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島根県庁林業課林業普及スタッフからのお知らせ

津和野町において災害に強い森林づくり講演会を開催!

2014年07月22日 | 森林・林業関係の情報

平成25年の激甚災害を受けた島根県津和野町名賀地域において、災害に強い森林(もり)づくりをテーマとした講演会を島根県林業研究グループ連絡協議会・NPO法人もりふれ倶楽部が主催となり、津和野町・日本林業技士会島根県支部の共催と公益社団法人国土緑化推進機構の後援を得て開催しました。

講師には林野庁「災害に強い森林づくり検討会」アドバイザーである田中賢治氏(国土防災技術株式会社執行役員)を招き、山地崩壊が発生する原因をわかりやすく説明いただきました。

 津和野町では災害発生からまもなく1年を経過しようとしていますが、町民の記憶にはあのときの光景が鮮明に刻まれています。その傷跡はいまだ残り、復旧工事も思うように進んでいません。

 下森津和野町長からは、講演会を契機として、災害に強い森林づくりについて情報を共有化し、自伐林家が取り組む森林整備活動がさらに拡大し、町民の力で災害に強い森林づくりが進むことを期待していると挨拶がありました。

12日の講演会は19時30分から開始したにもかかわらず、会場の名賀地域センターには50名を超す町民が集まり、少しでも正しい知識・情報を入手しようと熱心に田中賢治氏の話に耳を傾け、講演時間の90分はあっという間に経過しました。

  翌日は現地アドバスを計画していましたが、大雨警報が発令され、急きょ室内での勉強会となりました。それでも、20名の方の参加がありました。田中講師が津和野町内の災害事例等をもとにその原因を解説し、それに対して参加者から質問が投げかけられました。

パイプ流により竹林の崩壊が発生した現場

竹林は根が浅く崩れやすい。広葉樹は必ずしも人工林に比べ崩壊しにくいとは言えない。胸高直径30㎝以上のスギ人工林は山地崩壊の捕捉帯になり得るなど、これまで言い伝えで聞いていた情報の過ちに気づかされる参加者でした。

スギ林が竹林の崩壊を止めている現場です。

また、山地崩壊現場での復旧工事について説明があり、外来種の取扱について注意すべき事項の話がありました。

参加者は非常に勉強になったと言っており、今回参加できなかった町民に対しても正しい情報を伝えることが必要であると感想を述べていました。

津和野町の被災地では復旧工事がまだまだ遅れている状況ですが、まもなくJR山口線の復旧工事が完了し、待望の列車が走り始めます。

津和野町は一歩ずつ、一歩ずつ復興に向け進み始めています。

今回の講演会を契機に地域住民の方々に災害に強い森林づくりについて真剣に考えていただけることを主催者側は期待しています。

 

 



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