狂電関人の写真庫

狂電関人本人のこれまでの写真のストックを思うまま徒然に表現。お立ち寄りの際には一言コメントをいただけると幸いです。

臨時増刊号 赤沢森林鉄道訪問記

2010年07月19日 18時25分10秒 | 私鉄・地方交通 東海/中部/近畿

1泊2日バスツアーの最大の目的は電関人らしく現存森林鉄道である、
赤沢森林鉄道の訪問でした。

その名の通り、この鉄道は観光用ではなく
赤沢森林の管理を目的とした正式な林用鉄道なのです。

ここを初めて訪問したのはまだ今のように観光用に列車を運転するようになる遥か前
1982年のことだと記憶しています。
ギリギリ本物の木曽森林鉄道の現役時代に間に合わなかった世代である電関人は、
大学時代に何度となくその痕跡や保存されている車両などをさがして

木曽谷を訪れています。

その最後の頃にようやく赤沢休養林にたどり着きました。当時インターネットなど無く、
事前にこの赤沢に木曽森林鉄道の資料館が有ってボールドウィンほか
貴重な車両たちが大切に保存されていることは知りませんでした。
赤沢に行ったのは全くの偶然で、5万分の一の国土地理院発行白地図を基に
廃線跡らしい林道を調査して回っていた最中のことでした。


まさか実物に会えるとは思っていなかったので、この時は狂喜しました。
そしてここは当時すでに森の奥深くまで線路が敷設されていて車両を
整備さえすれば今にも動きそうなそんな感じでした。
参考に昨年10月に群馬県の根利の施設に保存されているボールドウィンの
写真をアップします。煙突の火の粉防止装置の形状ほか
さまざまな部位の形状が異なっています。



人車や台車が無造作に留置されてそれはまさに林鉄そのものがここに現存している
ことを意味していました。(1982年撮影)


観光旅行のパンフレットなどには赤沢休養林のトロッコ列車と書いてあり
とても本物という感じはしないのですが、この標識が何よりも森林鉄道で
ある証です。

着いてすぐ資料館に行くと入り口では台車の列がお出迎えしてくれました。

現在客車に使われているのもこれらと同様のもので当時のものをレストアしていると
思われます。
そしてDLたちがその先に並んでいます。

どれもみなSKW(酒井製作所)のロコ達です。
確か記憶ではこの林鉄が観光運転を始めた頃はこのSKWが牽いていたと
記憶しますがおそらく運行上の安全性や保守の面からHKWを新規投入したと
思われます。なにせバスツアーでの立ち寄りなので時間も無く詳しい話を関係者に
聞く暇があませんでした。
片道10分であれ現役の森林鉄道に乗車できたのは感無量でした。

到着後、機回し作業風景。
ポイントを切り替え、手を挙げて出発進行の合図。
イグゾースト管の根元には空気清浄機らしきものが付いていて、
環境に配慮していることがうかがえます。

丸山渡駅で機回しも済んで折り返し出発前。


途中駅の呑曇淵を通過する列車。鬱蒼と茂る木立の中をのんびりと走る。
沿線は、せせらぎ沿いのS字カーブやミニティンバーで小川を渡ったりと中々
本格的な林鉄沿線風景です。
しかも途中に枝線があって、人車2両、箱トロ2両、タンク車1両が留置されていて
とても雰囲気が有ります。


以上、長くなってしまいましたが赤沢森林鉄道訪問記でした。

撮影;モノクロ:1982年赤沢休養林 NikonF2 PhotomicSB Nikkor28㎜/50㎜ TX
根利のボールドウィン: 2009年10月4日OLYMPUS E300 ZUIKO D Zoom 14-42㎜
その他2010年7月18日 OLYMPUS E30 ZUIKO D Zoom 14-54㎜
     
  


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2 コメント

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いい旅でしたね (32Count)
2010-07-21 06:21:25
赤沢自然休養林内を走る「林鉄」、観光用の僅か1.1kmという距離にもかかわらず、林鉄の魅力が凝縮されてますよね。森あり、せせらぎあり、という感じで…、そんなシチュエーションを走り、どこを切り取っても絵になる、一日いてもホント飽きません。機回し風景もなかなか雰囲気、ありますね。欲を言えば、丸山渡の先にも列車が走ってくれると良いのですけれども…。
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木曾谷 (狂電関人)
2010-07-21 23:25:13
32Countさま

現役の森林鉄道を少しでいいから
この目でぜひ見たかったです!!!
SLと言い、ほんの2~3歳の年の差を感じました。
返信する

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