




クチナシの花が咲く季節でもあります。
甘い香りがあり白く綺麗な花です。
園芸用としても栽培されることが多い植物で、私達の目を楽しませてくれますが、時々庭先に植えられているのを見る時、昔の人の知恵を感じます。
成分にカロチノイドのクロシンが含まれているので黄色の着色料として用いられています。発酵すると青色になります。線維を染めるほかに、食品の着色にも用いられています。
果実は漢方薬の原料となります。「山梔子(サンシシ)」として広く用いられています。
消炎、止血、利胆、解熱、鎮静の働きを利用して充血や炎症に用いられます。吐血、血尿、充血、黄疸などにも応用されます。
打撲傷などにも外用として用いられます。
山梔子の粉末を黄柏の末と混ぜて酢でねったものを貼付します。生薬の外用塗布の「復方 糾励根(キュウレイコン)」という製品があります。打撲、神経痛、など炎症にとても良く効きます。内服の有名な漢方薬には「黄連解毒湯」、「梔子柏皮湯」、「竜胆瀉肝湯」、「温清飲」など幅広く応用されています。
うーむ
人の病を癒すだけではなく、目でも楽しませてくれます。人の生活にも奉仕するこの植物。すごいなーと思います。昔の人の知恵もさることながら、この花、植物に感謝、感謝です。
ちょっと追記、
クチナシの花が実になると、果実が熟しても割れず、 実の中身がでる口が無いことから、その実には「口が無い」ので「口なし・クチナシ」と言われているようです。
将棋盤の足にはクチナシの実の形をまねて造ってあるのは、将棋をしている時に「口をはさむな」「口なし」の意味もこめているようです。
クチナシの花言葉は、「とても幸せです」「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」というようです。
よけいなことは言わずに、人の幸せの役(やく)・薬(やく) にたっている、そんな植物なんてすね、素敵な植物です。