クラシック 名盤探訪

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とっておきの名盤 その106 R.シュトラウス 楽劇「ばらの騎士」 

2007年11月05日 | とっておきの名盤「オペラ」
 

一昔前は、カラヤンの旧盤と共にこの盤が「ばらの騎士」ファンをニ分していた。
私は魅惑的な音色で魅了する録音の良さも含め、ベーム盤の贔屓だった。
この曲が初演されたのは1911年のドレスデン、作曲家と親交があったベームが指揮するこの盤は、まさしくその伝統を引き継いだ直伝の演奏と言うことになる。
元帥夫人が長々と歌う想いの深い独白や、オックス男爵の歌の背景に奏でられるワルツなどを聴いていると、モーツアルトの「フィガロの結婚」、そしてJ・シュトラウスのウィーン情緒豊かなワルツを思い浮かべるのも、この曲に親しみを覚える一因かもしれない。
若い頃に最初に手にしたこの曲のレコードは、第二幕「ばらの献呈」の場のジャケットの美女に惹かれて購入したベーム指揮の抜粋盤(写真右)だった。
そして盤が擦り切れるほど聴き込んだ思い出は、今でも忘れられない。
第二幕のゾフイーとオクタヴィアンの二重唱や、終幕の三重唄の魅惑的な音楽にどれほどのめり込んだか、とにかく語り尽くせないものがある。
歌手陣は、元帥夫人のシェヒが若干物足りないのを除けば、他は文句の言いようが無いほどの素晴らしさだ。
とっておきの名盤としてどうしても落とせない一枚。
あえてこの曲のベストファイヴをあげると、
・カール・ベーム指揮、ドレスデン国立管弦楽団、ドレスデン国立歌劇場合唱団、マリアンネ・シェヒ<S>、クルト・ベーメ<B>、イルムガルト・ゼーフリート<S>、リタ・シュトライヒ<S>他 <Grammophon>
・レナード・バーンスタイン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、クリスタ・ルートヴィヒ<Ms>、ギネス・ジョーンズ<S>、ルチア・ポップ<S>、ワルター・ベリー<Br>他 <CBS>
・ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、リーザ・デラ・カーザ<S>、オットー・エーデルマン<B>、セーナ・ユリナッチ<S>、ヒルデ・ギュ-デン<S>他 <Grammophon>
・カール・ベーム指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、クリスタ・ルートヴィヒ<Ms>、テオ・アダム<B>、タチァナ・トロヤノス<S>、エディット・マチス<S>他 <Grammophon>
・ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団、アンナ・トモワ=シントウ<S>、クルト・モル<B>、アグネス・バルツァ<Ms>、ジャネット・ベリー<S>他 <Grammophon>

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