勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

山形りんご

2012-11-30 14:46:00 | Weblog
3日ぶり日替わりになった。如常の日々ながら、少々取り込んでいた。

ところで、この林檎は昨日戴いた山形産の「山形りんご」。毎年この時期になると山形在住の友人が宅配で届けて下さる。奥様のご家族と共に林檎やさくらんぼといった果樹農園を営まれており、いつもGikoohにまで暖かな心のもてなしを頂戴している。この林檎の品種は「ふじ」だが、蜜の量が凄く豊富で風味も食感も王様級だ。彼が愛情を込めて生産していることがとても伝わり、並々ならぬ有難さを感じている。早速、ご本尊様やお祀りしている仏様にお供えさせて頂いている。

もう1つ戴き物の話になるが、今週は讃岐の手打ちうどんや(香川)、大徳寺納豆(京都)、そして今日は檀家さんから干し柿や太ももくらいある大根など次から次へと届けられる、珍しい1週間になった。有難い。
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自分で育てたキャベツとブロッコリーに感動

2012-11-27 22:16:04 | Weblog
午前中は茶道の稽古があり、午後からは結集寺院の檀家さんで葬儀があり伴僧(脇役)としてお勤めをさせて頂いた。久代地区の葬儀では、住職1人で務めるよりも、2人の僧侶で務めることが多い。Gikoohが導師の経験をするなかで常々感じることは、1人よりも2人の方が作法の幅を広げることが出来、結果的に故人の為にもなるのではと確信している。

街の方では以前は2人で務めていた葬儀が諸事情で1人行となる傾向が進み、都会の方では講中や親族を招かない家族葬とか、最近よく聞くようになったお別れ会といって古来からの葬儀の形態が崩れつつある。これは葬儀に限ったことではないが、どの分野においても何かにつけ簡素化になりつつある傾向は否めない。けれども自分を産み育ててくれた親、連れ添い、或いは子など、最後の別れなのだから伝統を大切にして欲しいと願っている。

そして特に気になるのは、宗教家の関わらないお別れ会という式。以前にも書いたことがあるが儀式を伴わないセレモニーは、故人の魂を成仏させることなく周辺をさ迷わせる事となりかねない。久代についてはお別れ会という考え方はまだないが、葬儀や追善供養に対する考え方は先人の智慧に学ぶべしだろう。

さて、写真は今日収穫したキャベツとブロッコリー。Gikoohが畑を始めて10年以上になるけれど、実はキャベツ作りが成功したのは初めて。無農薬のキャベツがこんなに甘かったのかと驚き、4人家族で半玉の千切りを一気に食べた。
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日記

2012-11-25 22:31:20 | Weblog
勝福寺では1日に2件法事を務めさせて頂くことは殆どないのだけれど、今日は午前と午後の2回、寺で法事があり多用な1日となった。平素の本堂は、お花やお供物も比較的質素なのだけれど、法事のお供物等はご当家が用意されるため、とても見栄えがして堂内が明るくなるような感じがする。今日は天候にも恵まれ、座布団も先日打ち直しをしたばかりだったので、何かと気持ちよくお過ごし頂けたのではなかろうか。

写真は、勝福寺PAシステムのモニタースピーカー。メイン用ではなくモニタ用ーなのでそれなりの音がするのだけれど、口径が大きいからゆったりとした音が出る。一昨日の夕方、客殿と本堂の渡り廊下に置き、jazzを静かに流しながら本堂掃除をした。
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境内にさざんかが咲き始める。

2012-11-24 22:51:08 | Weblog
ついこの前まで見頃を迎えていたツワブキも朝夕の冷え込みで盛りを過ぎ、今度は山茶花(サザンカ)が咲き始めた。この写真は先ほど撮ったもので、あまり写りが良くないが、花弁の真紅と葉の濃い緑がとても良い。

昨日(勤労感謝の日)は、生家のお寺で修された千手祭りという秋の大祭に参加してきた。僧侶が何人も集うと読経の声も迫力があり、荘厳な雰囲気だった。同時に御室流のいけばな展も開催され、Gikoohも一点展示させてもらった。

今日の午前中は法事があり、午後から日没までは来客が続き、夜は仏教講話があった。明日は午前も午後も法事があるので、今夜はこの辺で。
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娘の七五三詣りへ

2012-11-22 09:24:45 | Weblog
一昨日の夜にあった気学の勉強会は、気が付けば深夜12時頃まで及んだこともあって、昨晩は早く休んだ。九星気学は人生設計の総合デパートのようなものだから、とても興味を持たれたのが印象的だった。相談者様と接する場合でも、その人が今どのような運勢にあるのか知った上でお話をすれば、後押しもしやすくなるからGikoohは気学の思想を参考にすることが時折ある。気学とか占いと言えば疑問を抱かれるかも知れないが、ナショナル(現・パナソニック)の松下幸之助氏が起業された頃は、社内に占い部門があったと聞くし、元総理の中曽根康弘氏の姉も占い師という具合に、決していい加減な学問でないことは紹介しておきたい。

ところで、昨日は娘の七五三詣りのため氏神様へ。七五三の御祈祷は勝福寺でも勿論可能だが、好んで宮司さんにお願いをさせて頂いている。家族を始め、娘が住まいをする久代の別所地区には、氏神様をお祀りする神社がる。氏神様が所轄する地域に住ませて頂いているわけだから、当然のことながら地元の氏神様へお詣りに行くことが望ましい。

山中の小さな神社に娘がちょこんと正座し、宮司さんに祝詞をあげて頂く静寂な時間がとても心地良かった。

これは七五三に限らず、このブログをお読みの方々も、その地域に氏神様があると思われる。不景気といいながらこれだけ生活が豊かになると、神仏への尊崇の念が薄れてはいないだろうか。自分の所有地だから、家賃を払っているから、会社の社宅だからという神仏への無関心さは宗教家として良いとは言えない。今住んでいる地域は、もともと氏神様の土地であることを知り、氏神様に感謝する気持ちが湧いてくると、それだけでも心は豊かになってくると思う。

話が少しそれるが、生活の基本となる柱「衣・食・住」でも生活する身近には色々と歓迎されないものが多い。Gikoohは有難いことに様々な分野のエキスパート達とお話をする機会がよくあるが、家具でも安価な物に使われる塗料の影響、食事でも防腐剤、添加物の影響には震撼させられるものがある。コンビニの弁当を作られる人の話も衝撃的だが、世間の多くはそんな事はさほど気にされないのかも知れない。(またこれは定かな情報ではないから書いてはならないのかも知れないが)遺伝子組み換えのトウモロコシをネズミに与え続けることで、子を産む母ネズミは激減するのだという。

世間の風潮は、品質よりも値段なのかも知れないし、忙しい現代人にとって外食産業の充実や店屋物の惣菜、コンビニの弁当は生活の支えになっているのかも知れないが、結局このような積み重ねが生活のあらゆる場面に影響し、考え方も狂わせてしまっているのではなかろうか。19日の日替わりで書いた、灰汁のような生活を送ってはならない。

今日もまた来客や雑用の多い1日になると思うけれど、その前に日替わりを書いてみた。
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煎茶の精神

2012-11-19 21:18:50 | Weblog
昨今、新党が次々と発足する政界の現状を垣間見ながら、不信感を募らせるのはGikoohだけだろうか。自分の意思が通らねば、新たな党を作れば良いという考えはいかがなものか、これは彼らの私欲に過ぎないのではないか、日本国の舵を握る先生方が一致団結出来ない現実を憂う。政界は墨汁のような世界だと感じることがあるが、よほどの強い信念でもない限り、やがては染まってしまうものなのだろうか。

すべての分野において言えることかも知れないけれど、(例が適切でないかも知れないが)大鍋で里芋が茹でられているとする。今の社会は里芋そのものの素材よりも上辺の灰汁だけで物事の本質を見ようとしているように思う。人間でいえば、魂が軽くても社会で目立った行動をとる人が浮世を風靡し、一見あたかも救世主のように捉えられることがあるのかも知れないが、しかしそこは魂の根幹が重くないと、将来悪影響を及ぼしかねない。

Gikoohは僧侶で住職だから、派手なことは謹んで平素から静かな生活を好まなければならないと思っている。朝起きて水をかぶって一座の行法を丁寧に勤め、日中は来客者様達に煎茶をふるまいながら浅深の話をするというスタイルを大切にしたいと思っている。もしGikoohが僧侶らしい生活を送っていたとしても、煎茶の世界を知らず講演活動などで世間を忙しく飛び回るような人間だったら、きっと灰汁のように魂も軽くなって現在の世界観は生まれていないと思う。話がそれたが、Gikoohにとって煎茶の世界の精神面は峰より高く、海のように広い魅力がある。その素晴らしさを教わったのは心の師、林鶴山さんや故人の父からだが、Gikoohも息子や何方かに伝えておかねばならないと思っている。煎茶を嗜まれる人ならば、云わんとすることがまっすぐに伝わると思う。

明日の夜は、九星気学を学びにお二方ご来山になられる予定なので、資料を考えねば。
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結集寺院の本堂落慶法要に参列

2012-11-18 22:48:46 | Weblog
今日は結集寺院の中本寺「寳生院」様で、本堂の落慶法要が盛大かつ厳粛に修行され、勝福寺も末寺の一ヶ寺として参列させて頂いた。発願から完成まで約10年もの長い間、寺族の皆様や檀信徒等、寺関係の皆々様の尽力は顕著で、その結果本当に厳かな本堂に建て替えられた。本堂の落慶法要は数百年~千年に一度の大事業で、その節目にご縁を得た今を生きる関係者様は何かと大変だったと思われるけれど喜びもひとしおだったのではなかろうか。

お寺や神社は地域の核といっても過言ではないと思うけれど、お寺が光明を放っていることは檀信徒の深い理解と協力、団結力が第三者にもよく伝わってくる。そして檀信徒が1つの大きなFamilyとしての絆を感じるのはGikoohだけではないと思う。お寺を護り、ご本尊様をちゃんとお祀りするという清浄な心は、檀信徒や地域発展のために還元されてくるだろう。

落慶法要の意味は深いけれど、ご本尊様に歓びと感謝の法要を捧げるのが第1だと思う。このたびの法要は約2時間を要し、充実して拝むことの出来る素晴らしい内容だった。その御次第には進行順によって様々な配役が割り当てられおり、Gikoohも「中曲」という有難い配役を仰せつかった。当日に向けて随分前から勝福寺の本堂で練習を重ねたこともあって、何とか無事に勤めあげることが出来た。今、久々に心身ともに落ち着いている。最高の1日だった。
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七尊仏図

2012-11-17 22:02:33 | Weblog
午前中は満中陰の法事へ。この仏画は初七日忌の主本尊~七七日忌の主本尊までを描いた七尊仏図という。勝福寺では平成18年に篤信者様から3本寄進頂き、布教の一環として用いさせて頂いている。初七日忌~七七日忌まで1週間ごとに親族が集まってお勤めをし、主本尊を供養することによって故人の菩提を祈るわけだが、この仏画は初七日は不動明王、二七日忌は釈迦如来といったように各本尊の配置が分かりやすいこともあって重宝している。

7日毎に主本尊が変わっていく…。臨終の瞬間の何とも表現し難い複雑な気持ちが、その日から7日周期を何回も重ねるうちに、(満中陰までは1日1日がとても長く感じるが)日常生活に少しずつ活力を取り戻し、各本尊が故人も導くが遺族にも元気を出せと言わんばかりにこちら側をじっと見ておられる姿には勇気づけられるものだ。

人生の終焉は誰しも逃れることの出来ない宿命だが、人の臨終を通してその人本人は勿論、家族や親族が学ぶことも本当に多い。その場に遭遇して後悔が少しでも少なくなるように平素からの生活態度を戒めたいものだ。こうしている間にも時間は過ぎて行く。
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七五三

2012-11-15 22:24:51 | Weblog
今日は「袴着の祝い」、七五三だ。旧暦で11月15日というと、今の暦でいえば12月27日に当たり、古法二十七宿の「鬼宿日」に子供の無事成長を願って神社や寺院へお詣りする日だ。現在は新暦の11月15日が一般的になり、年齢も数えで行う場合もあれば、満年齢で行う場合もあり様々なようである。二十七宿とか二十八宿について関心のある方は是非お調べを。

この七五三という数字。因みに勝福寺本堂の屋根勾配、山門の屋根勾配、鐘楼の屋根勾配、地蔵堂の屋根勾配も七五三勾配というらしい。確かに美的にもバランス荷重も良さそうだ。

さて、写真は自家製の納豆。勝福寺ではおよそ1週間に1度、納豆とヨーグルトをタニカのヨーグルトメーカーで作っている。Gikoohも来年満年齢の40歳を迎えるが、少しずつ身体のことも気になり始め、手作り出来るものはなるべくそうしたいと思っている。最近では「ぬか床」で漬物も作るようになっているが、何を置いても防腐剤や添加物が0なのは特筆すべきことかも知れない。毎日摂取するものは、1日1日では大差がないのかも知れないけれど、10年も経つと身体に対する影響も大きいと思うので留意したい。

皆々様も、納豆やヨーグルト達の手作り生活始めませんか?
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座布団

2012-11-14 21:47:18 | Weblog
Gikoohは1日の終わりに境内の片隅で、餓鬼仏を供養するために屋外へ出るのだけれど、今夜の総社市久代は満天の星空でとても幻想的になっている。11月前半は多用ながら後半は比較的落ち着いてくると思うので、望遠鏡を出して冬の星座を眺めたい。

さて、勝福寺では10月末から11月上旬にかけて、石垣の土塀を塗り直す修繕工事を行い、今日は足場の撤収作業も無事に終わって見事な景観になった。施工前はあちこちで漆喰が剥がれ落ちるなど経年に伴う老朽化が目立っていたが、見違えるようになった。Gikoohが勝福寺へ来てから13年、檀家の方々の深い理解と協力のもと着実に整備が進められていることは本当に有難いと思っている。(勝福寺WEBのTOPページに関連写真を掲載)

もう1つ、写真は今年の6月に修理に出していた座布団が昨日綺麗になって戻ってきた。この座布団は恐らく40年ほど前のものらしいが、経年に伴い大分とくたびれてペチャンコになっていた。それがご覧のように様変わりして帰ってきたので驚いた。中の綿を打ち直して、カバーを新調し、更に外カバーで覆っているので少しくらいお茶がこぼれても大丈夫だ。物はこうして大事にしていきたい。
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