医療マーケティングの片隅から

医療ライター・医療系定性調査インタビューアーとして活動しています。独立30年を機に改題しました。

ガンになったら読みたい本。

2009年05月21日 | 「がん」について

今日は某企業の展示会に行ったのだが、社員は全員マスク着用の厳戒態勢だった。
東京から関西方面への出張は禁止、ニューヨーク出張の人は着いたその場で呼び戻され、大阪から戻ってきた人は3日間の出社停止。

そんな話を聞いて帰宅した矢先に東京・川崎で豚インフルエンザ発生、のニュース。
あの厳戒態勢は何だったんだ~。

さて、豚インフルとはまったく関係ないのですが、
藤野邦夫著「がん難民コーディネーター」(小学館101新書)を読了しました。

医師ではない著者が、海外のがん治療に関する本を翻訳し、自らも3度にわたるガン(うち1回は誤診)を克服した経験から、がん患者にボランティアで相談にのっている。その活動を知りたくて読んだのだが、予想外の収穫。いろいろな意味で意を強くした。

やっぱり、ここにも“ガンとは戦うべき”、と書かれている。
がんと告知された瞬間に「残された命を穏やかに生きよう」などと考えてはいけない。

ガンとの戦い方は「情報戦」だ。
ガン治療の進化は「日進月歩」をはるかにこえた、「分進秒歩」である。
だから、ひとつの方法であきらめてしまうのは早い。
標準治療で効果がなければ、新たな方法に取り組んでいる医師をいかに見つけるか。「東京でだめなら、大阪があるさ~」という歌があったがまさにそんな感じ(違)。藤野氏はそれを探し出して、相談に来た人に紹介している。

非常に共感したのは、「セカンドオピニオンは必須」
予後は最初の治療の良し悪しに影響される。治療開始が2週間や1ヶ月くらい遅れたところで、命に関わるようなことはないから、ひとつの治療法に固めてしまう前に別の医師の診断を受けたほうがよい。
かといって、効果のない療法に惑わされて遠回りするのは逆効果なので、確かな情報を入手できるサイトや情報源も紹介されている。

筆者は統合医療を否定してはおらず、巻末には帯津三敬病院の帯津先生との対談がある。
代替医療は、西洋医学の治療を基として併用すれば、西洋医学の効果をたすけ、西洋医学の副作用を緩和すると言う。確かにわたしの身近にもそういう使い方でがんから劇的に快復した人がある。
本当に、代替医療は使い方次第だと思う。主と従を逆にして、悲しい結果になってしまった人も何人も知っている。




ところで昨夜、地下鉄に乗っているときに衝撃的なできごとが・・・。
優先席の前に立っていたら、なんと・・・

席を譲られました。
あぎゃっ。妊婦まちがい。

やっぱり太ったのねー、とこんなことでようやく自覚(ぉぃ)。

まあ、いまさら妊娠する可能性はほとんどないが、日本人女性の場合がんにかかるリスクは3人に1人なので、こちらは十分にある。
もし、その時が来たら、この本はかならず、もう一度読もうと思う。
でもその前に、こうなったら偽装妊婦で優先席に座ってやる~。




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京大一直線。

2009年05月13日 | 旅★日記
葬式疲れは落ち着いたころにくるから気をつけて、といろんな方から気遣いのメッセージをいただいたというのに・・・。
それ以前から「あひゃ~。」なスケジュールを立ててしまっていたため、連休明けの2日間で、東京⇔関西を2往復するはめに。
わたしの出張はだいたい年間60日くらいだけど、これまでの社会人歴ン10年で、こんな無茶をやったのは初めてかもしれない。

■1日目(7日)。
自宅→羽田→伊丹空港→バスで梅田の新阪急ホテル→同ホテル内である「がんサバイバー」さんのインタビュー→バスで伊丹空港→羽田→自宅。

■2日目(8日)。
午前中に都内で打合せ→品川からのぞみで京都駅→タクシーで京大医学部→某教授のインタビュー→タクシーで京都駅→のぞみで新横浜→自宅。

現地滞在時間はどちらも2時間。
なんとも、トホホな行動でありますねぇ。

京都はまさに新緑の季節。
京大医学部の構内なんか、緑が濃くてさわやかで、フィトンチッドとマイナスイオン出まくりで(多分)、
それはもうイヌの散歩のひとつもしたくなるってもんです。
鴨川沿いにはすでに「川床」(ゆか)が出ていたし、普段のわたしであれば、少し散歩して帰るくらいの余裕はあるのだが、今回ばかりはさすがにそんな体力はなく、カフェにも寄らず、ただただ、マジメに我が家と目的地とを直線移動するばかり。


人の疲労は、移動時間ではなく移動距離によって決まるのだそうだ。
いくら交通が発達しても、東京から関西への通勤は絶対ありえない!と確信した2日間だった。
昨夜のアンサンブルの練習でわたしのバスクラの音程がかなりひどかったのも、ひとえにこの疲労のためです、ええ。(少し嘘)




京大正門。誰が何を入れるため?謎です。



ちょっとN.Yっぽい(違)。






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お葬式

2009年05月07日 | 旅★日記
義母の葬儀が終わった。
弔電をはじめ、コメントやメッセージを下さった皆様、本当にありがとうございました。
来週には個々にご挨拶をさせていただきますが、ひとまずこの場をかりて御礼申しあげます。

亡き義母は、手足のむくみの理由を、近所の開業医が検査もせずに「運動不足」と決めつけたためにうっ血性心不全の発見が遅れた。
質のよい医療にアクセスできるか否かで人の健康は簡単に左右されてしまう。
医師の言葉を盲目的に信じていた義母に、その質を判断することは難しかった。

それが、家族にはたくさんの後悔となって残った。
「お悔やみ」とはよく言ったもの。文字通り悔やまれる。

そういういきさつもあった上、通夜の前日からあまり眠れない(=「眠っちゃいけない」の意)夜が2晩くらい続いたし、やはり喪主の家族というのはそれなりに気が張るし(かと言ってあんまり気を遣うほうでも、気がつくほうでもないんだけど)、実感としては心身ともに疲れた


・・・のですが。


なんで太るかなあ~~~?
1.5キロも。



思い返せば、朝は仏さまに備えるご飯を炊くついでに自分もがっつり食べ、昼は告別式の前に親族が集まって早メシ。九十九里浜エリアでは通夜のみならず告別式の後にも「忌中払い」なるお清めの宴席があるので、ここでもがっつり食べ、残りものはエコの観点から(?)しっかり折り詰めにして持ち帰り、夜9時ごろから自宅でこれをつまみに飲む・・・・と、あらま、これじゃあ1日4食
おまけに、地方の生活は車ばかりでほとんど歩くことがない。


かくして、喪主一家全員、葬儀を終えたら太っていた。


2日間の葬儀は高齢の方が多い参列者にとっても相当な負担だろうと思われた。
70歳を過ぎたら冠婚葬祭は不義理をするのが長生きのコツ
となにかに書かれていた記憶がある。
高齢者はせめて猛暑や厳寒の時期だけでも弔問は子世代に任せてよく、自宅で哀悼の意を表すれば「不義理」にもならない、というルールに誰か、変えません?

話はかわるが、連日「新型インフルエンザかと思い調べたが違った」のニュースが続き、いささかうんざり。
国内で「明らかな新型」が発生したときにだけ、流せばいいじゃありませんかねぇ?
なんか、このまま続くと“オオカミ少年”状態になりそうだ。


※いきさつもなしに体重増加のことだけではあれなので、少し書き足し改題しました。2009.5.7






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