略  歴

 昭和28年生まれ。大学卒業後東京のプラスチック商社入社。主に新規開拓従事4年間で約20社のユーザー獲得。入社2年目で2年間に3件の貸し倒れ発生、債権回収で奔放。その後名古屋支店転勤、商習慣の違いで悩むが新規開拓15社開拓。昭和61年父が経営する典型的な家業に入社。専務取締役を経て平成7年社長就任。在任中に売上げ3倍以上自己資本比率3.5倍、借入金を実質0円に減少させ家業から事業への脱皮を図る。自創経営を導入し、人材教育を重点的に行い中途採用から新卒者採用へ、また既存社員との融合に注力する 後継者不在のために平成25年M&Aにて会社を売却。ヒト、カネで悩める社長を助ける社長のブレーンとなる。

「社長、貴方は社員の年齢を知っていますか?」

2017-01-29 19:05:36 | 日記

社長と同行二人                H29.1.29

「貴方は社員の年齢を知っていますか?」

社長の皆様こんにちは、お元気ですか?

いかがお過ごしでしょうか?

 

今回は、「社長、貴方は社員の年齢を知っていますか?」について私の意見を述べさせていただきます。

 

私は42歳で社長になりました。

名古屋所長、専務として約10年勤め、平成7年に社長就任でした。

 

就任直後は何から手をつけてよいか全く分かりませんでした。

取り合えず、金融機関、得意先、仕入先に就任の挨拶回りに行った時の事でした。

 

メインの得意先の社長に言われました「あんたは何歳や、社員の歳は知っているか?」と、、

 

その時は何を言われているのか全く分かりませんでした。

当然自分の年齢を答え、社員の年齢は分かりませんと回答しました。

 

その社長から「社員の年齢はしっかり覚えておけ」とお叱りを頂きました。

帰社してゆっくり考えてみると、その社長の言わんとすることがおぼろげながら分かってきました。

 

要するに自分の歳と比較して社員が何歳かを明確にすることが3年後、5年後の会社を創るときに非常に役立つことだと思いました。

それから縦軸に年齢、横軸に社員の名前を書いて眺めました。

 

自分の名前は一番左に書いて、年齢順(社会保険労務士に聞いて)に私から順番に左に書き始めました。

 

そのグラフに赤ペンで3年足したとき、青ペンで5年足したとき驚きました

なんと社員のほとんどが60歳を超えているではありませんか!

 

そうです、若い新入社員が入社しないと毎年平均年齢が1歳づつ上がっていくのです!数字だけ見ていると目に付かなかったことが、グラフ化すると一目瞭然でした。

 

それから3年後のビジョンを設定する際には必ず社員の年齢を書いたグラフを見て、誰を主任研修させようか? また昇格の際にも2、3名の内、誰を課長にする計画を立て、本人確認させ、実践する。そのための研修機関を探しスケジュールを立て実行していくかを? を考えました。

 

このグラフのおかげで、中期、長期計画を立案することが出来ました。

計画の中で、誰が何時までにに、何を、どこまでやるかを明悪にすることが出来たのです。

 

また数字からグラフにすると本当に危機感が募りました。

自社の将来計画を立てるときには、社長一人では出来ません。

当然社員の力が必要となってくるのです。

 

それから中途社員採用から大学新卒採用が変わり、そのための会社案内の作成、就職フェアーへの参加、採用担当者の任命、新卒者を受け入れる社内体制つくり、社内の改装、会社説明会の準備等やるべき事は、沢山ありました。それと平行して岐阜4大学、名古屋8大学のキャリア支援センターへの訪問し説明会への誘導を行いました。

 

最初の会社説明会は1名の参加者だったことを今でも覚えております。

しかし私が前職の社長時代、最後の会社説明会へは20数名が参加したこともしっかり覚えております。

 

社員の年齢をグラフ化し、色付けすることで会社の内容はこんなに大きく変化して行きました。

 

皆さんの会社も一度社員の方の年齢をグラフ化して3年、5年後のことをじっくり考えられてはいかがでしょうか?

 

また皆様のご意見もお待ちしております。

今日もお読み頂きありがとうございました。

また来週もよろしくお願い致します。


「私はこうして2回の倒産の危機を乗り越えた!」

2017-01-22 20:25:59 | 日記

社長と同行二人                H29.1.22

「私はこうして2回の倒産の危機を乗り越えた!」

社長の皆様こんにちは、お元気ですか?

いかがお過ごしでしょうか?

 

今回は、「私はこうして倒産の危機を乗り越えた!について私の経験を述べさせていただきます。

 

私は社長業、約20年の間に2回倒産の危機がありました。

一回目は社長就任5,6年目だと記憶しております。

 

ある得意先が倒産しました。売掛金と不渡り手形総額が1,000万円は超えていたと思います。

その当時は先代社長より会社を引き継いで、経営方針をめぐって古参社員と毎日の軋轢の連続で心身ともに疲れ果てていたときの出来事でした。

まだまだ債務超過で、社員の給与にも四苦八苦の状態でした。

 

その中での大きな不渡り、目の前が真っ暗になりました。

直に資金手当てをしなくてはなりませんでした。皆さんご承知のように、不渡り手形は銀行から現金で買い戻さなくてはなりません。その資金が無かったのです。

 

メインの銀行に状況をオープンにして、金融支援を仰ぎました。

しかし、まだまだ会社の再建最中で、自己費本比率は低く内部留保も殆ど無い状態で、また銀行の融資係は知っているものの、支店長や次長とは面識もありませんでした。

 

当然緊急融資は断られました。その次に行動を起こしたのは仕入先への手形ジャンプ要請です。その月末の手形のジャンプ要請です。メインの仕入先はある商社の名古屋支店でした。

社長就任以来、東京本社に年2回は名古屋名物を持参し、社長と親交を深めておりました。その会社の社長とは馬が合い業界の細部に渡って教えていただきました。いわば業界の先生といったところでした。

 

その仕入先にジャンプ要請をしました。結果的には支払いを4回に渡って分割することで承諾を得ました。こうして手形ジャンプが出来たのも、常日頃の仕入先とのコンタクトを深めたことが功を奏しました。当然ながら手形の裏書は私の住所、氏名を書き実印を押印して先に振り出した手形と交換しました。

先代の遺訓は「得意先ばかりではなく、仕入先も大切にすること」でした。

それを実践していたのです。

 

よくセミナーでもお話いたしますが、「売上の80%を占める複数の得意先、仕入金額の80%を占める複数の仕入先には、盆暮れにお中元、お歳暮を持参し社長と面談することを習慣としてください」

これは先代からも一倉定先生の書籍からも教わり、実践しておりました。得意先には訪問される社長様も見受けられますが、仕入先にも必ず訪問して情報交換してください。

 

二回目はリーマンショックの時でした。その前年、前々年は会社も絶好調で新卒者も複数採用し、岐阜近郊に数億円で土地も購入して新社屋を建設予定でした。

パース絵も描いて応接室に飾ってありました。そこにリーマンショックで売上は半分になり会社はあと3ヶ月で資金が尽き倒産の危機に陥りました。

 

先ほど述べたように、一回目の倒産危機から金融機関との交渉を密にして、支店長、次長、融資代理とも頻繁に接触し信用を得る努力もしておりました。

当然、経営計画発表会にも主賓として出席頂き、よく講演もして頂きました。

決算書も持参し当期の反省、来期の計画、3年後のビジョン等を1時間以上に渡って支店長や融資代理に説明しました。ここでも一倉先生から学んだ計画書作りが基礎となっております。

このようなことを繰り返していましたので、リーマンショックの際に銀行から数億円の当座貸越しの枠を得ることが出来ました。

しかし将来有望な新卒の社員を解雇しなければならかったことは、今でも悔やんでおり、反省しております。

 

この事実から社長は、会社を倒産させない事を最重要課題として考え、売上を上げることだけに集中するのではなく、「まさか」の時のために事前に手を打っていくことが必要なのです。

 

また経営計画書を作っておられない社長様、理念、3年後のビジョン、来期計画この3点、A4で3枚でも良いので計画書を作ってみませんか!

必ず役立ちます。私が実践して成果を出したことが証拠になります。

 

今日もお読み頂きありがとうございました。

また来週もよろしくお願い致します。


「社長がやるべき3つの経営革新!」

2017-01-15 17:12:12 | 日記

社長と同行二人                H29.1.15

「社長がやるべき3つの経営革新!」

社長の皆様こんにちは、お元気ですか?

正月第3週をいかがお過ごしでしょうか?

外は一面の銀世界です。まるで雪国ですよ!

 

今年は会社の改革を考えておられる社長も多いとお思います。

これだけAI,ITOなど環境変化が激しい中で過去の延長線上に将来は無いと思います。

今回は、「社長がやるべき3つの経営革新!について私の意見を述べさせていただきます。

皆様は社長の現在のやり方を脱皮した経営革新についてどのように考えておられますか?

 

現在の延長線上にあるのが改善とするならば、革新は将来から現在を見て、それに向かって進むことだと考えております。視点が過去か、将来かで違ってくると考えております。

 

その経営革新には3つのステップがあると思います。

1、      現在の複雑な事象から、その中心に迫る問題の本質を暴きそれをしっかり反省すること

まずは現在の足元をしっかり注視することだと考えております。足元をみて、なぜそのような事態に陥ったかをしっかり反省するところから全ては始まると考えております。 このときの反省が無ければ次に進むことは非常に危険を伴います。

 

2、      一つ目で反省し明確化された問題の本質を解決するための戦略、それから戦術の作成です。

ここでやるべきことは、まずは大本の戦略、それをそれぞれの部署に分けた戦術です。 基本の戦略を間違えると、その枝葉である戦術が大きくずれてきますので注意が必要です。

 

3 二つ目に書いた戦術を具体的に落とし込んだ戦闘、所謂アクションプランです。各担当が何時までに、どれだけのことをどのレベルまでやり遂げるか? KPIや数値目標を立てて、全社員が見える化し進捗を管理することが必要だと考えます。

 

このように社長はステップを踏んで経営革新を行う必要があると考えます。

むやみやたらに、目先のことだけ考えて行動すると、時間と機会を失う結果に

なりますので十分注意して頂きたいと思います。

 

どうせ貴重な経営資源を革新に使用するならば無駄の無い方法で、確実に変

する方法をとるべきと思います。

 

皆様の会社では将来に向けての今年の経営革新をどのように捉えられておら

れますか?

 

今日もお読み頂きありがとうございました。

また来週もよろしくお願い致します。


「着眼大局、着手小局!」

2017-01-08 21:30:05 | 日記

社長と同行二人                H29.1.8

「着眼大局、着手小局!」

社長の皆様こんにちは、お元気ですか?

いかがお過ごしでしょうか?

 

新年のメルマガ第2弾は、「着眼大局、着手小局!」について私の意見を述べさせていただきます。

 

先週の金曜日、とある銀行の新年会に参加しました。

その銀行はセミナー等でお世話になっており、良い付き合いをさせていただいております。また新年らしく大変華やかな雰囲気の中で行われました。

 

無事に一次会も終了して、二次会へと移りました。

そこで銀行のS支店長と、お互いに下戸でいろんな話で盛り上がり、最後に「銀行が融資先を決める要素について」に話が及びました。

 

S支店長は母店の支店長として傘下の16店舗の総括をしております。今年で55歳ですが今までに何千の会社の決算書を見、多額の融資を決済してきました。

 

融資先を決定する条件は、彼曰く「実際に会社訪問して、社員が明るく元気、活気があり、社内が整理整頓されていること。また将来に渡ってのビジョン、社長の考えが明文化され社内に行き渡っていること。また社長の話に一貫性があり、責任感が見られること」が大きな要因だといわれました。

 

過去には担保能力や業暦の長さ等も融資判断に大きな要素ではあったが最近では、それはあまり加味されないとの事でした。

 

確かに金融庁の指導で、リレーションシップバンキングという名の下に融資基準が変わってきている実感があります。

 

私も顧問先との会話の中でも「最近の業績についてはしつこく聞くが、担保についてはあまり追求してこない」との事

 

このS支店長の会話の中に出てきた、「将来に渡って社長の考えを明確にする」所謂着眼大局でしょうか?

 

また「社員に活気がある、社員が整理整頓されている」これは着手小局ではないでしょうか?

 

将来の夢を実現するために、毎日の小さいことの積み重ね、これが融資条件となると同時に会社の強みとなる、と考えます。

 

皆様の会社では、将来の展望を書かれた所謂経営計画書、事業発展計画書はありますか?またそれを実現するための手引書はありますか?

もし無ければ来期から作成することを是非お勧めいたします。

 

今日もお読み頂きありがとうございました。

また来週もよろしくお願い致します。