オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

本邦最大、1m30cm 30kg のイトウの記録

2012-08-24 09:46:58 | イトウ
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本邦最大の1m30cm 30kg のイトウの記録
尻別川の大物イトウ釣りのエースとして高名であった山下重雄氏(北海道恵庭市在住)は釣り上げられたイトウとしては本邦最大級の記録を持つ。1986年(昭和61年)12月13日、12時30分に尻別川蘭越通称カミのトンカラでドジョウひき釣法で釣り上げられたのは体長130cm、30kgの産卵前の♀。推定年齢20歳以上。この巨大なイトウが釣りあげられた時の状況はいまだに神話のように語り継がれている。



1 m30cmのイトウと格闘中の貴重な写真。





体長1m30cm、30kgの産卵前の♀。推定年齢20歳以上の巨大なイトウを持つ山下重雄氏。


山下重雄氏は 1982年にもメーターオーバーの大物イトウを釣り上げている。
 




1982年11月27日。蘭越町尻別川にて。1m23cm、22Kg のイトウ。




 減少の一途をたどるイトウだが生息環境が比較的保全されている北海道北部ではいまだ健在だ。釣っても丁寧に放流する釣り人が増えている。

  沿岸部でサケ定置網に混獲されるイトウは従来は害魚としてすべて殺された。最近は海へ戻されるようになった。

  しかし最大の問題点はイトウの保護を叫びながら川の工事で生息地や産卵環境をどんどん破壊する矛盾がいまだ無批判に続いていることだ。産卵場所を奪われ、大きなイトウは釣れるが稚魚が少ない。稚魚がいなければそこのイトウは絶える。もう自然豊かな川を徹底的にいじるのはいい加減にしてほしい。先年、猿払川支流でイトウの自然産卵の障壁になっていた砂防ダムを猿払イトウの会が削岩機で削りイトウが上流の産卵場所にゆけるようにしたり、道東の自衛隊矢臼別演習場のイトウ産卵河川の巨大ダムにスリットを入れたのは快挙である。しかし魚道を作ればすべて解決するような単純なものではあるまい。各地でその地域固有のイトウを保護、育成しようという動きも活発である。各地域ごとのイトウを守る会が次々と結成された。よその地域のイトウ稚魚などを放流することに対しては批判的な意見が多くオショロコマと同様、私も反対である。

  本当にイトウを保護したいのならイトウ釣りを禁止すれば良いのではないかとのあまりにも単純な発想もある。一見矛盾するようだがイトウを最も愛し、その素晴らしさを本当の意味で理解できるのはイトウ釣り師たちであろう。釣りを禁止した場合、しっかりしたモニター制度が無い限り、誰も知らないうちにイトウがこの世から消えてしまっていたということにもなりかねない。イトウ釣りを禁止する場合、それだけではまったく逆効果で、必ず生息状況と川の環境保全状況をモニターし毎年公表するしっかりとした制度の確立が最低限の前提条件であろう。しかし、イトウ釣りのロマンが無くなれば、この魚に興味をしめす人はほとんどいなくなってしまうと思うし、それはとても怖いことだ。これはオショロコマの保護についても同じと言える。



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