春日部の丘の上教会の生誕祭茶会で、茶の湯とキリスト教の関わりを聞く(2010.12.7)

2010-12-07 22:32:44 | Weblog

 今日(7日)、春日部福音自由教会、丘の上記念公会堂で、牧師さんが開かれるお茶会に出かけました。
2年ほど、教会のチャリティ茶会に関わってきて、そのご縁もあって招かれたのです。

 まず小間席です。蹲踞(つくばい)を使い、躙(にじ)り口から茶席に入ります。ワタシ、こういう風にお茶会に参加するのは、はじめての経験です。

*小間席には、“心”の文字、右の下地窓は待庵風。

 高橋敏夫牧師により、炭手前のあと、濃茶がふるまわれます。

 お菓子は、小さなクリスマス世界です。香合は、鮮やかな緑のクリスマスツリー、お釜は、クロス、十字架のデザインでしょうか。
 趣向もお話も、イエスの誕生を祝う茶会らしさに包まれます。

 高橋牧師は、茶の湯世界にキリスト教がつながること、影響していることについて歴史上の文書からの考察、研究されている方です。高山右近研究では、本の執筆、出版されています。

*右:武将高山右近の信仰と茶の湯(高橋敏夫著)2007年11月発行。左;教会にあったパンフレット。

 ワタシも、先日(12月1日)、NHKの“歴史秘話ヒストリア”で高山右近の番組を見ていました。その番組の中でも、キリスト教の茶の湯作法への影響について話していました。
 高橋牧師は、“ようやくメジャーなメディアも、そのことを認め、伝えるようになった”と。

 話が、千利休の唯一の茶室・国宝待庵の造営に、高山右近が関わっているらしい、ことに及びました。利休が待庵の造営に、木材の目利きを高山右近に依頼していることは文書上あきらかなようです。

 高橋牧師は、若いころ、さいさい妙喜庵(待庵)に通ったことを話され、“この茶室(在主庵)の下地窓は、こっちが待庵風、こっちが如庵風、に作っているのですよ”と。

 広間に移って、点心をいただきます。
 お点前が山田牧師に代わって、薄茶がふるまわれました。

*右の干菓子は聖書です。

 お菓子は、聖書をかたどった干菓子もありました。床の軸は、“福音”です。お花は、ポインセチア・・・でしょうか。生誕祭、クリスマスのお茶会でした。

*広間には、“福音”の文字

 一期一会というか、にじり口から腰をかがめてくぐり、小間席に寄り合って、一碗の茶をまわす茶の湯の精神を少しだけ垣間見ることができました。
 しかし、牧師さんがキリスト者の心、教えを話されたのですが、茶の湯作法に緊張していて聞こえなかったかもしれません。

  【おまけ】

*国宝の茶室待庵は、朝鮮民家そのものであるという話を書いた“利休=茶室の謎”(瀬地山澪子;NHKプロデューサー)がとても面白かったと、このブログに書いたことがあります。去年2009年11月です。<ここクリック>

  【おまけ=12月8日の追加】

*高山右近を扱ったNHKの番組“歴史秘話ヒストリー”の再放送は、今日(12月8日)の16時05分~50分です。


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2 コメント

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ご来庵、ありがとうございました。 (ヤマリン)
2010-12-20 19:45:10
ご夫妻にお越しいただき、ありがとうございました。こちらも、楽しく過ごさせていただきました。
正風館での平和フェスティバルに初めて伺いましたが、このような働きにも心を砕かれていることに、感謝いたします。
降誕祭茶会は、明日が最終日。しっかりおつとめしたいと思っています。新しい年も、よろしくお願いします。
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降誕祭茶会 (f(ヤマリンさんへ))
2010-12-21 09:09:30
ブログに生誕祭と書いてしまいました。
先日はありがとうございました。
岩槻の炭屋さんによろしくお伝えください。
・私の住む町の戦後すぐの話に関心があるように感じました。
賀川豊彦さんへの関心かな、と思いますが。博愛の方ですね。
わが町に、足跡か、思想が残っているのです。去年、徳島・鳴門の賀川豊彦記念館に行きました。
・日経2010年12月16日の夕刊に、武者小路千家の家元さんが、
濃茶の作法と、キリスト教の“聖体拝領”の儀式について、
書かれています。
(f)
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