遠藤雷太のうろうろブログ

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クシシュトフ・キェシロフスキ監督『デカローグ』第1話 運命に関する物語

2024-03-22 16:12:29 | DVD・VHS・動画など

2024/3/22

モーゼの十戒をモチーフにした短編10作品のうちの一話目。

理知を重んじるインテリ親子が、運命からの逆襲に遭う話。

理知と信仰の対比(本当に対比になるかどうかはあやしいかも)が軸になっている、哲学的かつ宗教的な話。

50分強と短く、単純な構図で、心配していたほどのストレスはない。

十戒のひとつ「あなたは私の他になにものも神としてはならない」を犯した親子が悲劇に遭うという道徳的な話に見えなくもないけど、その神やら運命やら何か得体の知れないものに屈服するのか、抗い続けようとするのか、その人の生き方が現れる瞬間を描いた話とも言える。

動物がよく出てくる。血の付いた鳩や犬の死体など、人を不安にさせる動物たち。

今見るとかなり旧式のパソコンの緑色の光が、人間らしさとの対比のように使われている。

派手な装飾はないけど、構図が強く、見せ方が生々しくて見る人に思考を要求する話だった。

 

 

 

コメント
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