ほとんどの乗客は駅近くの停留所で降りてしまった。終点の北角フェリーターミナルまで乗っていたのは私のほかに一組だけだった。かつては広大な敷地だったが徐々に狭くなって停車しているバスの数も少ない。フェリー利用客の減少がそのままターミナルの縮小につながったのだろう。
目指すフェリー乗り場はたまに利用してるホンハム行きとは反対側のそれも隅っこにひっそりとあった。魚屋やコンビニがあるホンハム行き乗り場とは違って、まったく活気がない。利用者が多かった時代の建物を未だに使っているので通路がやたら広い。しかも隣を見ると通路が壊されている。まるで廃屋の中を歩いているようだ。ゲートの先に職員が数人世間話をしながら座っていたが、船を待っている人はひとりだけだ。広告もない壁に貼ってある時刻表を見ると30分間隔で船は出ているようだ。出航時間ギリギリになって数人が待合室にやってきた。
やがて緑色の小さな船が横付けになった。驚いたことに10人以上の客が下船して来た。富裕小輪というぜいたくな名前の古ぼけた船に乗り、観塘に向かう。ビクトリア湾を突っ切って行くと海の中に突き出た巨大な突堤が間近に迫ってくる。かつての啓徳空港の跡地で今は郵輪埠頭と呼ばれている。大きく回りこんで小さな桟橋に着いた。所要時間10分だが、なかなか面白い景色だった。
そこから歩道橋を渡って街中にでる。古い雑居ビルが並ぶ工業区だ。どぶ川のような水路の脇を歩いていくと、前方にこの付近だけ地上を走っている地下鉄の高架が見えた。
駅と直結しているショッピングセンターに入る。はるばるここまでやってきたのは、ここで展示されているアトムを見るためだ。巨大なアトム、小さなアトム、アトムがいっぱいだ。そう、あの鉄腕アトムが香港にいた。アトムだけじゃない。御茶ノ水博士やウランちゃんもいる。本格的じゃないか。
それにしても、ニコニコ顔で写真に納まっている子供たちやその親たちはアトムを知っているのだろうか。
決して有名とはいえない地方のショッピングセンターでこれほど大規模な展示をやって、そこそこ人を集めているのがとても不思議な感じだ。
とにかく、香港島はガンダム、九龍サイドはアトムが制圧した。わが国の圧勝ではないか。
目指すフェリー乗り場はたまに利用してるホンハム行きとは反対側のそれも隅っこにひっそりとあった。魚屋やコンビニがあるホンハム行き乗り場とは違って、まったく活気がない。利用者が多かった時代の建物を未だに使っているので通路がやたら広い。しかも隣を見ると通路が壊されている。まるで廃屋の中を歩いているようだ。ゲートの先に職員が数人世間話をしながら座っていたが、船を待っている人はひとりだけだ。広告もない壁に貼ってある時刻表を見ると30分間隔で船は出ているようだ。出航時間ギリギリになって数人が待合室にやってきた。
やがて緑色の小さな船が横付けになった。驚いたことに10人以上の客が下船して来た。富裕小輪というぜいたくな名前の古ぼけた船に乗り、観塘に向かう。ビクトリア湾を突っ切って行くと海の中に突き出た巨大な突堤が間近に迫ってくる。かつての啓徳空港の跡地で今は郵輪埠頭と呼ばれている。大きく回りこんで小さな桟橋に着いた。所要時間10分だが、なかなか面白い景色だった。
そこから歩道橋を渡って街中にでる。古い雑居ビルが並ぶ工業区だ。どぶ川のような水路の脇を歩いていくと、前方にこの付近だけ地上を走っている地下鉄の高架が見えた。
駅と直結しているショッピングセンターに入る。はるばるここまでやってきたのは、ここで展示されているアトムを見るためだ。巨大なアトム、小さなアトム、アトムがいっぱいだ。そう、あの鉄腕アトムが香港にいた。アトムだけじゃない。御茶ノ水博士やウランちゃんもいる。本格的じゃないか。
それにしても、ニコニコ顔で写真に納まっている子供たちやその親たちはアトムを知っているのだろうか。
決して有名とはいえない地方のショッピングセンターでこれほど大規模な展示をやって、そこそこ人を集めているのがとても不思議な感じだ。
とにかく、香港島はガンダム、九龍サイドはアトムが制圧した。わが国の圧勝ではないか。