狷介不羈の寄留者TNの日々、沈思黙考

多くの失敗と後悔から得た考え方・捉え方・共感を持つ私が、独り静かに黙想、祈り、悔い改め、常識に囚われず根拠を問う。

一次資料「古代ヘブライ語聖書原文」はアラビア半島にエルサレムを定める・・・シオニスト・現イスラエル国の論拠崩壊

2017-04-14 18:49:31 | フェイク・イスラエル
 聖書に記述の在る「エルサレムの娘」「シオンの娘」は、現在のパレスチナ地域で、「エルサレム」「シオン」は、アラビア半島南西部に在るアシール地方である。
 欧米各紙で取り上げられ、その欧米ではベストセラーとなった「聖書アラビア起源説」(著者:カマール・サリービー氏、 訳者:広河隆一氏、矢島 三枝子氏)によると、紀元前538年バビロン捕囚からペルシャ(現イラン)の王クロスによって解放されたユダヤ人たちは、元々住んでいた地のアシール地方の最初の神殿の荒廃に絶望感を覚え、ユダヤ人の内の多くはそこをやめて、パレスチナの地に新しく第二神殿を建て、その地に住んだとの事である。そして、その時以降、イエス・キリストの降誕紀元後70年のローマ帝国による第二神殿の破壊に至るまで、そのパレスチナにユダヤ人の内の多くが住んでいた事になる。
 尚、バビロン捕囚以前からアシール地方に留まり続けたユダヤ人たち、第二神殿崩壊後もパレスチナ地域に留まり続けたユダヤ人たちがおり、その末裔が現在でもそれぞれの地に留まり続けて住んでいる。
 著者は、その研究説の論証に、セム語学固有名詞学を用いている。セム語にはアラム語(現在のシリア語の原型)とアラビア語等が在る。また、固有名詞学の内の地名学において、地理学的・地形学的な観点をも踏まえている。
 本来の「古代ヘブライ語聖書原文」は「子音」のみで書かれている。そこで著者は、研究から独自の「母音」を付加する事によって、古代ヘブライ語のアラビア語化を行っている。
 それに対し、「近代ヘブライ語」というものは、学者たちがパレスチナやエルサレムが現在の地に最初から在ったという先入観を前提として作られたもので、本来の「子音」のみであった聖書原文に「誤った母音」を付加する事によって作られたと述べている。聖書中の地名・記述内容と、現在のその地名のある場所や地形学的な観点との矛盾が、決して写し間違いでは無く、その「誤った母音」付加に原因があると言っている。
 そして著者は、その古代ヘブライ語のアラビア語化の研究結果として、「エルサレム」はアラビア半島南西部の村「アール・シャリーム」、或いは村アルワーと隣接する村アルワ―・サラームを結んでの「アルワー・サラーム」の可能性を述べている。
 今後、アラビア半島南西部・アシール地方に本来のエルサレムと第一神殿が存在していた事が明かされた時、神がユダヤ人に対して約束した地が現在のパレスチナ地域では無い事も同時に判明し、偽ユダヤ人が支配して不法占領を続ける現イスラエル国やシオニストの論拠が崩壊し、その地に存在する理由が全く失くなってしまうのである。
 因みに、日本においても「邪馬台国」論争がある。近畿や九州等と一般常識的に争っている。しかし共に、古代支那(中国)の「一次資料」とは地理学的・地形学的な観点からは矛盾が多い。しかし、極めて少数派の説である、徳島・阿波に存在したとする説とは矛盾せず辻褄が合う。そして、徳島・阿波の邪馬臺国(やまと国)は後に近畿・奈良の大和国に移り、近畿をはじめ日本全国に在る徳島と同じ地名は、元々は徳島が発祥の地であったのである。また、大阪弁も元々は徳島・阿波が発祥であり、阿波弁が原語であった。
 尚、私は本書を直接読んでおらず、本文は「エノク」(下記、参考文献)を参考にしてのものとする。以下の、訳者、及び著者の引用分もその通りとする。

 訳者(広河隆一氏?)
 「古代に話し言葉として使われていたヘブライ語で、子音のみによって綴られていた。それが数世紀後、すでに古代ヘブライ後は使用されておらず、アラム語、アラビア語など他のセム語にとって代わられていた時代に、ユダヤ教の学者たちによって聖書の子音原文に母音が付加された。ところが解読に当たった学者たちが、かつて聖書のヘブライ語がどう発音されていたかを知らず、すでに聖地はパレスチナであるという先入観を持っていたため、誤った母音付加がなされたのである。以来旧約聖書は間違った読み方をされたまま今日に至っているのである。」

 著者カマール・サリービー氏
 「私はユダヤ教の伝統的解釈を排して、現存のセム語を手引きとしてこの問題を研究することにした。なぜならば、紀元後6世紀から10世紀にかけて、ヘブライ語聖書の解釈を行ったユダヤ教徒の学者たちは、すでに話し言葉としてのヘブライ語を知らず、それまで信じ込まれてきた知識に頼って聖書を再構成したと思われるからである。しかしながら、現存のヘブライ語を参考にして聖書のヘブライ語を改めて解釈するためには、セム語の知覚音声学及び形態論の観点から再解釈しなければならない。おそらく読者の多くはこういった事柄には不慣れだろうと想像されるので、ここでまた少々基礎的な知識を提供しておきたい。
 セム語は大きく分ければアフロ・アジア語族に属する言語とされており、その中には古代エジプト語や現代ベルベル語、ハウサ語も含まれている。この語族のセム語派には、他にアッカド語(古代バビロニアとアッシリアの言語)、カナン語(古代のフェニキア語とヘブライ語はこの異形)、アラム語(現在のシリア語にその形態を残している)、そしてアラビア語である。」
 「セム語派に属する諸言語は同じ子音からなる語根とその派生語を数多く共有している。派生語間に違いがあったとしてもそれはごくわずかである。だからセム語派に属する諸言語を比較するにはその言語を子音だけで綴らなければならない。そうしないと論理が的外れになってしまう。……私自身聖書の真の誕生の地だと主張するアラビア半島の南端(アシール地方)に実際に旅行したことがある。この旅行はその研究のためにいくつかの主要な遺跡を確かめ、様々な場所の位置関係がどうなっているかという地理学的、地形学的な観点から観察するためのものであった。
 本書の論証はこういった基礎の上に成り立っている本書がヘブライ語聖書の地理に関する聖書学者たちの伝統的な見解を変えさせるのに成功するかどうかは今後を見守るしかない。ただ私に言えるのはこの地名分析による新しい発見に私が絶対の自信を持っているということである。
 そしていつか考古学者たちの手で私の指摘した場所のいくつかが発掘され、ヘブライ語聖書の本当の誕生の地がパレスチナではなく、アラビア半島南部であると証明される日が来ることを私は心から期待しているのである。」

 旧約聖書・イザヤ書37章22節
 「主が彼について語られたことばは次のとおりである。
   処女であるシオンの娘
   あなたをさげすみ、あなたをあぜける。
   エルサレムの娘は、
   あなたのうしろで、頭を振る。」

 新約聖書・ヨハネの黙示録1章8節
  「神である主、常にいまし、昔いまし、後に来られる方、万物の支配者がこう言われる。『わたしはアルファであり、オメガである。』」

 新約聖書・ヨハネの黙示録2章8~10節
  「また、スミルナにある教会の御使いに書き送れ。
  『初めであり、終わりである方、死んで、また生きた方が言われる。
 『わたしは、あなたの苦しみと貧しさとを知っている。 ― しかしあなたは実際は富んでいる。 ― またユダヤ人だと自称しているが、実はそうではなく、かえってサタンの会衆である人たちから、ののしられていることも知っている。
 あなたが受けようとしている苦しみを恐れてはいけない。見よ、悪魔はあなたがたをためすために、あなたがたのうちのある人たちを牢に投げ入れようとしている。あなたがたは十日の間苦しみを受ける。死に至るまで忠実でありなさい。そうすれば、わたしはあなたにいのちの冠を与えよう。」

 新約聖書・ヨハネの黙示録3章7~8節
  「また、フィラデルフィアにある教会の御使いに書き送れ。
  『聖なる方、真実な方、ダビデのかぎを持っている方、彼が開くとだれも閉じる者がなく、彼が閉じるとだれも開く者がない、その方がこう言われる。
 『わたしは、あなたの行ないを知っている。見よ。わたしは、だれも閉じることのできない門を、あなたの前に開いておいた。なぜなら、あなたには少しばかりの力があって、わたしのことばを守り、わたしの名を否まなかったからである。

 新約聖書・ヨハネの黙示録3章9節
 「見よ。サタンの会衆に属する者、すなわち、ユダヤ人だと自称しながら実はそうではなくて、うそを言っている者たちに、わたしはこうする。見よ。彼らをあなたの足もとに来てひれ伏させ、わたしがあなたを愛していることを知らせる。」

 新約聖書・ヨハネの黙示録3章10~12節
 「あなたが、わたしの忍耐について言ったことばを守ったから、わたしも、地上に住む者たちを試みるために、全世界に来ようとしている試練の時には、あなたを守ろう。
 わたしは、すぐに来る。あなたの冠をだれにも奪われないように、あなたの持っているものをしっかりと持っていなさい。
 勝利を得る者を、わたしの神の聖所の柱としよう。彼はもはや決して外に出ていくことはない。わたしは彼の上にわたしの神の御名と、わたしの神の都、すなわち、わたしの神のもとを出て天から下って来る新しいエルサレムの名と、わたしの新しい名とを書き記す。」

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  ・2012/12/27付:「本当のユダヤ人であるパレスチナ人が偽ユダヤ人に虐げられている世界最大の矛盾・・・イギリスの三枚舌外交、イルミナティ・フリーメーソン」
  ・2012/12/28付:「イラン、ペルシヤの寛容」
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  ・本ブログ・カテゴリー:「パレスチナ」
  ・2017/01/30付:「徳島・阿波に存在した邪馬臺国(=やまと国、俗称:邪馬台国)は後に奈良・大和国へ移った・・・『一次資料」』に忠実な古代史や近現代史の検証により真実が見えてくる。そして主キリストについての一次資料は『聖書』」
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 引用文献
  ・新改訳聖書(発行:日本聖書刊行会)
  「聖書アラビア起源説」(著者:カマール・サリービー氏、訳者:広河隆一氏・矢島三枝子氏、出版社:草思社、出版日:1988/12)・・・下記、「国際時事情報誌エノク」経由

 参考文献
  ・2015/05(No.386)号・国際時事情報誌エノク(著者:宇野正美氏、出版社:(株)エノク出版、出版日:2015/05/01)「世界大戦、イスラエル首相の爆裂 ■ユダヤ人とは誰か、約束の地はどこか」

 



「聖書アラビア起源説」
「聖書アラビア起源説」
    2015/05(No.386)号・国際時事情報誌エノク
2015/05(No.386)号・国際時事情報誌エノク


 関連文献
  「ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか」(著者:シュロモー・サンド氏、訳者:高橋武智氏・佐々木康之氏・木村高子氏、出版社:武田ランダムハウスジャパン、出版日:2010/3/26) 
  「ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎」(著者:アーサー・ケストラー氏、訳者:宇野正美氏、出版社:三交社、出版日:1990/04)

 



・「ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか」
・「ユダヤ人の起源 歴史はどのように創作されたのか」
    ・「ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎」
・「ユダヤ人とは誰か―第十三支族・カザール王国の謎」


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