気象予報士 村上繁郎のブログ

気象予報会社「ファインウェザー」の気象予報士です。身近な気象現象や季節の出来事などを気象予報士の目を通して綴ります。

滝の氷結

2017-01-17 19:20:26 | 気候

酒匂川の支流、狩川の上流部、南足柄市の矢倉沢にある夕日の滝が

今回の寒波で半分ぐらい氷りついた。

17日朝の夕日の滝。15日の小田原アメダスの最低気温は‐4.3℃。

小田原で、最低気温が‐4℃より低くなるのは一冬で1~2回あるかないか。

この夕日の滝は、谷間のため夜間は強く冷え込み、水滴やしぶきが周囲の岩や木の枝に

付着し氷りつく。特に冬場は陽の当たることはないので、特に暖かくなければ日中も

融けにくい。

過去には、滝の上部から滝壺まで氷がつながり、全面結氷ということもあったらしい。

*   *   *

『氷結』『凍結』広辞苑では『=』がつき同義語の扱い。しかしニュアンスは異なる。

「山中湖が氷結し、わかさぎ釣りが・・・」『凍結』はおかしい。

「水道管」「路面」は『凍結』。『氷結』を使用することはない。

『凍結』はカチカチに凍り付いた、いかにも困った物理現象のイメージ。『氷結』は

冬の風物詩、といった感じの自然現象の氷のイメージ。

滝が氷りつくのは、やはり『氷結』でよいと思う。

同じように『融ける』『解ける』も使い分けがありそうだ。国語力不足の私の

個人的解釈でした。

*   *   *

 

20日は南岸低気圧。関東平野南部で雪か雨か微妙な上空の気温の予想。

コメント
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