ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

台湾アイデンティティー

2013-07-06 14:53:28 | た行

まさに「セデック・バレ」な時代の話に
興味津々。


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「台湾アイデンティティー」64点★★★


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1895年~1945年、半世紀にわたった
台湾の日本統治時代。

そのときに日本語教育を受け、
その後、様々な人生を歩んだ80代(90歳もいる!)
6人の話を聞くドキュメンタリーです。

彼らの生きた時代は
まさに「セデック・バレ」な時代で
非常に興味深い。

特に
部族のリーダーだった父を持つ女性の話は
かなりのドラマでした。


それぞれの事情と状況によって、
各人の思いも違うので、
「彼らにとって“日本”とはなんなのか?」とか

「歴史に翻弄された人間の“アイデンティティー”とは?」といった
総括や答えが出ることはない。

ホントはそのへん、もっとハッとするものが
あるかと思ったんですが

ただ
「生まれた時代が悪かった」「間合いが悪かった」という思いと、
静かな怒りは共通だとわかる。

「日本に見捨てられた」と語り
「大陸統一などもってのほか。独立せよ!」と話す
旅行会社の会長には、
あらゆる闘いを経てきたであろう力強さを感じました。

ただ映画の作りはほぼ座りインタビューなので
やはり変化には乏しかったな。
(相手が高齢だし、しかたないけどね)

それにしても
ここのところ、台湾すごく気になるので
もっともっといろいろ知りたい。
ドキュメンタリー、プリーズ。

★7/6(土)からポレポレ東中野で公開。

「台湾アイデンティティー」公式サイト

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