島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

車(竜巻)が車を吹き飛ばした(続編)

2009-07-28 22:20:51 | Weblog
 姉妹ブログ『山形の過去、現在、未来』の記述より続く
http://blog.goo.ne.jp/rekishi-huukei/d/20090728
 むろん以上のいずれでもない。
 何と言っても「クルマ」こそが地球温暖化の主役なのである。
 正確には「クルマ社会」と申すべきであろう。
 車の走行による二酸化炭素の排出量は全体の20%程度だから大したことではないと思われがちだが、車を走らせる「クルマ社会全体」の裾野はべらぼうに広大であり、車本体及び部品・関連製品の生産、販売、修理、廃棄、道路等の建設と整備、石油産業等を総合すると二酸化炭素の排出量は優に40%を超えそうである。
 館林市では駐車中の車が多数横転した。直接的にはむろん竜巻が車を横転させたのだが、その背後で竜巻の発生に力を貸したのは世界的なモータリゼーションである。
 これからもこの度のような豪雨や竜巻・突風は頻発する可能性が大である。そんな時に大きな地震が起きたらそれこそ目も当てられない惨状になるであろう。
 そんな中、景気浮揚対策の一環としてか、政府自民党は高速道路料金を一律1000円で乗り放題としたが、民主党は原則無料を公約としている。
 これでは日本に倣い、中国やインド等もますますモータリゼーションを加速させて温暖化に拍車がかけられ、異常気象はますます頻発する恐れがある。
 それでも高速道路の料金の低額や無料化は撤回できないものなのか。
 むろん、一般道路での車の走行も大幅に削減が望まれるのである。

 ※ 写真は防府市内の老人施設の前の惨状(NHKニュースより)

宇宙は怒っている

2009-07-22 22:10:45 | 地球温暖化
 衆議院はついに解散され、各党とも総選挙の態勢に突入した。
 前回の記事では民主党の高速道路の原則無料化のことで論評したが、高速道路の土日等の1000円乗り放題の施策に踏み切ったのはむろん政府与党である。
 1000円と無料では当然ドライバーにとっては無料の方を歓迎するだろうが、いずれにしても「二酸化炭素大量排出促進インフラ」とでも申すべき高速道路に大量のクルマを呼び込む施策は明らかに京都議定書と洞爺湖サミットの精神に反する施策であることには変わりがない。
 今日は日本国中が「皆既日食」で涌き返っていたが、どうも私には「怪奇日食」に思えてならない。これからの気候の状態は今まで以上に「怪奇」的になるのではないか。
 インドのヒンズー教徒たちは皆既日食を「不幸の前兆」と見做しているようだが、それを単なる迷信とばかり蔑んではいられない。
 宇宙は人類を、また地球温暖化対策を国際政治の上でのパフォーマンスとしか考えずに目先の利害(景気回復)だけしか頭にない日本人に対して憤っているのではないか。

次期政権は「地球温暖化推進党」?!

2009-07-18 22:39:11 | 地球温暖化
衆議院の解散を直前にして自民党は混迷の度を深め、民主党の政権奪取はかなり現実的になっていると言えよう。
 だが、民主党の次の「公約」だけは絶対に受け入れることはできない。
 それは、高速道路の無料化と暫定税率の撤廃である。
 民主党が言うには、料金所の撤廃により料金所前後の渋滞は大幅に緩和されるし、狭くて信号や交差点の多い一般道路をのろのろ走るよりは高速道路をスムーズに走れるようになれば(でも1000円の料金でも既にかなりの渋滞が発生している)、二酸化炭素の排出はかなり低減できるらしい。
 だが、それは詭弁というものであろう。
 いくら一般道路ではのろのろ走行でも、それだけ走行距離は短いのだが、いかに高速道路をスムーズに走って(必ずしもその保証はなさそうだ)も、高速走行と長距離走行が相俟って一台あたりの二酸化炭素排出はかなりの増加になるはずである。
 しかも、高速料金が高額であるために遠距離走行を控えていた人も無料化により遠方までクルマででかけるようになれば、高速道路に出入りする車輌は激増し、出発地点の地域の道路と目的地点の道路のクルマの台数は増え、やはり渋滞が予想され、それだけ二酸化炭素の排出も増えることが予想される。
 民主党よ、昨年の洞爺湖サミットがやはり自民党の福田政権下で開催されたとは言え、地球温暖化対策が主要議題であり、京都議定書の精神に基づいて日本がそのために主導的役割を担うことを世界に約束したことを忘れないでほしい。
 その日本が率先して京都議定書を反故にするような政策を公言するようでは、中国やインドなどの発展途上諸国が温室ガスの大幅削減を受容するはずがない。
 京都の地盤を傾かせるようなことは絶対にあってはならない。
 また、暫定税率も撤廃すべきではない。
 今まで道路(主として車道)建設に投入されてきたものの、クルマの増え過ぎによる諸弊害の除去のために振り向ける必要が増している。
 例えば、公共交通網の充実、高齢者等の交通弱者の足の確保、歩道・自転車道の整備、地球温暖化対策、大気汚染・騒音対策並びに交通被害者救援、複数車線道路の車線削減とその部分の緑化、中心市街地の再興支援等々、予算は幾らでも必要である。

歴史遺産を軽視する道路造り

2009-07-17 15:18:55 | クルマ社会の問題
 このことについては下記の姉妹ブログでも論じているので、ぜひ閲覧願いたい。
   「山形の過去、現在、未来」  
    ↑ クリックにより閲覧できます。

※写真は「かくれ石」から2kほど離れた所に建つ「首塚」
    直江兼続が総大将の上杉軍の戦死者多数を埋葬した所と言われている。

なおも進むクルマ依存社会

2009-07-10 21:57:55 | クルマ社会の問題
 クルマ離れが進んでいる?
そんなの、全然信じられない。
 このとおり、つい二ヶ月ほど前に解体されたばかりの老いた職人さんが住んでいた住宅は今やすっかり駐車場と化している。
 クルマの売れ行きが悪くなったとは言われながら、市街地での駐車場の面積は拡大する一方で止まるところを知らない。
 古い建物が解体された跡地の活用法として安易に思いつくのが駐車場化であり、まさに「ちょっとだけの資産家」たちの簡便な小遣い稼ぎのための手段とされる。
 まさにクルマ離れの中で進むクルマ依存症である。
 こうして、古い市街地は虫食いのようにクルマに食い荒らされて駐車場だらけにないる。
 こんな街の様相に「文化性」など微塵もない。