バード
cast >> Forest Whitaker, Diane Venora, Michael Zelniker, Sauel E. Wright, Keith David, Michael McGuire, James Handy, Damon Whitaker, John Witherspoon, Tony Cox, Bill Cobbs ...
producer / director >>Clint Eastwood
music >> Lennie Niehaus
soundtrack>>
1940年代に活躍し、ジャズ史にその名を残す天才アルトサックス奏者、チャーリー “ヤードバード”・パーカーの壮絶な生涯を映画化 ーーー。ジャズの革新 “ビ・バップ” の創始者で観客を熱狂させる一方、ドラッグ（麻薬）とアルコールに溺れ、蝕まれ、僅か「34歳」でこの世を去った時、医師は彼の実年齢を数十年上回る推定年齢を出したほどだった。
クリント・イーストウッド監督（ filmography ）が創り上げたムードと、刺激的な雰囲気 ーーー そして、チャーリー・パーカー演じるフォレスト・ウィテカー（ filmography ）が醸し出す男の悲哀が実に秀逸。自分の内面と向き合い、傷つき、葛藤を繰り返しつつも、決して抜け出せない。そんな彼を、深い闇の中から救おうとしたができなかった妻チャンを、ダイアン・ヴェノーラ（ "True Crime" ← 監督と組む）が切なく演じている。
演奏はパーカー自身の "オリジナルを復元" し、レイ・ブラウンら超一流ミュージシャンが共演。熱狂的ジャズファンで知られるイーストウッドが、いかに愛情をもってこの映画に取り組んだかが窺い知れる作品。
自らもピアノを演奏するイーストウッドは「ジャズに夢中だった少年時代は、見た目は白人だが心は黒人だった」と振り返り、なぜ本作を撮ったのかという質問に次のように答えている。ーーー「ガキの頃に見たことがあって、すごく好きだったんだ。カリフォルニアのオークランドで、レスター・ヤング、コールマン・ ホーキンス、ハンク・ジョーンズとのツアーだ。16歳の私は度肝を抜かれた。"チャーリー・パーカー" という名前は知っていたが、聴いたことはなかったんだ。そこに彼が出てきて演奏を始めた。みんなごく普通のスーツにネクタイを締めて、それでただ演奏するだけ。彼の演奏を聴いて『これが何だかわからないが、絶対に突き止めてやる』と思った。まるで違う世界を見せてくれたんだ。自分のすることにあれほど確信をもったアーティストは見たことがなかった。すごい演奏 で、まったく新しい。それでいて情緒と感性が満ち溢れている。それからというもの彼のレコードを買い漁った。（ "Hollywood Guys" より）」ーーー そして、彼にとって「ジャズとは常に自由の代名詞だ」とも。
こちら ↑ 、本物の二人。ぜひ本作と観比べてください。
ちなみに、回想シーンに出てくる若き日のパーカーはフォレストの実の弟デイモン・ウィテカー（ "Mr. Holland's Opus" ）が演じている（← 似ているハズ！・笑）。フォレストとキース・デヴィッド（ filmography ）は "PLATOON" でも共演。サミュエル・ライト演じるディジー・ガレスピーは、"Do I Do" でスティービー・ワンダーと共演。
