中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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初秋の鎌倉;大船から新林公園・片瀬旧道・江ノ島道を下る(1)

2011年09月13日 17時55分58秒 | 鎌倉あれこれ

                                  <新林公園>

    初秋の鎌倉;大船から新林公園・片瀬旧道・江ノ島道を下る(1)
      (山旅スクール5期鎌倉トレッキング会定例会)
        2011年9月11日(日)
  晴

<散策地図>



<柏尾川に沿って>

■参加者6人大船駅に集合

 昨日,某学会の研究会で,久々に報告をした私は,何時になく,えらく消耗した気分が,今朝になっても続いている.数年ぶりに頭を使ってみると,脳内の部品が,あちこち錆び付いたり,断線しているらしくて,考えていることがなかなか収斂しない.
 そんなこともあって,何時ものように,朝4時に起床したものの,朝から,この錆びた頭をどうしようと迷っている.
 まずは,机の脇に起きっぱなしになっている書きかけの絵を眺める.そして,鉛筆で,気になっている所を描き足している内に,ようやく手足の潤滑油が回り始めたような気分になる.
 今日は,山旅スクール5期の皆さんを案内して,大船から江ノ島までブラブラ歩きの予定が入っている.まあ,山行ではないので,装備には気を抜いて,普段家で着ている木綿の衣服のままで出掛けることにする.
 集合場所は大船駅南口,9時30分である.
 朝食後,私は時間に余裕を見て,かなり早めに家を出発する.大船駅前のコンビニで,今日歩くルートを書き込んだ地図を人数分だけコピーする.
 集合時間の10分前に大船駅改札口に前まで出向く.
 今日の参加者は,makoさん,ノシイカさん,ホッシーさん,野菜漬物さん,N本さん,それに私の6名.男性は私1人.女性5人.
 いきなり余談になるが,過日,北アルプスで,バッタリであった山旅スクール5期の親分夫婦も,当会に是非参加したいとのことだったが,今日は,生憎,先約があって不参加.いつも男性1人だけなのが不満だった私は,親分が来れないのでガッカリする.まあ,それはともかく.折角,定刻前に全員が集まったが,おしゃべりをしている内に,何時の間にか定刻が過ぎてしまい,結局,9時35分に大船駅から歩き始める.
 先ほど,暫くの間,霧雨が降っていたが,30分ほどで止んだようである.

■新歩道橋から見上げる大船観音
 大船駅西口に最近出来たばかりの立派な歩道橋がある.私も今日始めて渡ってみる.長くて立派な歩道橋である.歩道橋からの眺めもなかなかなものである.歩道橋から見上げる大船観音のお姿も素晴らしい.
 大船観音を右手に見上げながら,柏尾川右岸沿いの道路に降りる.
 「これから,暫くの間,藤沢方面に向かいます.どうぞ適当に歩いて下さい・・」
と一同におすすめする.
 実際の所,この辺りは,今日の散策の目玉で七位ので,どこをどう通っても,大筋で江ノ島方面に向かっていれば,それでよい.夕方までに江ノ島まで辿り着けなかったら途中で切り上げて終わりにするだけだ.

<大船駅歩道橋から大船観音を見上げる>

■鎌倉古道上の道
 結局,柏尾川沿いの道路から1本中にはいた道をフラワーセンター大船に向けて歩き出す.途中から住宅地の中の道を通って,東海道本線の跨線橋近くの交差点にでる.その後は柏尾川のうがい沿いの道をテクテクと歩く.
 今日はもう9月中旬.でも,このところ残暑が厳しい.舗装道路の照り返しが,結構,蒸し暑く感じる.
 道路の両側には,東海道本線の線路と大きな会社の工場が延々と続く.鎌倉市と藤沢市の市境が何処にあるのかハッキリしないが,某ステンレス製品会社の工場辺りに市境があるらしく,沿道の電信柱が,ある所から急に藤沢の地名になる.
 「市境は,あちらの電柱と,この電柱の間にあるようですよ・・・・」
 でも,殆どの参加者は,そんなことに興味がなさそうである.
 やがて,製薬会社の大きな工場の前にあるバス停に到着する.藤沢駅とこの工場までバスがかなり頻繁に走っているようである.

<鎌倉古道上の道を歩く>

■弥勒寺

 一行が歩きたい方向に任せながら,東海道本線下のガードを潜って,某製鋼会社のフェンス沿いに兜松(伝鎌倉権五郎影政縁の松があったところ)付近まで進み,ここから鎌倉古道上の道に入る.
 道の途中から御霊神社境内に入ろうかと思っていたが,そのまま上の道を進んで,再び東海道本線脇の道路に降りる.線路を川に例えるならば,東京駅を上流とすると,左岸沿いの道ということになる.
 今度は長い跨線橋を渡って,東海道本線の右岸側の道を藤沢方面に向けて歩く.
 線路沿いの道を歩いていると,東海道本線の電車が次から次へと往来している.
 「随分,頻繁に電車が通るんですね・・・・」
 実際に自分が電車に乗るときは,随分と待たされるような気がするが・・・
 狭い舗装道路を歩き続ける.自動車は全く通らない.ただ,太陽の照り返しが強くて蒸し暑い.
 11時05分,弥勒寺に到着する.お参りを済ませて,境内近くの空き地で暫く休憩.蒸し暑い.
 以前,どなたかとこの寺を訪れたときに,この寺の名称を「ヤカンジ」と読んでしまい爆笑をしたことがあった.そのことを一行のどなたかが懐かしく思い出す.言われてみれば「ヤカン」と読むのも悪くないなと思えるから不思議である.そうなると「ヤカンボサツか!」.

<弥勒寺の山門>

■柏尾川右岸沿いの散策路
 目の前の高い所に立体交差の道路が南北に走っている.この下の橋桁の間を走る道路は,丁度良い日陰道になっている.それに僅かながら涼しい風が吹いている.
 もともとは,弥勒寺からさらに川名橋まで歩いてから,柏尾川の左岸沿いに下る予定だったが,ガード下の涼しい風に誘われ,急遽予定を変更,そのまま桁下の道を南下することに決める.
 まずは,三度目の東海道本線跨線橋を渡り,柏尾川に突き当たるまで,ガード下の道を歩く.そして,柏尾川に突き当たった所から,柏尾川右岸堤防沿いの散策路に入る.
 柏尾川は大きく左にカーブしながらゆったりと流れている.堤防道は,ついこの間までベンベン草が繁茂していたが,久々に訪れてみると綺麗に舗装されている.良くなったがちょっと残念な気もする.
 堤防から川面を覗き込むと,小さな魚が群れをなして泳いでいる.鯉や亀も沢山いる.サギと思われる鳥も何羽か川の中で突っ立っている.ときどき吹き抜ける風で,川面に細かいさざ波が広がる.

<柏尾川右岸沿いに川名橋まで歩く>

<新林公園>

■新林公園に到着

 11時32分,川名橋を渡って,柏尾川左岸沿いの堤防道に入る.
 暫く,堤防道を川下に下り続ける.そして,11時42分,奥田橋で左折,牛乳を扱う会社の工場沿いに歩き,11時45分,新林公園に到着する.ほぼ予定通りの時間である.
 まずは,園内の中心部を一回りしてから,適当な場所で昼食を摂ることにする.

<新林公園入口>

■長屋門
 最初に見学したのが長屋門である.
 もう何年前になるか定かではないが,私が鎌倉,藤沢方面を散策し始めた頃,この長屋門は二伝寺の近くにあった.あの頃,二伝寺近くは野趣豊かな所だったが,今は見渡す限りの住宅地になってしまった.
 長屋門の由来は,この写真の通りである.

<二伝寺付近にあった長屋門>



■小池邸
 つづいて訪れたのが,旧名主の住居であった小池邸.小池邸の概要は,写真の通りである.家屋の土間に入ると,初老の男性が,大きな味噌釜で何かを煮ている.燃料は薪.
 外から座敷を眺める.高い天井が煤で黒くなっている.
 余談になるが,私は幼少期を信州小諸の在で育った.この小池邸ほど大きな家ではなかったが,土間や部屋の作りが良く似ていて,とても懐かしい思いがする.ただ,当時,私が住んでいた家は,この小池邸のように立派な電機はなく,長いコードの先に薄暗い裸電球が1個あるだけ.それも夜になると点灯し,明け方になると消える定額制というものであった.
 しかも,1個の電球を,家族のいる場所まで,いちいち持って行き,天井にぶら下げるというやり方で生活していた.
 水道?
 もちろん,水道などない.集落の上にある水源地から流れてくる小川で,洗い物や洗濯をしていた.飲料水は,同じ水源地の水を,そのまま水道管に通して,数軒に1ヶ所ある蛇口を共同利用していた.
 私は,小池邸を眺めながら,幼少期を過ごした頃の家を懐かしく思い出す.あの頃に較べると,今は何という贅沢な生活をしているんだろう.私は今更ながら愕然とする.では,あの頃の生活と,今の生活を比較して,どちらが住民にとって幸福なのだろうか.これは一概に結論が出ない難問である.

<名主小池邸>



■池の畔で昼食
 小池邸を出て,池の近くにある広場を散策する.
 池の岸辺の木陰に入る.子ども達が数人遊んでいる.
 「何しているの・・・」
と誰かが子どもの聞く.
 「ザリガニとってるの・・・」
 “ザリガニか!”.私はまた昔のことを思い出す.今は一丁前の管理職顔をして“偉そ~”に見える長男をつれて,近くの池に何回も,何回も,ザリガニ採りに付き合わされたっけ.
 ノシイカさんが,
 「ここが木陰で丁度良い場所だわ・・」
と言う.もちろん異論はない.ここの木陰で十分に時間を掛けて昼食を楽しむことにする.
 例によって,野菜漬物さんからお手製の総菜がたっぷり提供される.他の主婦の皆さんからもさまざまな手料理や嗜好品が提供される.こんなとき,私は男性をいいことに,何も提供せず,ただ馳走に預かるのみである.
 このブログでは,毎度,食事の写真を掲載しているが,今回は省略.

<池の畔の木陰で昼食>
                                      (つづく)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7f90230c6147fb6f522d8f0fc86d06fe
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/58ad7e4330dcf6334e9e43fb9f1ff26c

            ********************

[編集後記]

2011年9月13日(火)
  快晴  残暑厳しい1日

 午前中は真面目に雑務をこなしていた.
 昼食後,本当は蒸し暑いので,どこにも出掛けたくなかったが,少しは歩かないとまずいいな・・・・・で,ごく軽装のまま,鎌倉中央公園を経由して大船辺りまでブラブラ歩きをして,駅前でコーヒーでも飲んでこようかと思い立つ.
 ブラブラと鎌倉中央公園を抜けて,獅子岩の手前を歩いていると,前方に山仲間の仙人が居る.どうやらお仲間2人と散策中のようである.このお二人が私の方を見て,
 「やあ,やあ,・・・」
と挨拶をしている.
 目が悪い私は,すぐには誰か分からなかったが,近づくと山旅スクール5期の同窓生お二人,フクロウとバーダーである.偶然3人で山崎小学校を抜けて鎌倉中央公園に来たという.こういうのを“神が仕組んだ偶然”と言うのだろう.
 私は,急遽,ブラブラ歩きの目的地を変更して,このお三方と一緒に,鎌倉駅方面に向かうことにする.要するに,私は適当に歩ければ,行き先は何処でも良いのである.
 不思議なもので,一緒に歩いてくれる人が居ると,一人で歩くよりも,ずっと長く歩いても飽きが来ない.
 葛原岡神社,源氏山公園を抜けて,大根料理で有名なお店がある裏道を通って,市役所通りに出る.そして,どこかでお茶ということになり.鎌倉駅を通過して,小町通りの「モア」に入る.ここで30分ほど積もる話で盛り上がる.
 偶然って,実に不思議だなと改めて思う.
 早速,山旅スクール5期定例会のメンバーに,懐かしい人たちにあったよとメールする.
 今日は嬉しいことがあったのでハッピー,ハッピーである.
 口にならなかったナ.
                                   (愚痴おわり)








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