機内持ち込みの手荷物で。というのも、けっこう海外で荷物が紛失したり行方不明になってしまう事が多いのです。それに到着地で預けたトランクが出てくるまで結構時間かかりますしね。それにヨーロッパは石畳、アジア、中南米などは舗装されてない道も多いので、歩きやすい靴で、トランクでなく背中に背負えるバッグ(リュック)がいいでしょう。着替えなどは最低限で、地味目の狙われない軽装が無難。足りない物がでても大体のものは現地で調達できます。あともし持病や普段飲んでいる薬、病歴、体の弱い所があれば事前に辞書などで現地語または英語の訳語をノートにメモして万一の時に医師にみせられると安心。あと私はいつも、訪れる国の簡単な挨拶はかならず覚えてから出発します。こんにちは、ありがとう、ごめんなさい、おいしい(!)、これいくらですか(現地語で値段を聞くと「オッ!おぬしデキるな」と思わせてボラれずにすみます。その後の数字は筆談でOK)、等々。あと当たり前ですが現金・カード・パスポートはポケットなど人目につくところに入れず、貴重品ポシェットなど数箇所に分散して、服の中に(!!)隠して身につけて。ハンドバックなどの中にはひったくられても惜しくないガイドブックなどしか入れず、最悪の場合ひったくられても潔く渡してしまうことです。命に代わる重要なものなど無いのですから。早く旅が実現するといいですネ!