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懐かしのニューミュージック(3) ポーラー・スター

2007-01-09 19:28:47 | 音楽:懐かしのニューミュージック
昭和54年7月25日 発売

 八神純子さんの歌と出会ったのは、ご他聞に漏れず私も「みずいろの雨」からでした。よく通るハイトーンの声と「♪降り続くのーーーー」のメロディにKOされました。
 「ポーラー・スター」は私が中学生時代にずいぶんと聴き込んだ歌です。この歌を聴けば、盆踊りの夜に初めて夜通しで遊んだことなどがフラッシュバックします。(極私的な記憶です(^^ゞ)

 この楽曲はイントロからして壮大で、それまでのアルバムの楽曲とは趣を異にしています。ホルンの響きがイイですネ。もちろんトランペットの「チャーンチャーン チャララッチャー」と折り重なるフレーズと、テューバやトロンボーンの低音ブラスの「ジャッ ジャーン」の掛け合いも気持ちよく、ツインリードのディストーションギターのチョーキング、「タンタタ タンタタ」というドラムスのノリも申し分ありません。楽曲の導入部として、これほど魅力的な例はなかなかありません。
 Aメロのバックでは低音が半音ずつ下がっていき、叙情的に流されてしまいそうなメロディをリズミカルにサポートしています。セカンド・アルバムにもこの「ポーラー・スター」は収録されていて、そのクレジットではだれがどの曲を演奏しているのかはわかりませんが、この曲のドラムスは村上“ポンタ”秀一だと思うんですが‥‥。リズムを強調した、変化に富んだプレイが堪能できます。
 そしてサビへと盛り上がっていく弦の駆け上がりフレーズで、緊張感がぐっと高まっていきます。
 サビは「♪ポーラー・スター」の歌詞に対して、1回目は「シ・ド・ラ」、2回目は「ラ・ド・シ」という別のメロディがふられていて、どちらも魅力的な組み立てのメロディです。特に2回目は切ない響きを持っているので、サビが終わりに近付いているようにスムーズに次のフレーズを導入しています。これでもかというハイトーンのファルセットで、だれにも真似のできない歌唱力を充分に活かして間奏に入ります。
 そして間奏の後は再びAメロに戻りますが、ここでのチェロを中心にした低音の弦の合いの手がカッコいい!(アルバムver.の高音の弦はちょっとうるさく感じます。)

 北極星(ポーラー・スター)に「想いを伝えて欲しい」という祈りを捧げる内容の歌詞ですが、ブラス、弦ともに重厚なアレンジで、壮大な曲調にはよく合っています。夏の夜にはピッタリの1曲です。

 八神純子さんはこの後、「Mr. ブルー」や「I'm A Woman」などのハードな曲調に移行し、ヒットから徐々に遠ざかってしまったのが残念でした。聞くところによると、八神さんはご自身の透明感のある声はクセが無さ過ぎて嫌いだそうで‥‥。だから敢えて、その声を武器にしないようなハードな曲調に移行して行ったそうです。

 八神純子さんのシングルにはカップリングに佳作曲が多く、この「ポーラー・スター」のカップリングの「ビューティフル・デイ」ももちろん名曲です。数年前にやっと、突然CD化されて狂喜いたしました。いずれは取り上げてみたい楽曲です。

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2 コメント

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カセット版「ポーラスター」(笑) (rosy blue)
2007-01-13 23:34:08
自由人大佐さま

私も「ポーラスター」大好きです。
細かい部分が実に計算された曲ですよね。
当時何回も何回も聞きました。

「北極星はどんなときでも動かず、
北の空の星は北極星の周りを回転しているように見える。
私も北極星のように、まわりにふりまわされない強い精神を持ちたい」
当時純子さんが言っていましたね。
うーん。私はまだまだだなあ。

自由人大佐さんの描写すばらしいですね。
もう一度じっくり聞きたくなりました。
でも、私の「ポーラスター」はカセットだったっけ(笑)
聞けるデッキがもうない(笑)


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カセットも聴けなくなってきた‥‥ (get_better4uまたは自由人大佐)
2007-01-14 21:11:56
 rosy blueさん、毎度です。

 アナログの「レコード」が聴けなくなってきたことはよく話題になりますが、実はカセットテープの存在も風前の灯火ですネ。
 我が家にはバンド時代のデモテープやらライヴのテープやらがかなりの数がありますが、それらをMDにダビングして安心していたら、MDもそろそろ時代遅れになりそうな勢いです‥‥(苦笑)。
 あまりに技術革新のスピードが速すぎて、消費者はどんどん新しいものを買わされているような気がします。旧来のものが全く使えなくなってしまうというのは困ったものです。

 八神純子はディスコメイト時代のオリジナルアルバムはほとんどが廃盤になってしまいました。ユーミンやサザン、達郎など、旧作がCDショップに並んでいる方々は恵まれていますネ。
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