島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

一般道路も有料化を!

2009-03-28 23:47:51 | クルマ社会の問題
 高速道路の大幅な値下げが今日から始まり、千円以内でどこまでも行けるようになった。これによりマイカー族は大喜びで、利用は早速大幅に伸びた。
 それでも“識者”と称せられる人士の中には“大幅値下げ”ではなく“無料化”を提唱する人が後を断たない。
 高速道の中にはとうの昔に債務を完済した箇所もあり、それでも赤字が膨らみ続ける路線のために高額な料金を払い続けるのは不合理であり、無料化によりすべての路線の利用率を上げて料金所手前における渋滞及び一般道路の渋滞を解消すれば二酸化炭素の排出も減少するはずだというのがその理由らしい。
 だが、二酸化炭素が減らないどころか一層増加するであろうことは前々回の記事でも述べたとおりであり、本気で京都議定書の目標(世界に対する約束)を目指し、洞爺湖サミット開催の趣旨に忠実たらんとするならば、高速道路はむろんのこと一般道路をもクルマ使用に限り“有料化”して、不要不急のクルマの通行量自体を削減すべきではないのか。
 むろん、そのためには至る所に料金所の設置が必要になり、実現はかなり遠い将来になろうから、そのためにこそ「目に見えない料金所」としての道路特定財源の充実こそが現実的であるように思える。
 上の写真は山形道の高架橋であるが、この建設のためにどれほどの金額が投じられたかを考えると、やはり受益者負担が原則であろうし、一般道とてやはり用地買収費などで膨大な公金が投じられていることには変わりがないので、これについても受益者負担を適用すべきであろう。
 クルマを持たない国民や地球温暖化防止という「公益」のためにクルマ使用を控えたい国民までが高速道路の建設や管理・補修にかかる公費を負担すべき理由はない。

高速道路の大幅引き下げの差し止めを求める緊急共同声明
  http://sltc.jp/file/2008/10/20081031seimei.html
  また、下記のような情報のメールが届いたので紹介したい。
高速料金の引き下げあるいは無料化を主張する人たちは、現に高速道路が無料であるドイツなどを引き合いに出してきます。ドイツでは自動車燃料への課税額が大きいので、それを原資に公共交通機関への補助をしている格好です。逆に言うと、日本では自動車燃料への課税は不十分であるが、有料道路の利用料金は相当の重みがあるとも言えます。つまるところ自動車ユーザーの負担額は両方をトータルで比較しないと本当のところは分からないということではないかと思います。もっともそれらで得られたお金がどのように使われるかはまた別の問題ですが。