外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ヘルシュタット・リスク【HERSTATT RISK】

2006-03-13 11:26:13 |   -FX実用相場用語

1974年、当時西ドイツのヘルシュタット銀行がドイツ市場閉場後に倒産。当銀行と取引を行った銀行の中には、当銀行への資金支払いを済ませてしまったものの当銀行から相当資金を受けられず、大きな損害を被った。

特に外国為替取引では、売買を行った売り通貨を取引相手に支払うという決済方法をとっており、相手が海外の銀行となると時差の関係から、売却通貨は既に支払ったが購入通貨がまだ先方から振り込まれて来ないという時間帯があり得る。

このように、主に時差からくる決済の不履行リスクをヘルシュタット・リスクという。

取引の国際化が進む中で、例えば日本と米国の銀行が為替取引をしてしまった場合、日本の銀行は基本的に送金業務を15:00までに完了する必要があるが、日本時間の15:00は米国の深夜01:00で、米国の銀行は決済作業の状態にない。米国がやっと朝09:00を迎える頃、今度は日本が深夜の11:00となり、送金を受けたかどうかが確認できない。その後日本時間が翌日となり朝09:00になって初めて、送金があったかどうかの確認が取れる。

問題があった場合は以上の繰り返しをもう一度行わなければならず、こうした状況を考慮すれば直物取引とはいえ48時間の決済猶予の必要性がご理解いただけるだろう。

電子ネットワークの発達によって、これを利用したヘルシュタットリスクの軽減策が模索された結果、ネッティングから同時決済などの方法が採用されてきた。

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