ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「ラーメン」

2017年09月08日 | 旅の豆知識
 日本中に最も普及している食べ物の一つは、「ラーメン」ではないでしょうか。今日では、北は北海道から南は沖縄まで数多くのラーメン店があり、一般食堂でもたいていメニューに載っていますし、屋台で食されることも多いのではないでしょうか。
 それだけに、旅先で食べる機会も多いと思いますが、近年「ご当地ラーメン」というのが各地にできて、盛んに売り出しているところもあります。土地土地によってラーメンに工夫があって、それを巡って食べてみるのも、結構楽しいものです。
 旅行を計画する時には、日本各地のラーメンの名店に立ち寄るのを入れてみても、面白いと思いますよ。

〇「ラーメン」とは?
 ラーメン(拉麺)は、中国料理の麺料理に起源を持ちますが、日本で独自の発展を遂げたもので、小麦粉に塩・鹹水(かんすい)などを加えて練り、細長く引き伸ばした麺類の一種です。それを茹でて、醤油味味噌味、塩味などのスープを入れ、焼き豚・メンマなどの具を加えたものとして供されます。
 日本では、幕末に開国された港に出来た中国人街(南京街)に中華料理店の?料理にルーツを持ち、独自に進化していき、1923年(大正12)の関東大震災後に、大いに流行したもので、当時は「支那そば」と呼ばれていました。

☆「ラーメン」の名店のお勧め

(1)蜂屋(北海道旭川市)
 “旭川ラーメン”は、スープは魚介類と、豚骨・鶏ガラでだしをとった醤油ダレのものが多く、麺は低加水縮れ中細であるのが特徴です。「蜂屋」は、1947年(昭和22)に旭川で創業した老舗で、醤油ラーメンをメインとし、独特な「焦がしラード」と、旭川ラーメンの特徴とも言われる「動物系と魚介系のダブルスープ」の濃厚さを特徴としています。

(2) 上海(福島県喜多方市)
 “喜多方ラーメン”は、日本三大ラーメンのひとつに数えられますが、スープは醤油味の透明な豚骨スープが基本で、麺は「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれ、太麺で独特の縮れがあり、食感は柔らかいのです。喜多方市街にある「上海」は、スープは豚骨ベースの甘口あっさり醤油味で、麺は熟成された若干太めの縮れ麺で、スープが程よく絡んで美味しいのです。

(3)宝来軒(栃木県佐野市)
 “佐野ラーメン”は、スープはコクのある醤油味が特徴とされ、竹を使って麺をうつ、青竹打ちの平麺が特徴で麺はコシが強く、太さは中太から細麺です。「宝来軒」は、創業が1930年(昭和5)と古く、「青竹打ち」の佐野ラーメンの元祖で、澄んだ味わい深いスープとコシの強い麺に特徴があります。

(4)春木屋(東京都杉並区)
 “東京ラーメン”は、スープは鶏ガラベースの醤油味で、麺は中細縮れ中華麺が使用されます。「春木屋」は、JR荻窪駅近くにある東京ラーメンを代表する有名店で、スープは豚骨、鶏ガラ、タマネギ、長ネギなど20種類もの材料で取り、あっさりとしたもので、麺は固めですが、スープとよく合って美味しいのです。 

(5)元祖赤のれん 節ちゃんラーメン(福岡県県福岡市)
 “博多ラーメン”は、日本三大ラーメンのひとつに数えられますが、弾力のあるコシと滑らかな食感が特徴で、香川県は、全国で県民一人あたりうどんの消費量がトップです。「元祖赤のれん 節ちゃんラーメン」は、中国から引き揚げてきた初代店主が、1946年(昭和21)にラーメン屋台を引き始め、1952年(昭和27)に店舗を構えたという歴史があります。スープは豚骨だけを煮詰めたものに大量のラードを加え、麺は白くて細くて固くて、こってりとした味わいが特徴です。

(6)こむらさき(鹿児島県鹿児島市)
 “鹿児島ラーメン”は、スープは豚骨をベースにした半濁のもので、麺はストレートが基本となっています。「こむらさき」は、先代が台湾の新竹からやってきて、1950年(昭和25)に創業したという老舗で、スープは豚丸ごと椎茸や鳥肉と72時間煮込んだもので、麺は鹹水を使わない特製の蒸したもので細くて白く、鹿児島県産黒豚のチャーシュー、キャベツを入れたラーメンで、後引く美味さです。

☆日本の主要なご当地ラーメン一覧

<北海道>
・旭川ラーメン(北海道旭川市) スープは魚介類と、豚骨・鶏ガラでだしをとった醤油ダレのものが多く、麺は低加水縮れ中細であるのが特徴です。
・札幌ラーメン(北海道札幌市) スープはあっさりした豚骨ベースで、醤油味・味噌味・塩味の3種類が提供されます。
・函館ラーメン(北海道函館市) スープは豚骨や鶏ガラ等のダシに塩タレを入れた透明な塩味で、麺は柔らかめの中太ストレート名のが特徴です。

<東北>
・八戸らーめん(青森県八戸市) スープは南部地鶏と白銀産の煮干でだしを取った特製の醤油味で、地元の食材を使い、麺は手もみの縮れ麺が特徴です。
・米沢ラーメン(山形県米沢市) スープは出汁に野菜や鶏ガラ、煮干しなどを使ったあっさりとした醤油味で、細打ち縮れ麺が特徴です。
・喜多方ラーメン(福島県喜多方市) スープは醤油味の透明な豚骨スープが基本で、麺は「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれ、太麺で独特の縮れがあり、食感は柔らかい。
・白河ラーメン(福島県白河市) スープは豚骨や鶏ガラを主体とした醤油ベースの澄んだもので、スープが絡みやすい多加水の幅が広い縮れ麺が大きな特徴です。

<関東>
・佐野ラーメン(栃木県佐野市) スープはコクのある醤油味が特徴とされ、竹を使って麺をうつ、青竹打ちの平麺が特徴で麺はコシが強く、太さは中太から細麺です。
・竹岡ラーメン(千葉県富津市) スープは醤油ダレに麺茹でに使用した湯を入れるのみで、麺は乾麺を使用する場合が多い。
・東京ラーメン(東京都) スープは鶏ガラベースの醤油味で、麺は中細縮れ中華麺が使用されます。
・油そば(東京都武蔵野市など) スープのないラーメンの一種で、どんぶりの底に入ったごま油や、しょうゆベースのタレに、ラー油、酢などの調味料を好みでかけ、麺に絡めて食べます。
・サンマーメン(神奈川県横浜市など) 細麺を使った塩または醤油味のラーメンの上に、炒めたモヤシ入りのあんをかけたものです。

<中部>
・高山ラーメン(岐阜県高山市) スープは鶏ガラベースのあっさり醤油味で、麺は極細ちぢれ麺です。
・台湾ラーメン(愛知県名古屋市など) 豚挽き肉・ニラ・長ねぎ・モヤシなどをトウガラシで辛く味付けして炒め、醤油ベースのスープを加えて茹でた麺にかけたものです。

<近畿>
・京都ラーメン(京都府京都市など) スープはこってりとして濃厚なのが特徴で、麺はかん水の少ないストレートなものが多い。
・和歌山ラーメン(和歌山県和歌山市など) スープは醤油ベースと豚骨ベースの豚骨醤油味の二種類あり、麺は縮れのないストレートな細麺が一般的です。

<中国>
・尾道ラーメン(広島県尾道市) スープは豚の背脂を浮かせた醤油ベースで、麺は平打ちが特徴です。

<四国>
・徳島ラーメン(徳島県徳島市) スープは茶系・黄系・白系の3系統ありますが、いずれも味は濃く、やや強めの甘味があるのが特徴です。
・須崎ラーメン(高知県須崎市) スープは親鳥の鶏がら醤油ベースで、麺は細いストレートで少し硬め、鍋焼きラーメンとも言われ、土鍋で煮込んでいるのが特徴です。

<九州>
・博多ラーメン(福岡県福岡市) スープは豚骨主体の乳白色のもので、麺は極細なのが特徴です。
・久留米ラーメン(福岡県久留米市) スープは豚骨強く煮込んだ、濃厚で匂いも強いもので、麺はストレートで細いのが特徴です。
・熊本ラーメン(熊本県熊本市) スープは豚骨に鶏ガラを使うのが基本で、麺は低加水の中太ストレート麺を使い、やや堅めに茹で上げてあるのが特徴です。
・鹿児島ラーメン(鹿児島県鹿児島市) スープは豚骨をベースにした半濁のもので、麺はストレートが基本となっています。