こすた みあ Diary

旅の思い出、日々の記憶・・・

俵屋の茶室

2007-10-14 | Travel
Aug.11 俵屋2.
口福のお弁当と眼福のお茶席


部屋に通され、チェックインの手続きを。
まずは、名物の蕨餅とお煎茶でおもてなしを受ける。
「冷たいうちにどうぞ。」勧められて口にした蕨餅はひんやり冷たく、
フルフルとした口当たりで忘れがたい喉越しと美味しさ。



すっかり寛いでいると「こちらにお越しいただくのは、確か初めてでいらっしゃいましたよね ?!
お弁当のことなど本当によくご存知で、ありがとうございます。」と、丁寧にご挨拶を受ける。
そう、お昼過ぎの中途半端な時刻に京都に到着してしまったワタクシ。
今からしっかりお昼を頂いたら、楽しみにしている夕食までにお腹がすかないかもしれないし、
軽くお弁当でも・・・そう思って、俵屋が営んでいる天麩羅屋さん「点邑」に事前にお弁当の
お願いをし、到着時刻にあわせて俵屋さんに届けてもらっていたのだ。



早速、お箸とお茶の用意とともに用意されたお弁当を紐解き遅めの昼食。
年間を通して楽しめるてん巻すしと葉月のお弁当の鰻まむし。
どちらも美しく勿論、美味。(そして、結構ボリュームもある。)



食べ終わった頃、また別のスタッフが控えめに顔を覗かせた。
「本日は若女将がお茶室にてお抹茶のお席をご用意を致しますが、
よろしければいかがでしょうか?」願ってもない申し出に「是非」と、お願いする。
「では、ご用意が整いましたらお迎えにあがります」とのこと。
ほどなくして迎えに来て頂いたスタッフに導かれ、お茶室へ。
戸口に膝をついてご挨拶をと構えると「いえいえ。そのままで結構でございます。
どうぞあぐらでもかいて楽になさってください。」暖かい笑顔の若女将に迎え入れられた。



俵屋のお茶室は点前座のみ畳が敷かれ、招かれた客は板間の上に
ラグと座布団が敷かれた部分に「お楽に。お楽に。」と言われながら着座する
殿様スタイル。 暖かいランプが灯された室内。床の間には、川遊びを描いた
室町時代の僧侶の手による掛け軸。



「今日はお1組様だけなんですよ。観光に出られる方が多いんですけれど、
お部屋でごゆっくりされているお客様に主にお声をかけさせて頂いてます。
どうぞゆっくりして行かれてくださいね。」
こちらも俵屋名物のお干菓子「福俵」と小豆を寒天で固めた琥珀菓が出され、
お言葉に甘えて2服も頂く。



朝顔の絵付けが見事な茶碗と、現在は陶芸家として名を馳せている
細川護煕氏による平茶碗。
「へ~。元首相がね~。」感心しながら拝見していると、
「そうなんですよ。とってもお上手でいらっしゃいます。」と若女将。
さすがは利休七哲、細川忠興の血筋と感心しきり。
(右の平茶碗が細川氏の作品です。)



自然体な若女将の姿にこちらもすっかりリラックスして、俵屋の茶室という
スペシャルな空間を心行くまで楽しんだ。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さすがの。 (テト。)
2007-10-14 22:15:12
おもてなしですねー。

こうしたところ、海外のラグジュアリーホテルより
いっそう「私はまだお呼ばれには早いなぁ」
と思わされてしまうんですよね。。

ステキ。
とってもステキだけど、まだ私がこの空間に
入ってしっくりいかないなぁって感じです。

いつかお邪魔できるようになりたーい。

なので、それまではdanyレポで堪能させていただきます
お抹茶 (ちる☆)
2007-10-14 23:12:47
きゃ~、またまた素敵な・・・・

お口あんぐりで、拝見してしまいました^^;

お抹茶はいただいたことがありますが、礼儀の「れ」もわらかないので(汗)、こんなステキなお茶席は無理でそうです。。。

daniellaさん、いろんなことをご存知で、そして、大人の女性!!!って感じで、やっぱり素敵ですね~。
またまた憧れ度がさらにUP☆です~。

いつか、こんなワタシでも足を踏み入れることができるんでしょうか・・・( ̄口 ̄;)
素敵~ (arare)
2007-10-15 12:52:58
テト。さん同じく

>とってもステキだけど、まだ私がこの空間に
>入ってしっくりいかないなぁって感じです。

です~~。
茶道は、一応、高校で3年間課外活動で+卒業後1年先生のおうちに通ってたんですが・・・・。
既に、ほとんど忘れてしまってます。(T_T)

でも、お抹茶大好き~。
Unknown (hiyoko)
2007-10-15 16:06:28
こういう格の高い旅館でのお茶席なんて、憧れるものの腰が引けてしまいます。
でも、きっとこういう旅館こそ、こちらに気を使わせたり恥をかかせたりしないような気配りがあるのでしょうね。
それでもやっぱり、テトさんがおっしゃるように海外のラグジュアリーホテルよりずっと敷居は高いです。。。

細川さんのお茶碗、実物を見たことがまだないのですが、素晴しいらしいですよね。
やっぱり「本物」を子供の頃から身近に見たり使ったりして育った方だけのことはありますよね。
一度手にして見たいと思っていましたが、こちらで使っているとは!さすがですね。
Unknown (daniella)
2007-10-17 23:45:41
テト。ちゃん

いつでもお邪魔できますよ~。
オシメ姿のレディーも廊下を走って
らっしゃいましたから
海外のリゾートではない、ラグジュアリーホテルは
私もまだまだ無理かも


ちる☆さん

憧れなんて・・・そんな・・・
同席の方はいらっしゃらなかったので
礼儀は何にも知らなくてもOKでしたよ
って知っていた方が勿論良いのでしょうね
私もちゃんとお勉強したくなりました。
ちる☆さんもいかがですか


arareさん

4年間も茶道を・・・
それこそ憧れです
本当、お抹茶って美味しいですよね~


hiyokoさん

>きっとこういう旅館こそ、こちらに気を使わせたり
>恥をかかせたりしないような気配りが
>あるのでしょうね。

正にそうなのですよ
とちくるってトゥールダルジャンに行った
若かりし頃にそのことを強く強く感じました
細川元首相のお茶碗は口当たりもとっても
良かったです
京都 (まあぶる)
2007-10-19 21:23:05
俵屋旅館、天麩羅屋さんがあるのですね、知らなかったです。
お弁当、とってもおいしそう~
すんごく、京都の風情を感じます。
私は大阪に住んでるので京都は距離は近いのですがホント敷居高いです。
お干菓子もとってもおいしそっ!!です。
うんうん。 (テト。)
2007-10-20 00:05:43
hiyokoさんが書かれた
>きっとこういう旅館こそ、こちらに気を使わせたり
>恥をかかせたりしないような気配りが
>あるのでしょうね。

というの、ちょっと納得です。
今年パリで3つ星のランチにお邪魔したんですが、
そちらでもすごーくサービスが気持ちよくて
自分が全然無理をしないでもお食事を
とても楽しめる空間で。

自分がある程度大人になる、というのもありますが、
本当に一流のところは、無用な緊張を
強いたりはしないんでしょうね。

なので、逆にいうと、自分が勝手に緊張しないで
いられるなと思えるようになるまでは日本の
一流のとこはちょっと難しいかなーと思うのでした。。
いつかは
Unknown (daniella)
2007-10-20 16:19:36
まあぶるさん

私も配達にして頂いたので、覗いてはいないのですが、
「点巴」さん、行った方によると、やはり素敵な
お店みたいです
京都へお散歩の際に、ランチなどいかがでしょうか
それから、お干菓子は俵屋のショップ、ギャラリー遊形
さんでお買い求め頂けますよ~
お散歩感覚で京都に行けるまあぶるさんが羨ましいです


テト。ちゃん

なぬ~三ツ星でランチ
羨ましいことしてるじゃないのさ
俵屋さんは足を踏み込む時こそ大緊張だったけど、
一歩中に入ったら本当に居心地が良かったです。
私的には「あさば」さんよりも気楽だったような
気が・・・