deep/shallow

浅くても“深い”・・・そんなソルトウォータールアーフィッシングの世界

釣行 3月26日~27日 ― メバリング大会 ―

2005年03月27日 | etc...
 「〇〇〇〇〇のメバル大会に出ませんか?」
メバル師匠の“総帥”からのお誘いメールが届いた。
総帥行きつけのショップのメバリング大会に参加しようというのである。

(どうしようかな・・・この前散々だったし、今週末の潮回りならシーバスの釣果は固いしな・・・。)

「ハイ、行きます。」2、3秒悩んで返信・・・懲りない奴である

 ルールは5尾までの総重量勝負。土曜の夕方ショップで受付を済ませ、翌日曜の朝8時半までに戻って、検量を済ませればどこで釣ってもよし。参加者の中には日本海まで行って一発勝負に出るツワモノもいるようだ。
 それにしても当日は昼間から強風が吹き荒れ、果たして釣りになるのか?といった状況。夜になると風がおさまるという予報を信じ、受付をすませると、総帥の案内で渡船で島に渡ることにした。

 ポイント到着。
初めてのポイントにワクワク。堤防の上から釣り始めるが、吹きっさらしである。幾分か弱まってはいるものの、かなりの強風。軽いルアーを多用するメバリングには非情にツラい状況だ。
だが、海面には小型だがライズも見られ、潮も良く動いている。この前と違って魚の活性は高そう。

(ヨッシャー!もらったー!!)

 ・・・もらえなかった。
魚はいるのに一向にアタリさえ出ない。1時間経過・・・2時間経過・・・総帥に目をやると順調に釣果を伸ばしている。「単発でシブい。」とか言いながらとっくに2桁は越えてている。僕は未だ釣果0。

(やばい!マジ、やばいっす!!隣りの人がこんなに釣ってるのに、検量5尾揃わなかったらどうしよう!?恥ずかしくて帰れないかも~。)

 手を変え、品を変え、またしても試行錯誤を繰り返す。
しばらくしてやっと最初の1尾をキャッチ。20UP、まずまずだ。
 しかし、後が続かず、結局5尾やっとこさそろった頃にはすっかり日付も代わっていた。
ふと、総帥に目をやると・・・数なら間違いなくこの人が優勝しそうな勢いだ。

 とりあえず5尾揃ったところで、落ち着きを取り戻し、目先を変えて堤防の内側を探ってみた。
と、ここで小型ながら2連発。

(もしかして・・・コレなのか?)

この2尾で、なにやら攻略のヒントらしきものを掴んだ。
再び潮通しの良い場所に戻り、掴んだヒントを応用して試してみる。するとコンッ!早速アタリだ。サイズもまあまあ。それからは今までの不調が嘘のように一投ごとにアタリが出るように・・・連発である。

(やった!ついにパターンを掴んだ!)

程なくして、この日最大の24cmをキャッチ。
驚きだ。ルアーを換えたわけでも、カラーを変えたわけでもないのに・・・ちょっとした重さと動きを変えただけで、ここまで違ってくるとは。

(奥が深いぜ・・・メバリング。)

上級者の方には当たり前のことかもしれないが、メバリング2シーズン目の僕にはまだまだイメージが湧かないのだ。
 
 結局、爆釣とはいかないまでも夜明けの潮止まりまで飽きない程度に釣れ続け、なんとか遅れを取り戻して面目躍如。ホッ。大会の成績はと言うと、もちろん優勝はできなかったが、日本海で勝負を賭けたグループが残念ながら玉砕したこともあり、なんとかご褒美をもらえるくらいの結果は出せたのだった。
大会の結果はともかく自分で苦労してヒットパターンを探し出せたのがなにより嬉しかった。

 お世話になった総帥に感謝するとともに、メバリングの楽しさを再認識した一日だった。

愛すべきターゲット達 ― アオリイカ編(前編) ―

2005年03月23日 | etc...
 アオリイカ・・・ひょっとすると今一番人気のターゲットかもしれない。
シーズンともなると有名ポイントは人、人、人!イカよりも断然人間様の方が多い有様なのだ。
そう言う僕も もちろんその中の一人(笑)。
毎週のように、釣っている時間より車を運転している時間の方が遥かに長いという愚行を繰り返す。

 もちろん餌でも釣れるが、ルアーで狙う場合は“餌木(エギ)”という和製ルアーを使用する。
エギの起源はかなり古く江戸時代、九州地方だそうな。
 と言っても、このエギを使った釣り“エギング”が本当の意味で始まったのはほんの数年前のこと。
それまで暗い闇の中で行われる地味なゲームだった。
ある“革命”が起きるまでは・・・。

 その革命とは“極細PEライン”の出現。
以前はナイトゲームが中心で16ポンドクラスの太めのナイロンラインにエギを直結し、シーバスロッドを使い、単純なシャクリを入れるか、ずる引きで狙うのが一般的。一晩中やって、数杯釣れればまあまあの釣果と言われるレベルだった。
 それが、この1号以下のPEラインを使用することによって操作性は格段に向上し、新たなメソッドも開発され、真昼間から、ガンガン釣れるようになったもんだから、さあ大変!!
釣って楽しい、食べて最高のアオリイカ、老若男女交えての大ブームとなっているのだ。

 僕がこの釣りを始めたのはもう結構前。ブームが来る以前のこと。
雑誌で見た釣り方を参考にやってみた。現在でこそ地球温暖化の恩恵(?)により、僕の住む岡山でもそこそこ釣れるようになってきたが、当時は狙って釣るのはほぼ不可能な生息レベルだった。
 初めて釣ったのは遠く、京都の宮津。
当て所ない一人旅に出た僕は夕暮れの小さな港でエギングらしきことをしている人を発見。車を停め尋ねてみるとやはり狙いはアオリイカ。早速、僕も堤防の隅っこでしゃくり始めたのだった。
 しばらくは、全く反応なし。
着底もまったくつかめず。適当に沈めて、適当にしゃくり、また適当に沈めるをひたすら繰り返す。
そして、どのくらいたった頃だろうか?ふいにエギにワサワサと何かが触る感触が・・・
 
 (エッ!?何これ?誰か触ってる!誰か引っ張ってるぅぅぅ~!!

 (誰って、そりゃイカだよ。あんたイカ釣ってるんでしょ・・・。)

初めて釣ったアオリイカ。手の平サイズの小さなイカだったが、実に嬉しかった。

 (おもしろいゾ、アオリイカ!楽しいゾ!エギング!!)

地獄の門を初めて叩いた瞬間だった・・・。

釣行 3月19日~20日  ― タヌキ>メバル ―

2005年03月21日 | etc...
 今回は待ちに待ったメバリングだ。
しかも、場所は瀬戸内に浮かぶメバルのメッカ、パラダイス島。
同行は僕のメバリングの師匠である“メバル総帥”ことG氏。爆釣を約束されたも同然である。
期待に胸膨らませ、一路西に車を走らせる。

 まだ暗いうちに最初のポイントに到着。海面に目をやるとメダカサイズのベイトに子イカたちがスイスイ。

(ウホッ。今からクーラー一杯になっちゃたらどうしようかな~)

とマジで心配しながら第一投。藻のキワを通す。

(この辺りでコ、コン!っとアタリが・・・出ない。あれ?)

表層から、中層、ベタ底。手を替え、品を替え色々やってみるが全く反応なし。時折、パコッ!バシャ!!っとハネ(フッコ)サイズのシーバスがボイルしているものの、メバルは一向に姿を現さない。
総帥に状況を聞いてみるが同じ。1尾も釣れていない。

(この人に釣れないなら、ここにメバルはいない。)

 移動だ
その後、目ぼしいポイントをラン&ガン。しかし、意に反してタダの一度もアタリがこない。

(おかしい・・・こんなハズでは。)

 そんなこんなで夜明けを迎える。
が、まだこの時点で僕に焦りは無かった。
そう。ここはパラダイス。メバルの魚影が濃い瀬戸内エリアでも特に濃い場所。
毎年この時期、日中からベイトを追って盛んにボイルするメバルが見られる場所なのだ。
気分を換えて今度はナブラ撃ちで勝負。海沿いの道をナブラを探しながら移動することとする。
ところが・・・

(あれ!?・・・潮が・・・全然・・・動いて・・・いないゾ(注:いっこく堂風 古っ))

 いつもはゴーゴーと音を立てて流れるような激流のポイントが、まるで溜め池のように・・・。前回の釣行では真昼間から入れ食いだった。今回、一番楽しみにしていたポイント。
 そういえば今日は長潮。
潮が悪いのはわかっていたが、潮の条件を選んで釣行できるような身分でもない。ここはパラダイス。そんな条件の悪さなど超越できると思っていたのだが、やはり甘かったようだ。
 当然のようにボイルの“ボ”の字も発見できない。
時折、遠くから海面の異変に気付き近寄って見るが正体はボラの群れ。まるで池の鯉のように海面から口を出しパクパクしている。いつもは見られない光景だ。
藻のキワに群れる子メバルたちの姿さえ見られない。
 結局、待てど暮らせど潮は動かずなんの釣果も獲られないまま、夕まずめに備えて仮眠をとることに。

 そして、夕まずめ。
やはり潮は動いていない。ココぞというポイントで勝負するがダメ。
再び、潮の動く場所を捜し求めラン&ガン。
 そして、何ヶ所目だっただろうか?緩い動きだが潮の動く場所を発見。ワームで探る総帥に反応があったようだ。

(いる!)

徒労感で一杯の僕にわずかな希望の光が差し込んだ瞬間だった。

(ごらん、パトラッシュ。あれがルーベンスの・・・)

 あやうく、違う世界に旅立ちかけていた

 シンキングペンシルに換えた次の瞬間、待望のアタリが!コンッ!ギュギュイ~ン!揚がってきたのは23cm。ホッ。
前代未聞の遠征メバリングでボーズという呪縛から解放され胸をなでおろす。続けざまに総帥がひと回り上のサイズをキャッチ。

(やった!ついにフィーバー突入!!)

 ・・・では、なかった。

(ごめんよ。パトラッシュ・・・。)

 再び続く永い沈黙。その後、またしても潮の動く場所を捜し求め徘徊し続ける。
潮の動きが若干良くなり、総帥はポロポロ釣っているようだ。
僕はというと、状況のあまりの悪さに全く対応できない苦手かも・・・メバル。
 とうとう2尾を追加しただけで朝を迎え、ジ・エンド。タイムアップだ。
これだけの時間を掛け、たったの3尾。1、2、3・・・何度数えようが、3尾。3歳児でも数えられるわ。
 潮が悪かったせい?前日冷え込んだせい?いや、もしかすると地震を予知して・・・すみません。そう、“腕”ですね。やっぱり。
 
 しかし今回の釣行、メバルを見た数より圧倒的にタヌキを見た回数の方が多かった・・・。何度も轢きそうになった始末(爆)。メバルパラダイス、そこはタヌキパラダイスだったのかも

愛すべきターゲット達 ― シーバス編 ―

2005年03月16日 | etc...
 シーバス・・・言わずと知れた鱸(スズキ)のことである。

(日本人なら鱸でいいじゃん!)
 
 って気はするが、“スズキ釣り”と表現するとなんだか餌釣りと区別がつかないので、敢えてシーバスと呼ぶことにしておこう。
 
 最近は、ソルトの世界もジギング、エギング、ロックフィッシュなどジャンルが拡がり、今やそっちの方が人気は上(?)な気もするが、僕はまだまだこの釣りが好きである。
 一年を通してオフシーズンがなく、風が吹こうが、雨が降ろうが、吹雪が吹こうが(笑)、お構いなし。
しかもデカくなると1メーターを越える。身近で狙えるターゲットとしてはもちろん最大級だろう。
大型になると僕の頭なんぞ、その口にすっぽりと入ってしまい、目玉も僕のそれよりデカい(笑)。
魚というより“獣(けもの)”と言ったほうがしっくりくる。近寄ってくると恐怖すら感じてしまうほどの威圧感だ。
“釣り”というより、むしろ“狩猟=ハンティング”のそれに近いのかもしれない。

 そして、シーバスの醍醐味はなんといってもそのファイト。
決して青物のようなスピードがあるわけでも、シイラのようなパワーがあるわけではないが、水面を割って飛び出す“エラ洗い”は豪快そのもの。
トルクフルな引きでラインを引き出し、僕の眠っていた狩猟本能を呼び覚まし、アドレナリンを搾り出してくれる。

 釣れるときは、それこそ投げさえすれば何でも釣れるって勢いだが、これが釣れないとなるとサッパリ・・・一体そこにいるのか、いないのか?

(頼む!せめてそれだけでも教えてくれ~!)

そんな思いにかられながらも、時間だけが過ぎて行く。「あ、杭かと思ったよ(笑)。」・・・などと揶揄されつつ、今日も水辺にたたずんでしまうのだ。

きっかけは・・・

2005年03月15日 | etc...
 ここで、自己紹介がてら僕がこの世界にハマる・・・いえ、“ハマる”という表現は適当でないかもしれませんね。
ハマっただけなら、まだ抜けることができそうですが、もう地獄まで落ちてますから(笑)。

 シーバスから始め、もうかれこれ約10年のキャリアになります。で、これがそのまま僕の釣り暦ということになります。つまり、それまでは餌釣りも含め、ほとんど釣りの経験がありません。
これはソルトの世界ではかなり異色でしょう。
小学生の時、友人たちと川でハヤ、フナ、海で投げ釣りを数回やったかな・・・という程度。大抵の方は、餌釣りやブラックバスからという風に何がしかの釣りの経験があるのではないでしょうか。

 釣りなんぞにまったく興味のなかった僕が何故こうなってしまったかというと、きっかけは・・・そう、テレビでした。番組は たぶん「ザ・フィッシング」だったと思います。釣り手はあの“村越正海氏”。磯でのヒラスズキ釣りを紹介した内容でした。
磯から、ほんの足元の距離でルアーに激しくアタックしてくるヒラスズキ達。

(あんな岸近くで。あんな大きな魚が!な、なんじゃこりゃあー!!)

当時の僕にはかなりのインパクトがありました。

(ルアーなら餌代もかからないし、あんまり汚くなりそうにないし・・・。)

 今も変わらぬ悪いクセ。軽いノリで思いついたらすぐに動きたい性格(たち)。
早速、村越氏の著書を買い込み、当時創刊されたばかりの月刊専門誌を毎号購読し、読んだことをそのまま真に受け実行していました。
今にして思えば、随分とトンチンカンなことやってましたよ。試行錯誤の連続です。

(釣るぞ~!ヒラスズキ!!)

・・・それから、随分と後のことです。僕の住む岡山にヒラスズキが生息しないって知ったのはね(爆)