8時20分

椅子に揺られて、思いを巡らせる時間。
日常から切り離された、ほんのわずかな宝物。

セザンヌ主義

2009年01月23日 20時41分15秒 | 徒然のこと
―進歩を果たす果たすためには自然しかありません。
  そして自然に接して眼がしつけられます。

  見つめ、仕事をすることで眼は求心力をもちます。―



セザンヌの書簡集『セザンヌ絶対の探究者』より




 今日は、遠いところから大切なお客様が訪ねて来て下さりましたので、一緒に横浜美術館で開催中の「セザンヌ主義」展にご案内しました。
 私自身は、普段、絵画なんてものに接する機会すらない人間ですが、たまには芸術に触れるものよいだろうと、ちょっと気取ってみたわけです。

 セザンヌと言えば、芸術のことは詳しくない私でも名前くらいは知ってる有名な画家です。
 なんでも、ピカソなどの多くの画家に影響を及ぼし、ピカソからは「父」と呼ばれていたそうです。
 そのせいか、「セザンヌ主義」展には彼の作品と、彼に影響された画家たちの作品がたくさん展示されていました。そしてその側には、各絵画とセザンヌとの関係を説明したパネルが掲示されていて、私のようなデクノボウにも分かりやすく親切な展示でした。



 その中で、突然私の目を惹き付けてしまったのが、冒頭の言葉です。



 展示内容を順に並べると、大きく分けて始めは人物画、次に風景画、最後に静物画のという順番でした。いずれのセクションにも、セザンヌ自身の絵画に続いて彼に影響を受けた画家の絵が展示されていました。

 前述の通り、私は芸術には詳しくありません。どちらかに分けるとすると、芸術なんて分からない部類の人間です。
 そんな私の人物画についての感想は、絵画の中の人物たちは解剖学的には間違ってなさそう、でした。
 裸婦の絵などでは特に顕著で、時には、体のシワなどが人間の骨格からして有り得ない方向に曲がっていたりする絵画もあります。
 しかしながら、セザンヌを始め展示されていた多くの絵画では、そのようなある種の“ウソ”は無いように思いました。

 風景画のセクションでは、岸田劉生の「窓外風景」に目を惹かれました。
 彼もまたセザンヌの影響を強く受けたとのことですが、その風景画には独特の光と陰が存在しているように思いました。
 「窓外風景」については、文化遺産オンラインから検索することができますが、濃い緑や茶色をメインとして使っている絵なのですが、真夏の日差しの中にある空間と木漏れ日のの眩しさが脳裏に飛び込んできました。
 また、帰宅後にインターネットで見つけたのですが、「道路と土手と塀(切通之写生) 」という彼の絵画も、「窓外風景」と同様に濃い色を用いつつも、冬の日差しの明るさを表現しています。
 作者が本来見せたかった光と空間を、絵画を通して見る人の脳裏にイメージさせるなんて、私には衝撃的な出来事でした。そんなことができるなんて…と軽く目眩を感じるとともに、ついついその絵に見入ってしまいました。

 静物画のセクションに移動する廊下に、冒頭の文章が掲示されていました。
 美術館の方の説明によると、セザンヌが画家エミール・ベルナールに宛てて書いた手紙(1904年7月25日付け)の中で出てくる一節だそうです。
 私は、これまでのセクションで見た絵画から、天才と言われる画家たちは、目に映る物の真をとらえようと努力したのだなと思っていました。だからこそ、肖像画や裸婦の絵画では骨格や筋肉、脂肪の向きといった解剖学的な要素もきちんととらえ、風景画では視覚的に見えた物ではなく、そこに存在する“光”をも表現しようとしたのだろうと思うのです。
 そして、その“目による探求”に対し、セザンヌが示したひとつの先導がこの言葉だったのではないでしょうか。

 絵画に詳しい方とは異なる解釈かもしれませんが、セザンヌは自然にある物こそが人には成しえない神秘のモデルだと言っているのではないでしょうか。
 そして、まるで子供が世界を見つめるように曇りなく目を広げ、そこにあるものを、「この方がバランスがいい」とか「格好良く見える」といった人間側による“思いこみ”を捨てて素直に表すことが大切なことなのだと言っているように思います。

 このセザンヌの言葉から先のセクションには、そういった画家たちの“目による探求の行方”として、“動かない物”をモデルにした静物画やピカソのゲルニカのようなキュビズム絵画が展示されています。
 ありのままの姿を正直に見つめ、描く。
 そうすることで絵画としての芸術は高められ、そのために画家たちは、自らのすぐ側にあるリンゴや茶碗などの静物を見つめ始めたのではないでしょうか。



 私は、生き物が好きなので、色々な生物の写真を撮ってホームページで公開しています。
 特に、小さな生物ではその細部がどうなっているかにも非常に興味を惹かれ、昆虫の複眼や植物の雄しべや雌しべなどもじっくり観察したりもしています。それから、猫や犬などの動物たちと接するときは、なるべく彼らの体を触り、骨や筋肉などがどのように体の中に収まっているかを気をつけてみるようにしています。
 そうすることで、彼らが跳躍したり飛翔するのを見た時に、筋肉などの躍動が分かるような気がして、生きているという事への感動を覚えるからです。

 本項でも何度か述べましたが、私は、セザンヌとその影響を受けた画家たちの描いた人物画には解剖学的な知見も凝集されていると思っています。
 もしかしたら、彼らは画家でありながら、生物学者としての目と素養をじゅうぶんに秘めていたのかも知れません。

 芸術なんて、なんにも分からないデクノボウが、ほんのちょっとだけ文化的になれた一日でした。



リンク

生命の起源

2009年01月20日 20時46分52秒 | 生き物のこと
ニュース:
「生物がいる可能性が高い太陽系内の星」トップ5



 今夜は、放射冷却のせいかすごく冷え込んでいて、その代わり星が綺麗に見えています。

 地球以外の天体で、地球外生命体が存在する可能性が高い星の1位は、土星の衛星の中で6番目の大きさを持つエンケラドス、2位は木星の衛星であるエウロパなのだそうです。
 いずれの星も、水分や栄養素、温度などの生物に必要な要素が揃っているということなのですが、これらの星で知的生命体が誕生するのはいつのことなのでしょうか。

 地球の生命の起源は、コアセルベートという有機物の集まりという話を聞いたことがあります。
 コアセルベートとは、原始の地球環境の中で雷などの高エネルギーの作用により誕生したコロイド状の物質だそうです。その中には反応性を持った様々な物質が閉じ込められており、これらが、ちょうど生き物の体の中の酵素のように同化、異化作用を行うことができたと考えられています。

 現在では、試験管に原始地球上と同じ成分を入れ、高圧電流をかけるなどにより人為的にコアセルベートを作り出せることも報告されているそうです。
 しかしながら、人間が手を加えずに、原始地球上で偶然にコアセルベートが誕生するには天文学的な年月が必要だったのでしょう。言い換えれば、現在の地球上の生命の祖先は、悠久の年月の果てに偶然に誕生した生命のような活動をする“物体”ということですね。
 それが悠久の年月の中で徐々に変化して原始生物の細胞となり、その細胞が増殖、分化を繰り返した結果、現世の生物に進化したというのが定説のようです。


 ところで、地球上でも生命が誕生するのに天文学的な時間が必要だったのですから、エンケラドスやエウロパに偶然コアセルベートができるまでには、あとどれくらいの年月が必なのでしょう。
 それから、本当に地球上の生命はコアセルベートからできたのでしょうか。
 例えば、生命の起源となった“物体”が、宇宙から来たなんていう考えはどうでしょう。
 どこか遠くの星に細胞もしくはコアセルベートのような“物体”が存在していて、それが隕石などに付着して地球上へ降り立ち、その後、増殖、分化を繰り返して…。
 コアセルベートが地球上で生じた、或いは地球外からやってきた、そのいずれにせよ、それらを証明することは不可能です。そして、それらが起こるであろう“偶然”の確立も、どちらが高いなんて比較できないくらい極めて低いと思われます。
 つまり、どちらでの説においても、十分に真実である可能性を秘めているとは言えないでしょうか。



 ところで、このまま我々人類の文明が発展すれば、きっと人類はエンケラドスやエウロパにも降り立って、その詳細を観察することができるようになるでしょう。
 そのためには調査用の機械を降り立たせるかもしれませんし、もしかしたら宇宙服を着た人間が直接降り立つかもしれません。

 でも、考えて見て下さい。
 綺麗に洗浄された宇宙服、化学的に処理された調査用の機械でも、その表面に



何かの細胞が付着している
可能性はゼロではない




のでは、ありませんか?
 そして、もしその細胞が、生命体が存在する可能性が高い星の上で生存することができたら、もしかしたらその細胞こそが、生命の起源になるかもしれません。

 数億年後、エンケラドスやエウロパに誕生した知的生命体がDNAを分析し、その祖先を調べたとき、生命の起源は地球からやってきたなんていう結論が導き出されるかもしれませんね。

SSDとHDD

2009年01月19日 20時46分45秒 | サポセン狂想曲
 mini9の性能に続いて、mini9を含めミニPCの多くに内蔵記憶装置として搭載されているSDDについて、覚え書きのつもりで情報を整理しておきたいと思います。

 始めに、両者の構造の違いを見てみましょう。
 ソリッドステートデバイス(SSD)には、記憶用の部品としてUSBディスクと同じようなシリコンデバイスが搭載されています。
 一方、従来から内蔵記憶装置として用いられてきたハードディスク(HDD)には文字通り“ディスク(円盤)”が搭載されており、これがHDDの中でくるくると回転しています。そして、レコードのようにディスクに書かれている情報を読み取る“針”に掃討する部分があって、これが円盤状を右から左へと動いて、ディスクの表面にレーザーを当てることで情報を読み書きしています。

消費電力
 SSDの利点としては、まずHDDと比べて消費電力が少ないということです。
 HDDは物理的に円盤を回転させますが、SSDは電気信号のみをやりとりするだけなので、電力が少なくてすむのです。
 その恩恵として、ミニPCの多くはバッテリーの持続時間が長くなっています。
 逆に言えば、HDD搭載のミニPCは、SSD搭載のものに比べてバッテリーの持続時間が短いと言えます。
 ただ、搭載しているバッテリーの容量によってもパソコンの動作可能時間は変わってきますので、一概にSSD搭載のノートPCの方が長時間使えるというわけでもないようです。

SSDは軽い
 USBディスクをポケットに入れて歩いていても、重さが負担になることは無いと思います。
 前述のように、SSDはUSBディスクと同じシリコンデバイスが搭載されていますので、円盤やその他の金属機械が組み込まれているHDDに比べて、重量が軽いです。
 昨今のミニPCが、1kg前後と軽く設計されているのも、SSDを用いたところが大きいようです。

SSDは強い
 HDDの円盤と情報読み取りの“針”の部品を別のものに例えると、ジェット旅客機が地上1mを低空飛行しているようなもの、という表現がよく使われます。これは、ほんのわずかな誤差でも大事故、すなわちHDDの故障につながるという意味なのですが、それについてはレコードに例えると分かりやすいかもしれません。
 つまり、HDD内では、レコードの針に相当する部品は円盤から数ナノミクロンという距離で浮いています。そしてほんのわずかな振動でも、レコードの針が円盤と接触し、円盤自身の回転のために円盤に深刻な傷をつけてしまうのです。
 パソコンを乱暴に扱うと壊れてしまうというのも、このことから来ています。
 近年では、HDDもかなり丈夫に作られていますが、はやり高いところからの落下などは絶対に避けなければなりません。

 一方、SSDには円盤はありません。
 小さな基盤の上に固定された回路の上を電気信号が通過するだけなので、HDDのように振動や衝撃に弱いということもありません。最も危険とされる使用中の振動も、あまり影響がないそうです。
 このことが、“SSDは強い”と言われる理由です。

SSDは弱い
 HDDと比べて、SSDは弱いと言われています。
 上記の項目とは矛盾していますが、実は、SSDは耐久性の点で多くの課題を残しているそうです。すなわち、SSDは何千、何万回というデーターの読み書きを繰り返すと使えなくなってしまうと言われています。
 例えば、USBディスクが一年くらいで使えなくなってしまった経験のある人は多いのではないでしょうか。もしかしたら、ここ数年の急速なインフラのお陰で、どんどん容量の大きなUSBディスクが次から次へと、しかも低価格で販売されており、それにあわせてディスクを買い換えていくことで古いSSDの故障に気づいていないのかもしれません。
 しかし、HDDと比べ、SSDは繰り返しの書き込みに対する耐久性が低いのです。
 とは言え、HDDだって運が悪ければ買って一年もしないうちに壊れてしまうこともあるし、個体差はあるものの、普通の使い方であれば買って数が月でSSDが壊れるなんてこともないでしょう。
 普通はパソコンを買って一年以内には、メーカー補償の無料修理が付いていますしね。
 シリコンデバイスだって、屋耐久性上昇のための開発が日夜続けられていますので、今後はもっと耐久性に優れたSSDが発売されることでしょう。
 一年以内に壊れたらメーカ補償、それおり後に壊れたらもっと優れたSSDと部品交換、ということでいいんじゃないでしょうか。

SSDは速い
 SSDは、データーの転送速度が速いと言われています。
 前述のように、SSDにはレコードのような円盤や読み取りの機械がありません。つまり、いちいちレコードの針を動かさなければ円盤上のデーターを読み書きできないHDDに比べて、SSDは広い記憶装置のどの部分でにあるデーターでも瞬時に読み書きすることができます。
 これは、小さなデーターを何度も繰り返して読み書きしなければならない一般用のパソコンには大きなメリットで、顕著な例としては、SSDを搭載したパソコンではWindowsの起動時間が短くなっています。

SSDは遅い
 SSDは、その特性から遅さを感じることがあります。正確には、SSDを搭載したパソコンを使っていると、遅いな、と感じることが多々あります。
 SSDには、たくさんのデーター保存用の部品が搭載されています。SSDは、このいずれかにデーターを振り分けて保存しますが、どうやらその“振り分け”に問題があるそうで、たくさんのデーターを保存しようとした時に一時的に処理が遅くなってしまう特性があると言われています。
 その結果、パソコン全体の処理が遅れます。これは、2秒ほどパソコンが応答しなくなるという現象で、プチフリ(プチフリーズ)と呼ばれています。
 例えば、口笛を吹きながらワープロでどんどん文章を作っていると、唐突に文字を入力しても画面に反映されなくなるワケです。数秒待って、続きを書き直せばいいのですが、パソコンを使ってたくさん仕事をされている方は、このプチフリが非常にストレスになってしまいます。
 将来、SSDの“振り分け”処理が改善されプチフリが無くなるまでは、しばしの辛抱が必要のようです。

 一通り、思いつく限りに記述してみましたが、ツジツマが合わないこともあるかもしれません。
 後で読み返すなどして、新しい情報などもあったら、修正しようと思います。

ゲンゲを食べてみる(3)

2009年01月16日 20時02分31秒 | 食べ物のこと
 ゲンゲを食べてみる、第三弾です。







 最後に残った頭の部分を煮付けにしました。
 一緒に入っているのは、野菜スープの材料に使ったカブです。
 料理法は、簡単。
 お水から火にかけて加熱して、沸騰する直前にお醤油、お砂糖、みりんで味付けしました。後は落とし蓋をして、若干おつゆが煮詰まるように弱火で煮込んで、火を止めます。
 だんだん冷える間に味が染み込んでいくので、翌日、また加熱して出来上がりとなりなした。







 まずは頭のてっぺんのお肉から食べてみます。
 …お、美味ぁぃ♪
 鯛の煮付けなんかを、もっとクリーミーにしたカンジです。クリーミーというより、ミルクっぽくしたと言う方が正しいかもしれません。
 そして、他の料理法と同じく、あっと言う間に口の中でとろけて無くなってしまいます。ご飯を口に運ぶヒマすらありません。もちろん、お酒を口に運ぶヒマもありません。
 個人的には、お魚の自身の味を楽しみつつも、ご飯も一緒に口に運ぶとさらにお魚の美味しさが分かるように思うのですが、これじゃあちょっと残念かな、とも思いました。
 単純に、もっとたくさん買ってくれば良かったかもしれませんね。







 ところで、頭のてっぺんの次に顎のところのお肉を食べようと、お箸で突っついたとき、アクシデントが起きました。
 じっくり煮込んでいましたので、ぼろっと顎の骨が崩れたのですが、その奥から何やら黒い塊のような物が出てきました。







 ちょっと気持ち悪かったので、その黒い物体は避けて、お肉だけを食べてみたところ…



じゃりっ…




 砂でした。

 始め、どうしてこんなところに砂が、と思ったのですが、よく考えたらゲンゲは底性性の深海魚。泥と一緒にエビやカニなんかを飲み込んでいても、おかしくはありません。
 そして砂と食べ物を、口の中で篩(ふる)って分けているのかもしれません。
 ゲンゲにとって、人間に捕まることは思わぬ事態なのですから、口に入れた砂を捨てている暇なんて無かったのかもしれません。
 そう考えると、このゲンゲは楽しいお食事中に人間に捕らわれ、私に食べられてしまったことになります。

 …はっ!∑(゜o゜



思わず、自分の背後を確認してしまいました。




 いや、いくらなんでも私が“食べられる”なんてことあるハズないんですが…。

 みなさんも、ゲンゲを食べるときは、砂に注意して下さいね。

ゲンゲを食べてみる(2)

2009年01月15日 23時59分58秒 | 食べ物のこと
 ゲンゲを食べてみる、第二弾です。



 今回は、最も美味しい食べ方の一つと思われる、煮物にしました。
 と、言っても、全回の残りを野菜スープと一緒に煮込んだだけなのです。

 我が家では、時々野菜スープというか、とにかく野菜をまとめて煮た物を作ります。
 大鍋に、タマネギ、ニンジン、ブロッコリー、なんでもいいのでキノコ。それから、ネギかニラのちょっと臭いのあるもの。春菊だったりもします。さらに、季節の葉物、いまだったらカブを丸ごと、葉っぱも煮込みます。
 お水は1リットル。市販のおつゆを200ミリリットル。以上を、全部を煮込むのです。

 この特製野菜スープは、仕事場の上司から教わったのですが、極めて塩分が少ないのが特徴です。それなのに、野菜なんかから出た味がスープの中で上手く溶け合っていて、美味しいうえに十分塩気を感じることができます。
 私はこれを丼一杯ずつ、無くなるまで食べるのですが、適正体重な私でも、これを食べている間は2キロは体重が減ります。



 で、ゲンゲの話題でしたね。


こんなんなりました


 早速、お箸をつけてみると、



やっぱ、プリン




 そして、お口の中では速やかに溶けてなくなります。
 ただし、昨日の塩焼きのように、得も言われぬ味わいがあります。思わず、しばらく無言で目を閉じていました。
 やっぱり、タラなどの白身のお魚のような気もします。もしかしたら、ポン酢などにすごく合うかもしれません。
 それから、ゲンゲはとっても脂が多いのですが、その脂が上手い具合にスープの塩気と混ざり合って、コンソメスープにタラを入れたような味わいになっています。
 強いて言うなら、

上品な白身の吸い物


と、いうカンジです。
 行ったことがないので分かりませんが、京都なんかの高級料亭などで出てきてもおかしくない味だな、なんて思ったりしました。
 惜しむらくは、あんまり量がないことと、火を通すことによって水分が出てしまい、量が減ってしまうことです。
 お陰で、おかずのゲンゲは無くなってしまったのに、ご飯だけが残ってしまいました。

 さて、明日はいよいよ、アラ(頭部)の煮付けです。
 今度こそ、じっくり味わえるといいなと思います。
 なんたって、美味しいくせに、あっという間に口の中で溶けてなくなってしまうんですもん。

ゲンゲを食べてみる(1)

2009年01月14日 20時12分01秒 | 食べ物のこと
 ゲンゲを食べてみました。
 聞き慣れない名前ですが、お魚の仲間です。



 東北地方ではよく食べられるそうですが、私の住む地域では珍しいものです。
 何がどうしたか、新鮮なゲンゲの切り身がスーパーマーケットで売っていたので、迷わず買って帰りました。



 ゲンゲは深海魚の仲間で、よく知られているお魚ではギンポに近いそうです。水族館などでよく見かけるオオカミウオも、ゲンゲの仲間だそうです。
 そう言えば、そんな顔をしていますね。


がおー!




 ちなみに、東北地方の食卓にのぼるゲンゲにはカンテンゲンゲとシロゲンゲの2種類あるそうで、その見分け方は目と目の間隔が広いのがシロゲンゲで、狭いのがカンテンゲンゲなのだそうです。
 早速、まな板の上で頭の部分を立ててみました。


真上から見てみる。


 ふむ・・・。両目の間隔が開いていて、この子はシロゲンゲですね。




 さて、観察はここまでにして、料理に取りかかることにしましょう。
 まずは、身の部分を3枚おろしにしてみると・・・。


真っ白。


 なんていうか・・・、天使のように真っ白です。
 一概に“白”といっても色々ですが、半透明でもない、純白でもない、無垢な白と形容した方がいいかもしれません。
 もしかしたら、この身の白さが“シロゲンゲ”という名前の由来なのかな?なんて思ったりしました。

 そして、ゲンゲの料理法なんですが、東北地方ではお鍋などに入れているそうです。
 白身の深海魚ということもあるでしょうね。お鍋などの煮物にすると幸せになれるということなので・・・



お刺身と塩焼きにしてみました。


 煮物じゃないの?と思うかもしれませんが、やっぱり滅多に食べることのないお魚なので、お刺身の味を試してみたいものです。
 そこで、2つあった切り身のうち1つを3枚おろしにして、片身をお刺身に、もう片身を塩焼きにしてみたわけです。
 残りの切り身は、明日、野菜スープに入れて、煮物にしてみようと思います。
 そして残る頭の部分は、お醤油、お砂糖、ミリンで煮付けにする予定です。



 では、早速、ゲンゲのお味を試して見ましょう。
 まずは、お刺身です。



 ちょっとだけお醤油とワサビをつけて、口に入れてみます。



ナンだこの感触…。




 そもそもゲンゲは、体の表面がぬるぬるヌメヌメしていて水分が多いので、水気が染み出さない新鮮なうちに食べなければならないそうです。
 今回は新鮮なものが手に入りましたので水分は大丈夫でしたが、ひどいぬるぬる感が舌に残っています。
 そして、



ほとんど味がアリマセン。




 目を閉じて、よーく舌の上に神経を集中すると、わずかにタラか何かのような味がします。でも、本当にごくわずかで、もしかしたらクラゲってこんな味なのかな?なんて思いました。
 どうも、お刺身には向かないようです。



 気を取り直して、塩焼きを食べて見ましょう。



 お箸でつっついてみると、お肉がぼろぼろに崩れます。
 弱いというより、プリンみたいなカンジです。
 お箸で掬うようにして、その一部を口に入れてみます。



味が変身した




 なんていうんでしょうか。
 相変わらず味はないように思うのですが、鼻の中を得も言われぬ風味が漂います。
 わずかに振ったお塩が、舌の表面にジンワリと旨味を塗っていくよう。
 味の種類は、アンコウでしょうか。あと、ヒラメの味をもっと鋭角的に洗練したようなカンジです。
 そして何より、この味をどうやって表現しようか考える間もなく、



舌の上で溶けて無くなりました



 あったいう間でした。
 結局、ご飯には全く手を付けることもなく、おかずにするつもりだったゲンゲだけが無くなってしまいました。
 味と味覚の競争とでも言えばいいのでしょうか。まったく経験したことのない味でした。

 明日、明後日は、切り身の煮物とアラ(頭)の煮付けを食べる予定です。
 この予想外の味を投げつけてくるゲンゲに、私はどのように戦っていくのでしょうか。

 乞うご期待です。

mini9の能力

2009年01月12日 20時42分35秒 | サポセン狂想曲
 mini9の実際の性能を見てみましょう。
 現在、ミニPCの性能はどの製品でもほぼ一直線上の横並びですので、mini9の性能、すなわちミニPCの性能ということになってしまいますが、気になる部分を順に確認してみましょう。



 CPUはAtom
 mini9に搭載されているCPUは、インテル社のAtomです。アトムと呼んで間違いないようです。
 パソコンを販売している店頭ではAtomは遅いように説明する店員さんもいるようですが、実際のところAtomは速いです。
 WindowsXPが登場した2003年頃、PentiumMというCPUがありました。
 従来のCPUよりも速く、また極めて省電力で動作するため、ノートパソコン用としては非常に画期的なCPUで、たくさんの人気を集めました。同時期に市場に出回っていたPentium4よりも高速だと言われていました。
 当時は、PentiumMが搭載されているパソコンならWindowsXPが快適に動作し、ワープロやインターネットはもちろんのこと、DVDで映画を見るのにも十分でした。もともとPentiumMはノートPC用に開発されたのですが、その処理速度の速さから、自作のデスクトップパソコンにも搭載させていた方もいたようです。
 AtomはそのPentiumMの後継と言っても間違いありません。そして、そのAtomが搭載されているのですから、ミニPCはかなりの処理速度を持っていると言えます。
 しかしながら、パソコン全体の速さはCPUの速さだけでなく、その他の色々な要素が複合的にからみあって決まります。CPU以外の点に着いても見ていきましょう。



 メモリーは512MB
 mini9に標準搭載されているメモリーは、標準で512MBです。
 少し前までは、Windowsを動かしたり、書類を作成したり、インターネットを閲覧したり、メールを送受信したりするためには、512MBのメモリーがあれば十分ということでした。
 私の経験では、メモリーを512MBから1GB(1024MB)に増設すると、Windowsの起動時間が大幅に短くなりました。実際のところ、Windowsの体感速度は、2GB まではメモリーを増設するだけ上昇するようです。
 現在は、メモリーが非常に安価なため、搭載できる上限までメモリーを増設する方が多いようです。これからミニPCを購入する方は、メモリーも同時に購入することを考えにいれておくと良いと思います。
 また、デルから直接購入する場合は、メモリーが多く搭載されているもの(その分高価)を選ぶこともできるようです。
 ところで、忘れてはいけないのが、ミニPCの多くには内蔵記憶装置としてSSDが搭載されているということです。これに付いては後日としますが、SSDの寿命を延ばすためにはメモリーの増設は必須ですので、覚えておいて下さい。



 モニター
 mini9のモニターについては、以前の記事で説明しましたので、簡単に。
 mini9の画面解像度は、1024×600です。
 一般のノートパソコンの1024×768に比べて縦方向が小さいですね。この違いは、以前の記事を見ると一目瞭然です。
 従って、色々なソフトウェアを同時に起動して、それらを見比べながら仕事を進めるという使い方には向いていません。全画面表示なら、ワープロなどは十分に使えると思います。



 内蔵記憶装置
 内蔵記憶装置なんて表現も古めかしいですが、従来のパソコンだとHDDと記載されていました。しかしミニPCではソリッドステートデバイス(SSD)が搭載されています。
 mini9は、SSDの容量が色々なバージョンがあって、購入時に選ぶことができます。もちろん、SSDの容量が大きい方が、値段は高いです。
 私が購入したmini9は、内蔵SSDの容量は4GBでした。これではあまりに容量が少ないです。
 試しにWindowsをインストールして、仮想ディスクをオフにする、必要なソフトウェアは最小インストールする等の工夫をすると全部で2.8GBで収まりましたが、やはり有る程度のサイズは必要だと思います。
 何故なら、mini9はUnbuntuというLinuxが搭載されているモデルもありますが、やはりWindowsでmini9を使う方がベターです。そしてWindowsを使うとなると、Microsoft WordやExcel、その他のソフトウェアもインストールせねばなりません。そう考えると、最低でも8GBくらいのSSDが必要だと思います。例えば、出張中の長時間の移動で映画を見たいなど、もっと色々なことに使うことを考えると、もっと容量の大きなSSDが必要かもしれません。

 SSDも大容量の交換用SSDが販売されています。
 私は初めからSSDの換装を考えておりましたので、mini9を購入する際には、最もSSDの容量が小さくて安いものを選びました。
 もちろん交換用のSSDは容量に応じて価格も上昇しますが、32GBで10000円くらいですので、交換作業に自信のある方は、こちらも検討してみると良いかもしれません。



 バッテリー
 ノートパソコンのバッテリーの持続時間は、使用環境や使用状況によって変わりますので、一概に表現できないものです。そしてメーカーが発表しているバッテリーの持続時間でさえ、測定法が統一されていませんので目安にしにくいのが現状です。
 私がmini9を出張に持って行ったときは、例えば2時間で1GBくらいの動画を再生しながらMicrosoft Wordで仕事をした時は、バッテリーの持続時間は約2時間30分くらいでした。
 バスパワータイプのUSB外付けのDVDドライブを接続して、DVDを再生したときは、全部映画を見ることができました。それから、動画を何も見ずに、インターネットをしたり、デジカメから写真のデーターをコピーしたりした時も、2時間30分はバッテリーが持ちました。
 そんな結果から、mini9のバッテリー持続時間は約2時間30分ということで、目安にしても良いんじゃないかなと思っています。

mini9

2009年01月08日 20時56分46秒 | サポセン狂想曲
 デルのmini9を買いました。
 ずっと欲しいと思っていた、ミニPCというやつです。
 本当は、暮れにデルの通販サイトで購入して、自宅に届いていたのですが、忙しかったためあまり触っていませんでした。
 ところが、このmini9を勧めてくれた友人から、mini9用の部品が届いたとの連絡をくれましたので、慌てて引っ張り出したワケです。







 ミニPCというのは、昨年あたりから世間を賑わせている小型のノートパソコン。
 小ささ、軽さ、バッテリー時間、安さを追求しており、持ち運びに適していますが(携帯性に特化)、その変わりに機能を極めて最小限に限定しているので、“色々なこと”はできません。
 中の上級者くらいからのパソコンだと思います。



 これからミニPCを買ってみようかな・・・と考えている方のために、少し使ってみた感想を紹介してみますと、やはり携帯性に優れている点が挙げられます。
 実際に出張にも持って行ってみましたが、本当に“重くない”と思いました。軽い、というより、重くないというカンジです。一週間の出張でしたが、荷物を持つ疲労の中から、“パソコンが重いんだよなぁ”という意識は無くなりましたね。
 ちなみに、私はこれまではIBM(現Lenovo)のX31というノートパソコンを使っていました。mini9、X31ともCDやDVDを入れる部分(光学ドライブ)はなく、薄型のため、いずれも携帯性重視のノートパソコンと言えます。
 mini9が約1kg、X31が約1.5kgなのですが、実際にバッグに入れて長時間運んでみると、この500gの差は大きいんだなぁと実感しました。
 その一方で、自宅で据え置きのまま使うなら、この小ささはあまり意味がないかなとも思いました。



 ミニPC全体の特徴として、画面が小さいというのがあります。
 この“画面が小さい”には、2種類の意味があります。
 一つめは、パソコン自体が小さいので、画面全体が小さいということです。
 的確な表現として、テレビの画面が小さいみたいなものです。年配の方には辛いかもしれませんね。
 二つめは、画面の解像度が低いということです。
 パソコンの画面に表示できる情報量が少ないという意味で、パソコンで仕事をしていると、とても画面が狭く感じます。特に縦方向が狭いです。
 下のように、普通のノートパソコンとミニPCの画面を比較してみると、一目瞭然だと思います。ミニPCの方が上下が短く、記事の表示についても情報量が少ないですね。




X31(普通のノートパソコン)





mini9(ミニPC)




 実際にmini9を使ってみて、“画面の小ささ”は、慣れればなんとかなるかなぁという印象でした。
 私は、自宅や職場ではデスクトップパソコンを使っているので、mini9を使うのは出張先に限定されます。また、出張中はそんなにヘビーなパソコン仕事はできない場合がほとんどです。ワープロソフトで文章作成、メールの送受信、インターネットで簡単な調べ物、パワーポイントでプレゼンテーションというところでしょうか。普通にお勤めの方なら、誰だって同じようなものだと思います。
 ワープロソフトやメールは、ソフトウェアを全画面表示にして使えば十分に使うことができました。パワーポイントだって、外部出力では十分な解像度が出せますし、何よりこれらのソフトウェアを使うのに対し、ミニPCのCPUは十分に速い物が搭載されていますので、画像がたくさん含まれたファイルだって軽快に開くことができました。
 あえて言うなら、この画面の狭さは、たくさんのソフトウェアを同時に起動させておいたり、自宅や職場でのメインのパソコンとしての使用には向いていないかなと思う程度でした。
 どうしても、という方は、解像度の高いディスプレイを別途に用意して、自宅や職場では外部出力で使用することをオススメします。




 mini9が従来のパソコンと大きく違うのは、内蔵の記憶部分がハードディスク(HDD)ではなく、シリコンデバイスのソリッドステートデバイス(SSD)であることです。
 パソコンを使ったことある人なら、パソコンのUSBに接続してデーターを保存できる小型のディスク見たことはあると思いますが、アレが入っていると思っていただければ、ほぼ間違い無いと思います。
 SSDの特徴のため、とても動作が静かで、mini9についてはほぼ完全に無音です。驚くほど静かなので、電子音が嫌という方にも、ぴったりなのではないかなと思いました。また、HDDに比べて消費電力が少ないため、パソコンのバッテリーの持続時間が長くなっています。
 SSDのデメリットとして、時々パソコンが止まるというのがありますが、これは後日お話することにしましょう。



 このmini9の最大の特徴と言うか、使いにくい部分が一つあります。
 それは、キーの配列が特殊だということです。
 これだけは、どうにもこうにも厳しいです。私の友人は、このキーボードを「変態キーボード」と呼んでいます。 







 写真を見るとよく分かりますが、まず「全角/半角」のキーが右下に配置されています。それから“”と“”が、エンターキーの上にあります。“”と“”も右下にあります。
 その他の普通によく使う文字は普通の位置にあるので、大丈夫かなと思うかも知れませんが、たったこれだけでも非常に使いにくいです。分かる方は分かると思いますが、これらのキーはけっこう使用頻度が高く、また無意識に指がその位置を覚えてしまいますので、私もこのキーボードに慣れるまでは何度も「うがー!」と叫び声を上げていました。



 最後に、mini9の良いところ。
 それは、とても画面が綺麗なことです。ピカピカテカテカの透明加工(?)をしていますので、液晶が非常に綺麗で、表示色も美しいのです。
 先日紹介した桜の紅葉をmini9のデスクトップの背景にしていますが、本当に実際に見たときよりも綺麗な紅葉に思えます。
 ピカピカテカテカ加工の液晶は、時に映り込みが激しく使いづらいという話も聞きますが、今のところそのような不便は感じたことがありません。ほんの数センチ自分の顔をずらすだけで、意外となんとかなるものです。

 ところで、実際に出張でmini9を使ってみたところ、飛行機の窓際に座っていても画面の文字をはっきりと読むことができました。







 航空機や列車の窓際の席では外からの光が明るすぎて液晶が見えにくくなることがあります。これは光沢加工をしていない、映り込みのないタイプの液晶の場合だと、画面全体が白く反射してしまって表示内容が非常に分かりにくくなってしまう現象です。
 しかし、mini9の場合は、バックライトがとても明るいので、周囲が明るい、一方向から強い光が差し込むような場所でも十分に使うことができました。
 出張時の持ち運びを考えるうえで、これは、非常に役に立つのではないかなと思います。



 昨今、色々なメーカーからミニPCが販売されています。それぞれに取り柄があって、いざ買おうとするとどれにしようか迷ってしまいますね。
 しかし、“出先での使用する”ということに関して言えば、私は、mini9は他のメーカー製品のものから群を抜いていると思います。
 私はデルのマワシモノではありませんが、これからミニPCの購入を検討されている方は、mini9も選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。

 ちょっぴり使いこなすのに慣れが必要みたいですけど。

素敵なニュース

2009年01月06日 20時26分55秒 | 徒然のこと
 熊本市が、熊本城改修のための資金を一口1万円で「一口城主」を募集したところ、ほんの数日で目標額に達したそうです。



熊本城 「一口城主」が好評 寄付金 4日間で1200万円超す



 不景気、不景気という台詞ばかりのご時世なのに、こんなことが本当に起こるなんて、ちょっと驚いてしまいますね。

 熊本城はやっぱり熊本のシンボルだと思うのですが、熊本城に限らず、県や市のシンボルは、本当は市政や県政がきちんと税金を管理して、そのお金で改修が行われるのが当前のことなんじゃないかなと思うんです。
 だけど今は世の中の仕組みがどんどん複雑化されて、一時期流行のように推し進められた「独立法人化」の影響か、町の史跡を管理する団体なんかも、

 公的機関→独立法人→民間団体→管理業者

の、ように名前が移り変わり、結局は本当に県や市が管理してくれているのかもアヤフヤな状況になっている場合がほとんどのように見受けられます。そして、税金だって本当に必要な分量が史跡の管理に割り当てられているのかどうかもよく分からないような状況になっています。
 それなのに、改修費用が必要だから、税金を増すなんて言われても・・・。
 誰だって、これまでに納めた税金が本当に正しく使われていたのか不安になり、改修費用を納めるのを躊躇う気持ちになっちゃいますよね。



 今回の熊本城の事例は、税金と別途に改修費用を手伝ったわけですが、それに対して「特典」がありました。
 上記の記事によると、その特典とは、

 ● 天守閣に芳名板の掲示
 ● 最大10年間無料で入城できるパスポート

 お寺や神社にあるような芳名板、それからお城見学の無料パスポートなんて、興味のない方からしてみれば決してステキなものでは無いかもしれません。
 でも、今回「一口城主」がたくさん現れたということは、それでも良いと思った方が多かったということなんでしょうね。

 世の中には、上記の特典よりもずっとステキで、もっと格安のサービスがたくさんあります。でも近頃は、そういった商品すらなかなか売れず、それは不景気だからと言われています。

 それでは、なぜこんな不景気と言われる世の中でも、たくさんの「一口城主」が集まったのでしょう。
 私は、やっぱり効果が高かったのは、「熊本城の改修」と、目的がはっきりしていたからではないかと思います。
 「一口城主」になることで、小さな特典が得られます。それからささやかながら地域に貢献することができます。地域のシンボルに対して愛着と誇りが得られます。それだけの対価が明確に見えて、そしてそれは自身も徳をしますが、他の人のためになるイーブンなことであり、なおかつ無理せず出せる金額であったこと。お金を払ったことに対して、十分に、そして素直に満足が得られたこと
 これらが、「一口城主」がたくさん集まった原因だと思います。
 そして何より、お金の流れに透明感があることが、「一口城主」の皆さんを納得させ、そして満足感を与えたのではないでしょうか。

 どこに予算が使われているのか、あるいは予算の分配量が本当に適切なのか、そんなことが見えない税金よりも、自分のお金だからこそ納得して使いたい、そういう気持ちの現れが、今回のニュースなのではないかなと思いました。

 もしかしたら、不景気とは言っても、実は、本当は国民の皆さんが賢くなって、不要な所にお金を使わなくなっただけだったりして・・・。

放浪記

2009年01月04日 20時18分29秒 | 徒然のこと




 抱負というワケではないのですが、もうひとつ、今年の本ブログの目標ということで、「放浪記」を書いてみようと思います。

 数年前から、お仕事であちこちの場所へ行きました。
 それから、自分でも色んな場所に遊びに行ってみました。

 国内だったら、北海道から九州まで。
 海外も、東欧、北アメリカ、オーストラリア、中国・・・。



 こう書くと、私がとても凄い人物のように思えるかもしれませんが、いずれも下手くそな英語と身振り手振りで、ヒィヒィ言いながらの旅でした。
 今思い出しても、スマートなんて表現にはほど遠い、スケジュールをこなして無事に帰ってくるだけで精一杯でしたね。

 今年は、そんな旅のことも紹介したいと思っております。



 ところで、せっかくですから旅の途中で撮った写真を一枚、ということで、この記事の一番上の写真なんですが、ちょうど、このブログのタイトルでもある8時20分に撮影したものです。
 この写真は、どこで撮影したものか分かりますか
 私の旅の中でも、長年の夢が叶った最も印象深い旅の記録なのです。

 ヒントは写真の中にありますから、もし気が向いたら考えて見て下さいね^^