オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

日高山系、沙流川水系支流の最源流域に棲む小型のオショロコマを撮影

2012-11-30 16:02:58 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年9月19日  晴れのち曇りのち豪雨
日高山系、沙流川水系支流の最源流域。この渓流の最上流域はだらだら川で水量はあるがたまりが少なく、とても小型で特徴に乏しいオショロコマがいる。渓流の規模と過酷な環境のせいか幼魚と小型個体が多い。釣り師がここのオショロコマが小型であることをけなしたり馬鹿にするのは実におろかなことだ。小型でも立派に成熟してこの環境にしっかり適応している。山奥の渓流では大型化して有利なことは何一つ無い。水温10度Cほどで清冽な水は死ぬほど冷たい。ほどよいたまりには小さなオショロコマが群生している。ここのオショロコマは種々の色調・斑紋パターンを示し、ある一定の特徴に収束していない個体群だ。特徴に乏しいというのはある意味では素晴らしいことだ。遺伝子の多様性がいまだよく保たれている。一見、渚滑川水系の虎虎模様を思わせる個体までもいたがパーマークは渚滑川ほど濃く細くはならない。強いて特徴を上げれば、黄色味を帯びた褐色が基本色調でヒレや腹部は淡くオレンジから黄色に着色する。赤点紋理は比較的よく目立つ個体が多い。撮影させていただいたオショロコマたちは、すべて丁寧にリリースした。
































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知床半島のR川に50cmニジマス、密放流か?

2012-11-28 20:26:38 | ニジマスによる被害
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知床半島のR川。この渓流は従来多数の砂防ダム群があった。そのため海から上流域への魚類の遡上は完全に断たれ、各砂防ダム間の水域にR川独特のオショロコマが繁栄し比較的多くの個体が棲息していた。ところが最近、知床自然遺産指定にかかわる諸事情から急遽これら砂防ダム群にすざまじい大改修が行われ、大がかりな魚道群が造られた。要するに、いくつかの理由で、とりあえず何とかサケとマスを遡上させたかったものと思われる。皮肉なことに魚道群の最後には魚道のない巨大なダムがそびえ、せっかく遡上したサケマスは結局産卵場へたどり着くことはできない。このすざまじい大工事で安定していたR川河川環境は川底環境も含めて完膚なきまでに破壊された。この過程で豊富に棲息していたオショロコマは一時期ほぼ壊滅状態となった。これらの状況は、以前オショロコマの森ブログ4で紹介した。その後、魚道工事でオショロコマが消えたR川下流域に別の水系からと思われる標識されたオショロコマが放流されているのを確認している。

2012-8-15 その知床半島の渓流R川で私の知る限り初記録と思われるニジマス尾叉長30cmが釣れた。釣り上げたのは同日午前8時6分。エサはミミズ。このすぐ後に50cm越えと思われるニジマス1匹をかけたがオショロコマ用の仕掛けでは如何ともしがたく、最終的に釣り逃がしたという。自然繁殖を示唆するようなニジマス幼魚は見られなかったとのこと。この折りオショロコマ3匹とヤマベ2年魚も釣れている。釣り人は、さいたま市在住の 大石均氏で氏からの信頼の置けるお手紙と画像送付で私の知るところとなった。


体高のある 尾叉長30cmのニジマス。よく肥えてきれいなヒレの状況から、一年ほどはこのR川で過ごしているのではなかろうか。ヒレ、えらぶた、脂ビレ等を切るような標識はされておらず、プラスチック標識のようなものも見られない。


オショロコマは撮影のあと、丁寧にもとの場所にリリースされたとのこと。





従来は、知床半島でニジマスの記録がある渓流はTN川(地元青年団が過去に源流の湖に放流し現在も下流域に僅かに棲息)と小渓流OR川(二段ダム間のたまり等にブラウントラウトとともに大繁殖したが電気ショック機で全滅させられた)の2箇所のみであった。このほか川岸に作った小さな生け簀にニジマスを放し、夜間それを捕食しにくるシマフクロウを近距離からフラッシュ撮影させるのを生業とする民宿もある。また、U川にはシートラウト化したニジマスの群が産卵のため秋に遡上したのをただ一度だけだが確認している。今回、新たにニジマスが確認されたR川下流域は、私たちが長年10数回以上にわたって調査をしてきたがオショロコマのみでニジマスは見たことがなかったし、聞いたこともない。これはシートラウト化したニジマスが海から魚道群を遡上してR 川に侵入したか、何者かによって放流されたかのいずれかであろう。しかしシートラウト化したニジマスは知床では極めて稀に海で捕獲されることはあるが渓流、とくに羅臼川での遡上例など常識的にはとても考えられない。おそらく、密放流ではなかろうか。世界的に在来種の保護が叫ばれるこのご時世にオショロコマが棲息する知床の渓流にニジマスを放すようなお馬鹿がいるとは考えたくないが、今後の経過を慎重に見守ってゆこうと思う。



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知床半島、源流域の深い函に棲むオショロコマ

2012-11-27 20:23:17 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年8月27日。知床半島羅臼側のKUN川。この川は結構深い函になっているところが多い。林道も各所で崩壊が進んでいる。林道から離れて流れる流域が長く、そのため川にアクセス出来るポイントは極めて少ない。数少ないアクセスポイントからなんとか川に降りる。美しい手つかずの渓流にはオショロコマが群れていた。体側の縦縞状のパーマークが目立ち暗灰色調で、淡く黄色味を帯びたこの川特有のオショロコマだ。赤点紋理はオレンジ系で細かく一般的に淡い色調のものが多い。 腹びれは成魚でも黒くならない。虫食い紋理は細かい個体が多い。川底はしばしば岩盤となるが砂礫や適度の大きさの石が敷き詰められた部分も多く本当に美しい流れだ。ここのオショロコマの体色は川底の岩盤の色調や紋様、水や空気を忠実に反映している。水温15度C。水の透明度は高く凄烈だ。今回、魚の活性は極めて高かったので早めの合わせを心がけ、針を呑まれないよう注意した。釣り上げたオショロコマ立ちは手早く撮影後すべて丁寧にリリースした。






















この川の個体群もあまり大きな個体はいない。こんな小さな渓流に棲んでいて体が大きくて有利なことなど何もないと思う。下の写真の個体は暗色調の縦縞(パーマーク)が発達し、一見すると渚骨川水系のオショロコマに似るが縦縞状パーマークの輪郭がぼけることや体色の黄色調が弱いことなどから鑑別は可能である。






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桃源郷、すばらしいオショロコマの森 その弐

2012-11-26 20:03:39 | 渓流魚、蝶、自然
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2009-7-11(土) 晴れたり曇ったり 寒い
そこで昼食のあとは下流に向かい、支流の一つに入ってみたが、真っ黒い真新しい熊の糞がてんてんとあったので撮影。真っ黒い糞は、この時期、ヒグマの主食がやわらかいフキであることを示している。いつものことながら私たちはまさにヒグマのテリトリーの奥深くへ侵入してオショロコマを釣っているのだ。支流の良ポイントをさぐって20匹ほどのオショロコマを釣り撮影。さらに最後は林道分岐の1Km上流のこの渓流最高の良たまりで釣ったが実に立派な良型オショロコマ2♂♂をはじめ多数が釣れた。 今日は多数のオショロコマの写真撮影をすることができた。撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。朝から、かなり気温が低いせいか、F氏は過労状態のうえ体が冷え切って、ひどい頭痛あり。頭痛薬のませ、早めに武装解除して帰路についた。







































































2009-7-11(土) 晴れたり曇ったり 寒い
そこで昼食のあとは下流に向かい、支流の一つに入ってみたが、真っ黒い真新しい熊の糞がてんてんとあったので撮影。真っ黒い糞は、この時期、ヒグマの主食がやわらかいフキであることを示している。いつものことながら私たちはまさにヒグマのテリトリーの奥深くへ侵入してオショロコマを釣っているのだ。支流の良ポイントをさぐって20匹ほどのオショロコマを釣り撮影。さらに最後は林道分岐の1Km上流のこの渓流最高の良たまりで釣ったが実に立派な良型オショロコマ2♂♂をはじめ多数が釣れた。 今日は多数のオショロコマの写真撮影をすることができた。撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。朝から、かなり気温が低いせいか、F氏は過労状態のうえ体が冷え切って、ひどい頭痛あり。頭痛薬のませ、早めに武装解除して帰路についた。




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桃源郷、すばらしいオショロコマの森 その壱

2012-11-25 09:45:37 | 渓流魚、蝶、自然
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2009-7-11(土) 晴れたり曇ったり 寒い
朝9時北見を出発。十勝川水系HB川へ初めてオショロコマ調査に入った。自然度抜群、原始の森、すばらしいオショロコマの森の中を流れる美しい渓流だ。水量豊富、水は限りなく澄んでいる。この時期のオショロコマは肌の色もみずみずしく、よく食べ、栄養状態は最良で最も美しく見える。文字通りよく肥えた良型オショロコマが入れ食い状態で釣れ、たちまち十分な写真が撮れた。オショロコマたちは水中で手早く撮影し、全て丁寧にもとの場所にリリースした。釣り人が入っている痕跡があり、お茶の缶が捨てられてあったが熊が歯で大穴を空けた跡があった。今は蝶の時期としても最高なのだが意外にも蝶は少なく、ホソバヒョウモン、カラフトヒョウモン、イチモンジチョウの写真が撮れたのみ。ツツジ、シャクナゲはとても多い。林道を川の上流へ向かってつめてゆくと2009年6月23日の大雨のせいか道路があちこち壊れ、ついには通行止めになっていた。
















































これは明らかにヒグマ君の仕業だと思います。




















山で喰う昼飯はうめーなあ。 あんた、昼ご飯にジャムパンたべてんの?




2009-7-11(土) 晴れたり曇ったり 寒い

桃源郷、すばらしいオショロコマの森 その壱

朝9時北見を出発。十勝川水系HB川へ初めてオショロコマ調査に入った。自然度抜群、原始の森、すばらしいオショロコマの森の中を流れる美しい渓流だ。水量豊富、水は限りなく澄んでいる。この時期のオショロコマは肌の色もみずみずしく、よく食べ、栄養状態は最良で最も美しく見える。文字通りよく肥えた良型オショロコマが入れ食い状態で釣れ、たちまち十分な写真が撮れた。オショロコマたちは水中で手早く撮影し、全て丁寧にもとの場所にリリースした。釣り人が入っている痕跡があり、お茶の缶が捨てられてあったが熊が歯で大穴を空けた跡があった。今は蝶の時期としても最高なのだが意外にも蝶は少なく、ホソバヒョウモン、カラフトヒョウモン、イチモンジチョウの写真が撮れたのみ。ツツジ、シャクナゲはとても多い。林道を川の上流へ向かってつめてゆくと2009年6月23日の大雨のせいか道路があちこち壊れ、ついには通行止めになっていた。

         この項 続く






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新雪、最悪の日

2012-11-24 10:35:52 | 渓流魚、蝶、自然
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2010-10-29(金)  晴れ とても寒い
午前中に入った小渓流でニジマスを確認したが小型ニジマスばかりで物足らず、かえりがけにもう一本の川に入った。ここは在来のオショロコマと放流されて野生化した外来魚ニジマスが戦争状態になって久しい渓流だ。近年、ニジマスの勢力がやや衰えてきている感じがするがニジマス幼魚の数は、はんぱではないので未だ勝敗はなんとも言えない。
この日はチビニジマスが多かった。オショロコマは6匹ほどを撮影。最後に悲劇がおこった。ウエーダーの靴底に新雪がこんもりと付着して歩きにくかったのだが、私は川底の石につまずきスローモーションで冷たい渓流で前のめりに大転倒した。幸い岩などに頭を打つようなことはなかったが右弁慶の泣き所を強打し、痛さで涙が出た。転倒したときウェーダーの胸元から大量の水が入って下半身ぐしょぬれ、気分は最悪。体は冷えきってぶるぶる。虎の子のデジカメKD500Z また一個水没し動かなくなった。それにもめげずにさらに100m下流のポイントを探ったがチビニジマスばかり。寒さにガタガタ震えながらオショロコマを2匹追加したが、さみしい悲惨な釣りであった。
大急ぎで北見にもどり熱いシャワーなど浴びて着替えたが 体が冷え切ってしまい風邪をひいた感じ。新聞などによれば 我々が釣った渓流から数Kmのあたりで国道がブラックアイスバーン状態になり、観光バスと乗用車がカーブでスリップして激突するなど4件の大きな交通事故有り。私たちも危ないところであった。






























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6月の沙流川水系源流域のオショロコマ

2012-11-23 19:36:50 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年6月24日。
この年の6月、ついに懸案の千歳川源流域のオショロコマを撮影した帰り道、紅葉山ハイウェイを通って日高町へ入り、沙流川源流域のオショロコマを見にいった。山麓部の渓流は雪解けの増水がまだ落ち着いておらず水量多くごうごうと流れ、幼魚5匹、若魚5匹を釣ったにとどまった。日高山脈のオショロコマは場所と時期と天候の見極めがむずかしい。




















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小規模なオショロコマの森を流れる斜里川水系PM川の渓流魚たち

2012-11-21 19:51:39 | 渓流魚、蝶、自然
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ある年の12月の上旬にF氏と朝7時に斜里川水系PM川の調査に出発。天候は晴れ~曇、気温3℃。この川は斜里川の小さな支流の一つだが主に畑作地帯や牧草地の中を流れ、かってはいざ知らず、今現在はオショロコマは生息しないのではないかとの推測で調査が先送りになっていた渓流だ。しかしよく調べると上流域の一部で、この渓流はまだ多少の自然が残る森の中を流れている水域がある。オショロコマの森が残っていれば、まだ多少のオショロコマは生息しているかも知れない。

確かに、短い水域だがこの渓流は上流域で、まあまあの小さな森の中を流れていた。さっそく川に入って入念にさぐってみたが小型のアメマスがいた。アメマスは意外と多いようだ。小型のヤマベもまあまあいる。水温3.5℃。上流域の状態が良くないせいか、川底に細かな堆積が多く、とにかく濁りやすい川だ。そのため、水中で魚が少し暴れると水がひどく濁ってしまい撮影しにくいことこの上ない。さらに入念に釣り下っていったがやはりオショロコマがいない。自然度の高い水域は意外と短く、向こうに牧草地が見えて来た頃、F 氏の歓声が聞こえた。やっと最初のオショロコマが釣れたのだ。
結局PM川では、本日 オショロコマ4匹  アメマス12匹 ヤマベ16匹 を釣って撮影。オショロコマは釣れた数が少なく、個体群の特徴はちょっとつかめない。夏に渓流や魚たちの状態が良い時期を狙って再度調査にくることになった。今日はこの渓流のオショロコマが確認できたことで十分に満足できた。今日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの渓流にもどした。





























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初冬の知床の森の妖精、きれいなオショロコマ

2012-11-20 19:45:01 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年11月28日。 強風 雪 のち 曇り
知床の深い森の中の林道をすすむとやがて道が終わった。そこから見下ろすと下の方に小さな渓流が静かに流れている。この渓流は春先の融雪時期には生き物の生息など許さないかのごとく轟々と流れる猛烈な激流に変身する。そのあとは、しばらくするとウソのように穏やかな流れにもどり、丁度今時期はやや渇水気味の渓流だ。この渓流には知床有数の色鮮やかで美しい色調のオショロコマが棲んでいる。赤紋が鮮やかで、若魚はひれが真っ赤で美しい。まるで金魚みたいな派手な色調の個体群である。主のような25cmの個体が一匹釣れたが、ここでは15-18cmの小型のものが主体であった。しかし年によって夏の終わりには大型個体が集結することもある。秋には婚姻色でさらに色鮮やかになることが多い。

今日は強風が吹き、鉛色の知床の海は大荒れ。海から数百mのこの場所はとても気温が低い。寒風で撮影にもたつくと、みるみるオショロコマが生きたままピキピキ音をたてて凍ってくる。撮影は特に手早く行う必要がある。この付近は知床でも特にヒグマが多いところだ。いたるところにヒグマの痕跡がある。寒さと熊の恐怖で草々に撮影を中止したが、気がつくと当たりはもう薄暗くなり午後3時を過ぎていた。 今日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にリリースした。
































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やっぱりヒグマが怖い北海道東部、標津川源流域

2012-11-19 19:51:24 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-11-20  土  晴れ
秋も押し迫ったある11月20日。久しぶりに標津川水系のとある源流域に向かった。このあたりは夏場は草木の葉がうっそうと茂り、魚はとても多いが、蚊や吸血昆虫の猛烈な襲撃で最後は釣りどころではなくなり撤退してしまう渓流だ。おまけにヒグマの気配が濃厚で見通しの悪い森のなかでは、おもわぬ接近遭遇の危険が大きい。実はこれまで何度か怖い思いをしている。この時期は草木の葉も全部落ちてとても見通しが良くなり吸血昆虫たちも姿を消す。小沢に入ってオショロコマの撮影を開始した。若魚や産卵後の成魚、産卵行動に参加したヤマベなどせっせと撮影しはじめたら、上流でなにか相当大きな生き物が移動する音がする。やばい。ヒグマかな? と思ったとたん急に恐怖心がこみあげてきていたたまれなくなった。大急ぎで川からあがり引き返すことにした。走ってもどりたいのを必死にこらえゆっくり歩いて引き返すのはヒグマの攻撃本能を起こさせないために重要だ。少し昔のこと、この付近に人気のキャンプ場があったころ子供が一人この渓流で行方不明になりヒグマにおそわれたのではないかと考えられている。

































なにかやばい気配。大急ぎで川をあがるところ。






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オショロコマの棲む十勝川水系支流K川へニジマス侵入

2012-11-18 22:31:45 | ニジマスによる被害
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20XX年7月13日 晴れ 暑い
腹部とヒレが美しい橙色、暗褐色の体色に赤点紋理が目立つ野性的なオショロコマの生息域にニジマスが侵入。
家から比較的近い、十勝川水系の支流、K川にオショロコマを撮影に出かけた。
このところ暑い日が続き、渓流の水温が上がってオショロコマは源流域の細流の冷水域に移動する傾向が見られる。いつもはオショロコマ幼魚しかいない水域に今日は立派なオショロコマがいて驚かされる。暑い日が続いて一気に渇水が進めばこのオショロコマたちが沢筋の細流に取り残されるのではないかと余計な心配をしてしまう。いつも釣り人が入る水域はさすがにこの時期になると一過性に魚が減っている。そこで、普段はヒグマの気配が濃厚でちょっと入ってゆくのをためらっていた水域に思い切って入ってみた。ここのヒグマの糞はとても臭く、なにか動物性のエサを摂っているのだろうか。糞のなかに蛇の皮があるのをみたこともあるし、動物の毛をみたこともある。きらきら光る甲虫の残骸を見ることもある。ラズベリーの頃には便はラズベリーの細かい種がびっしりだ。このヒグマそのものにはまだ遭遇したことがないが、生々しい糞をみて逃げ帰ったことはある。
 そんなわけで、おっかなびっくりの釣りになったが、さすがに釣り人が入らない水域ではオショロコマは多かった。しかも20-25cmの立派な体躯で栄養満点のの個体が多かった。妻が釣り、私が手早く撮影して、リリースする。流れ作業みたいだ。ここのオショロコマは腹部は黄色ないし美しい橙色に、着色しヒレも同じ色に着色する。体色は暗褐色調でそのため赤点紋理が鮮やかに目立ちやすい。この水系は放流ニジマスが源流域まで侵入し、幼魚、稚魚も見られる。このところ、恐らく自然繁殖している。ニジマスの個体数が多かった水域ではオショロコマが消えたところもある。果たしてニジマスの若魚が結構釣れ始めた。予定通り、釣れたニジマスは食べるために次々にビクに入れ、オショロコマは撮影後リリースした。(現在各地で減少の一途のオショロコマは釣り味最低、独特の臭みがあり骨が硬くて太く、食べてもまずいことは保証しますので、釣っても是非リリースしてあげて下さい。)ニジマスとオショロコマが相次いで釣れる場合は、必ず真っ先にニジマスが吹っ飛んできてエサに食いつく。ニジマスがエサの先取りをしていることは明白だ。トムラウシ方面ではオショロコマが見えずニジマス一色になった水域があったし、道東ではアメマスやヤマベなど全て消え、てニジマス一色となった渓流もある。オショロコマの生息域にニジマスが侵入することは今後は断固阻止しなければならないのは言うまでもないだろう。








































この水系で最近ニジマス若魚が見られるようになった。このときには事の重大さにはまだ気づいていなかったが、やがてこの川はニジマスに乗っ取られたような状況へと変化してゆく。








このオショロコマの天国のような渓流が、やがてニジマス川へと急速に変化してゆくのを、目の当たりに見てゆくことになろうとは
思っていなかった。



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北海道に移植後80年、依然純血を守るカワマス個体群

2012-11-16 09:37:20 | カワマス
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2007年3月31日  曇 のち晴れ 寒い
朝9時に北見市を出発。道東のN川水系のカワマスとアメマスの関係を観察に出かけた。順調に走って10時20分に目的の水域に着いた。今年のカワマスは個体数はやや多いが大型個体は少なかった。今回釣れた最大のカワマス♀は尾叉長 28cmであった。今日、カワマスは若魚から成魚が合計40匹釣れた。ヤマベは4匹。同一場所で釣れたアメマスは15匹でカワマスとの雑交個体は肉眼的には1匹もいなかった。空知川水系の支流のカワマス生息水域ではアメマスとの雑交個体が確認されている。N川水系でもオショロコマとのF1が主体の水域が多い中、この場所に限っては、これまでのところ肉眼的に明らかなF1 は確認されていない。すなわちこの水域に限って移植後80年にわたり交雑することなく純血を堅持している貴重な個体群である。ここでは、アメマス、オショロコマ、ニジマス、ヤマベと混生する。






















以下に純血を守っているN川水系の2007年度のカワマスの画像をお示しします。緑色~黄緑食~黄色の基本色調。体側には青で縁取られた赤点紋、オレンジ紋(少数)、黄色紋が鮮やかにちりばめられている。背部は顕著な虫食い紋理を呈する。♀腹部は白色調で、♂腹部は赤く、腹ヒレ、胸ヒレは赤く、ヒレの前縁は純白でその後ろにさらに黒色の縁取りが続く。尾ビレも赤くなる。最も特徴的なのは背ビレで、黄色味を帯びてくっきりした黒色の線状ないし網目状の模様がある。このような背ビレを有するトラウトはカワマス以外にない。全体像をみると、他のトラウトと較べるとやや頭が大きく口がかなり大きいのも特徴だ。 これまで、オショロコマとカワマスとの雑交F1などを呈示してきましたが、ここで純血を守ってきたN川水系のカワマスの特徴をまず最初に認識していただければ幸いです。

















































この山塊に神秘の湖として有名な摩周湖がある。摩周湖とカワマスとは深い関係がある。摩周湖の水は伏流水となって湧きだし、そこがN川水系の稀少なカワマス生息場所になっている。いくつかの理由でカワマスの生息できる水域は意外と狭い。







このカワマスは釣り上げた時の手違いで心ならずもエラを損傷し、リリースしても生存の可能性がなく、持ち帰って食べた。身はピンク色で焼いて食べたが極めて美味であった。





これまで北海道の渓流魚を多数食べてきた。渓流魚で最もおいしいのは20cm前後の野生化ニジマス、次はカワマス、次いでヤマベ、ブラウン、アメマスと続き最もまずいのはオショロコマである。オショロコマは釣ってもリリースするのが賢明です。オショロコマよりもさらにまずいのは北海道のイトウです。唯一モンゴルのイトウの薫製は美味であった。




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北海道のカワマス(ブルックトラウト)の現状と今後の課題 その1

2012-11-15 00:41:46 | カワマス
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北海道のブラウントラウトについては実に多くの記事をみかけるが、北海道の河川に自然繁殖しているカワマス(ブルックトラウト、パーレットマス)Salvelinus fontinalis に関する記述はほとんどみかけない。その理由は極めて個体数が少なく情報がないからだ。空知川のある支流、および道東のある特定の自然環境がみられるごく限られた水域にしか棲息しない。最近では減少の一途で、いまやイトウよりもはるかに幻の魚と言って良いだろう。ただ北海道のカワマスの現状についてはほとんど把握されていないと思われる。 本種の20cm前後の個体はあまりに美しく、正に渓流の宝石と賞賛される。道東の美しい渓流でこの美麗なトラウトに初めて会ったときは感激のあまり、声もなかった。1902年、当時のイギリス人貿易商の大富豪トーマス・グラバーが中心になりアメリカ東部原産のものがコロラド州から奥日光の湯川などに移植され、やがて自然繁殖するようになり現在にいたった。移植はそう簡単ではなかったようでグラバーは私財をはたいて計画を推し進め、実際の移植活動はパーレットがおこなった。それで現地ではカワマスをパーレットマスと呼んでいた。当時の湯川にはカワマスと競合する魚属がいなかったせいか、カワマスは結局定着し100年を経過した今は、一見きわめて健全な生態系を作っているかに見える。現在、上高地や津南町の龍ヶ窪の池(湧水池)もカワマス自然繁殖で有名で、いずれもとても大切に保護されている。これら以外は雲仙をはじめ全国各地に広く移植が試みられたが総じてうまく行かなかったようだ。北海道では大正末期にN川源流域の水温10度C前後の湧水池に移植され、現在でもその子孫の少数が純系のまま生き残っている。同時期に千歳川上流や空知川上流域、および斜里川 にも移植されたが、これらはほとんど絶えた。かってカワマス養殖が行われていた空知川支流の一部(アメマスとの雑交あり)と道東の一部の水系にわずかな命脈を保っているに過ぎない。北海道に80年以上にわたり自然繁殖している個体群は、多くの意味合いで極めて貴重である。間違ってもヒットラーみたいな単純な発想に基づいて駆除・皆殺しなどしてはいけないし、また現実的に、それは不可能だ。日本における真の生態系多様性とはこのような現状をも含めた発想であるべきで、比較的古い生態系のみに頑固に固執するあまり最も大切な現在を見失ってはいけない。生態系とは本来きわめて流動的なもので過去はもちろん今現在も未来も動き続ける。またこのカワマスを現在土着の魚属がいる他の内水面に移植・放流するのは常識的に考えても行うべきでないが、湯川、上高地、龍ヶ窪の池のような環境は今後北海道に存在しても良いと思う。2004年から北海道ではカワマス・ブラウントラウトの放流は法律で単純一律に禁止されたが、ブラウンとは異なりカワマスの現状把握がなされていないことは明白で、熟慮の末の法律とは到底言い難い。ブラックバス騒ぎのドタバタ劇の落とし子に過ぎない。この北海道独自の法律は将来、状況によっては再検討を要する時期がくるかも知れない。


一般論としては魚食性が強く、産卵時期が重なる場合は土着のトラウトと自然雑交をする傾向のあるカワマスは現在、在来の魚類のいる川へは放流すべきでないだろう。 一方、本州の湯の湖、湯川は本種が移植されてから100年が経過した。毎年カワマス観察会には多数の青少年が参加するほか、年間4000人を越える釣り人がカワマスに会うために湯川を訪れるという。湯川は現在自然繁殖するカワマスの川として環境保全に力を入れていることで有名だがここには本来、土着のイワナ属の魚はいなかった。 北海道には砂防ダムの際限ない建設で、美しい渓流だが魚属の絶えたいわゆる死の川は実にたくさんある。そのような死の川に、将来、法律の再検討など条件が整えば、この美しいカワマスのみを自然繁殖させることはきっと意味があると思う。今後、北海道においては河川湖沼の使い分けと管理が早急の課題であり、それがうまく機能すれば外来魚にかかわる諸問題も必ずや解決できるだろう。

川の管理はもはや治水・治山 ?????? 最優先やサケ・マスの孵化放流事業最優先のみでおこなわれるあまり、ごく目先の巨大な営利・利権に群がりたいがために、頭が剛直化していてはいけない。そんな時代は去ってほしものだが、この後におよんでもなおサンルダムや平取ダムの建設達成に血道をあげるあさましい勢力が幅をきかせている現状は、いかに今現在の彼らの利権・生活がかかっているとはいえ、さみしい限りである。いつになったら目が覚めるのだろうか ?  将来、ダム建設で失われた貴重な生態系を回復しようとする機運がおこった場合、ダム建設費500億円と同額をを投じても、もはやそれを取り戻すのは不可能であろうことは明白だというのに。そろそろ我が国においては自然破壊という言葉の意味を、冷静にかみしめてもよい時期なのではあるまいか。ダムによる自然大破壊は川に棲む生き物のみにとどまらず、じつに広大な範囲に悪影響をあたえることを知るべきである。もう死の川を増やしてはいけない。


在来魚の保護や、外来魚や移植魚の取り扱いについてはもっともっと柔軟に広い視野で英知をしぼるべきだとおもう。これは予算や人材不足、その他の理由で現在の行政( 行政といえば聞こえがよいが、たまたまそれを担当することになる数少ない超多忙の道職員のある特定の個人の方を指す )には能力的にも到底無理な相談だ。まいどおなじみの権威のあるとされる方の意見を聞いてそれでおしまいというのではなく、最終的には北海道の湖沼渓流の遊魚指導を中心に取り扱うおおらかなNPO法人などの設立が強く望まれる。

人間には無い物ねだりの特性があり、北海道のアメマスを初めてみた外国や本州の釣り人はきっと美しいトラウトだとおおいにうらやましがるに違いない。北海道のアメマスは世界に誇れる立派なトラウトだと思う。しかし残念ながらニジマスやブラウンのような強烈なファイトはアメマスには無い。最近では大物アメマスは少ないのでなおさらだ。それでも近年、阿寒湖のネイティブのアメマス釣りは本州のアングラーの間では無い物ねだりもあって人気が高い。しかし、おそらくすぐあきられると思う。北海道 N川水系のカワマスは、最近ではあまりに個体数が少なすぎて、釣り人の憧れは強いのだが実際には釣りのターゲットとはされない。釣れるかどうかはまったく運次第。

 2005年5月28日。N川水系上流域でカワマスとアメマスの関係を調べた。この日、ここでは合計8匹のカワマスと9匹のアメマスを確認した。この日この水域ではオショロコマ、ニジマス、ヤマベは見られなかった。心配していたカワマスとアメマスの交雑個体と思われるものはなく、この日確認したアメマスの肉眼的観察ではごく普通のアメマスばかりであった(遺伝子解析をしなければ断定はできないが)。ここではカワマスとアメマスの産卵時期の重なりが無いためと思う。きっとアメマスの産卵時期が遅いのであろう。N川水系にはこのほかに保護水面があり残念ながらそこでの調査は出来ないでいる。この場所のカワマスは移植後80年という長期間にわたり独自の生態系をつくりあげ、恐らくこの水系での繁殖力は意外と旺盛ではないために長年、取り立てた問題を起こしていないのだと思う。このN川水系の美しい自然繁殖カワマスは釣り人たちの憧れの的である。一般の釣り人が釣ろうとしても滅多に釣れる魚ではない。

純系のカワマスは美しく、まさに渓流の宝石と呼んでもよさそうである。この北海道に唯一残った純系カワマス棲息環境は、今となってはとても貴重なものだと思う。純系カワマスの種苗としては世界的に見ても貴重と思う。

















純系カワマス棲息水域のアメマス。空知川水系とはことなりカワマスとアメマスとの雑交個体はこの水域では肉眼的観察上認められない。








本州では湯川・湯の湖、上高地、龍ヶ窪の池などごく限られた水域でカワマスが自然繁殖しているが、大切に保護管理され、カワマス観察会も盛んに行われている。上高地は在来のイワナとの交雑が起こっているにもかかわらず、全面禁漁にするなど実に手厚い保護を受けている。同じ外来魚でも見ようによっては醜悪で、旺盛な繁殖力がありもっぱら悪党扱いされるブラックバスやブルーギル、カムルチーなどと比べ美しいカワマスは超別格の扱いだ。おそらく決定的な悪さ??をしていないこの美しいトラウトに対する潜在的な好感と憧れがそうさせているのではないかと私は思う。なお、上高地の梓川の永久禁漁保護水域ではイワナ、カワマス、ブラウントラウト、および交雑腫がいまやそれなりの生態系をなして共存している。しかし、古来のNative のイワナは既に消えたとも考えられている。この状況が長く続いた場合100年後、200年後、さらに500年後これら個体群を見た人たちは何というだろうか。 生態系とは未来永劫変わらない事などありえず、本来流動的なものであると思う。宇宙人? からみれば、おごり高ぶっている人間は地球上の生態系に異常に強く関与する最も悪質の生物の一種に過ぎない。そういった意味では、宇宙人による地球侵略があった場合、真っ先に駆除されるのは人間かな ???。

今後、最近の北海道のカワマスの現状とオショロコマとの交雑の実態などを多数の画像とともに漸次紹介してゆきたいと思います。



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カワマスとオショロコマの雑交個体、ニジマス、黒オショロコマが棲む道東湿原の渓流

2012-11-13 21:00:32 | カワマス
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20XX-11-26 曇り
北海道の東部のN川水系支流にはクレッソンの繁茂する湿原の渓流がいくつもあり、クレッソンはニジマスとともにそれらの水系に移入された経緯があるので、そこには大抵ニジマスも生息している。この渓流にはかってニジマスの他にカワマスも放流された。現在ではオショロコマとの交雑で純粋なカワマスは一部の水域を除いて、すべて消えてしまった。すなわち時々 、カワマスとオショロコマの雑種 F1と思われる個体が発見されることによってカワマス放流の名残りを留めているに過ぎない。一方、この湿原の渓流独特の黒いオショロコマは少なくとも外見的には純粋なオショロコマの形質を良く保っている。米国の事例のように放流カワマスが交雑の果てに在来のトラウトを全滅させたような状況は北海道では今のところ認められない。むしろその逆で、交雑で純粋なカワマスが消えてゆくパターンが主体と思われる。北海道におけるカワマスの現状調査は十分とは言えずほとんど未調査に等しい。道東N川水系のカワマスとオショロコマ雑交個体が鮮明なカラー写真で図示されるのは今回の一連のオショロコマの森ブログで示されるものが最初と思う。この水域以外では道央の空知川水系でアメマスとカワマスの雑交が確認されているがそれがどのようなものか図示されたものは、少なくとも私は見る機会にめぐまれていない。今日は、12時から午後3時まで釣ってカワマスとオショロコマの 雑交個体を2匹、ニジマス4匹、黒いオショロコマ10匹を釣って撮影した。今回も純粋なカワマスと思われる個体は釣れなかった。恐らくDNA解析をすればこの黒いオショロコマからカワマスの遺伝子がみつかる可能性は高いかも知れない。この時期はクレッソンが川面を覆い尽くすように繁茂しているのできわめて釣りにくい。水量はいつもより多めだが水温は13度くらいであまり冷たくはなかった。川底は砂地から細かな砂礫状で強い流れで水深があり足場がたちまち崩れてゆくので転倒しやすく、歩きにくく、すぐ濁る。転倒すると起き上がるのは容易ではなくかなり危険を感じる。単独釣り行は控えるべき渓流だ。少なくとも釣りを楽しむような川ではないことは確かだ。この渓流で釣りをするには、イライラは禁物、慎重かつ、かなりの忍耐が必要だ。この日も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。
































この2個体は カワマス×オショロコマの雑交F1 思われる。




北海道におけるカワマスの現状調査は十分とは言えずほとんど未調査に等しい。道東N川水系のカワマスとオショロコマ雑交個体が鮮明なカラー写真で図示されるのは今回の一連のオショロコマの森ブログで示されるものが最初と思う。この水域以外では道央の空知川水系でアメマスとカワマスの雑交が確認されているがそれがどのようなものか図示されたものは、少なくとも私は見る機会にめぐまれていない。




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カワマスとオショロコマの戦い、結末は......

2012-11-12 19:58:47 | カワマス
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2005-8-20  曇のち雨 また曇
この日は釧路川水系のあちこちを釣り歩いたが、最後に道東N川のとある支流に入ってみた。ここは稀にカワマスが見られることがある。もう夕刻であたりは薄暗く、大嫌いなヤブ蚊の猛攻が始まった。手や顔をぶちぶち滅茶苦茶に刺される。川岸は夏草やイラクサが私たちの背たけほどに伸びており木々の枝葉が川面におおいかぶさり、水面全体には水草バイカモがびっしりとたなびいている。開いた水面が少なく、おおいかぶさる木々の枝で振り込みもままならない。まともでは釣りにならないほど釣りにくい。それでもなんとかポイントに振り込んでみると暗色調のオショロコマ幼魚、若魚が次々と釣れた。やがてオショロコマとカワマスの雑交 F1 と思われる個体も釣れた。カワマスとオショロコマの雑交F1が 3匹 オショロコマ20匹を釣って写真を撮ったところで蚊の猛攻とイラクサに触れた痒みに耐えられず釣りを中止した。大急ぎで川をあがった。今日は純系のカワマスは見られず、雑交F1しか観察出来なかった。 ここでも移植されたカワマスが在来魚と交雑して生殖能力のないF1ばかりになり、カワマスも在来のトラウトも共に消えるといったよく言われる恐怖の構図は見られない。恐らくこの渓流ではオショロコマよりもカワマスがはるかに劣性であろうと推定された。かって千歳川に移植されたカワマスがオショロコマとの交雑を繰り返し、最終的にとうとう消えたのと同じパターンをとる可能性が高いと思う。ただダムだらけの千歳川は現在ではオショロコマは見られず、同じ水系の漁川(いざりがわ)上流域にわずかに命脈を保っているに過ぎない。今日も撮影させてもらった渓流魚たちはすべて丁寧にもとの場所にリリースした。






以下に示すのは、この渓流のオショロコマたちです。ちょっと気になるのもいますが、一見したところ、まあ、オショロコマに見える個体たちです。ただ、遺伝子解析を行えばカワマスの遺伝子を持っている可能性は否定できません。





















明らかにカワマスとオショロコマとの雑交F1 と思われる3個体を示します。








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