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オスカー・ディアス対デルビン・ロドリゲス(2008/07/16)

2008-08-06 22:25:04 | ボクシング
USBAウェルター級タイトルマッチ

先月米国テキサス州サンアトニオで行われた一戦は、地元の人気者25歳のオスカー・ディアス選手(Oscar Diaz)がデルビン・ロドリゲス選手(Delvin Rodriguez)と熱戦を繰り広げた末に、10回終了後のインターバルでディアス選手が昏倒し危険な状態に陥る悲劇的な結末となっています。

10ラウンド終了後のインターバルで立ち上がった状態でレフェリーに続行可能かどうか尋ねられていた時に大きくよろけ、レフェリーが試合をストップ。その直後意識を失ったディアス選手。その瞬間まで彼がそれほど深刻なダメージを負っていた事に私は気付きませんでしたし、その場にいた関係者も同じだった事でしょう。
確かにディアス選手は試合を通じてロドリゲス選手の鋭く切れるブローを数多く浴びていました。
しかし良いパンチを貰いながらもしっかりと自らのボクシングを遂行し続け、また効いたシーンも見せずガッツ溢れる戦いをディアス選手は見せてくれていました。

試合の主導権はロドリゲス選手がしっかりと握り続けていた内容でしたが、4回にはディアス選手の強烈な右が決まりロドリゲス選手が大きくよろめくシーンなどもあり、ディアス選手が苦しい情勢の中よく凌ぎながら逆転を狙っていて、またその目も残っているように感じさせる内容で、決してワンサイドの展開ではありませんでした。

地元のヒーローを心配する会場の重苦しい空気の中、ストレッチャーで運び出されたディアス選手。
開頭手術後は脳の腫れも収まり一時の危険な状態は脱したようで、最悪の事態は回避できた模様。

しかし、この試合展開でこのような事態が起きてしまう事実に絶望的な思いに沈んでしまいます。
今回のケースでこの事故を避けることは限りなく難しいものだったのではないのでしょうか。

ボクシングがある限り、必ず今回のような悲劇は繰り返し起きます。
はっきりしたこの事実にどう向き合い、どう私自身の心の折り合いをつければいいのか、正直わかりません。

ディアス選手は26勝(12KO)3敗。ロドリゲス選手は23勝(14KO)2敗1分。

Oscar Diaz Collapses After Ten Against Delvin Rodriguez
Diaz undergoes surgery to relieve swelling on brain
Diaz Collapses After Losing To Rodriguez On Wednesday Night Fights
Welterweight Diaz still critical after brain surgery
Diaz hurt in bout with Rodriguez!
Oscar Diaz Update!(Friday, July 18 2008)
Diaz injury proves that boxing is a cruel trade
Doctor says welterweight likely to survive brain injury
Oscar Diaz Update: Diaz's Condition is Improving

追記(9/21)
ディアス選手は2ヶ月間に渡る昏睡状態から脱し、人工呼吸器も外され自ら呼吸ができるようになるまで回復している模様です。
Oscar Diaz wakes up!
Diaz emerges from coma, now breathing on his own


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2 コメント

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Unknown (プクー)
2008-08-07 19:02:17
ボクシングファン歴は長いですが一方で廃止論にも一理あるのも事実です。試合は見てないですがこういう状況の場合はレフリーにもセコンドにも非はないような気もします。誤解を恐れずいえば10R、12Rという長丁場での戦いがこのような禍を招いている根本原因とおもわれます。存続のためにはボクシングの奥深さの根底をくつがえしてしまうかもしれませんがラウンドの短縮、KO決着をなるべく促すようなルールへの変更も一考の余地ありだとおもいます。マニアックなファン以外はB-tightのようなわかりやすいルールの方が楽しめるようですし・・・
ディアス選手の回復を祈ります。
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Unknown (管理人)
2008-08-15 12:55:42
>プクーさん
過去の事故をきっかけに安全面を考慮した変化を積み重ねてきたボクシングですが、いまだ事故は起き続けていますし、今後も無くなることは無いでしょう。

ラウンドの短いアマチュアでの試合やジムでの練習中での事故もありますからね。
相手に打撃を加える事によって成り立つ競技の性格上、事故を減らす事、そのための努力を怠らない事はできても、事故をゼロにするのは無理な相談なんでしょう。
特にプロでは相手にダメージを与えることを一番の目的にしているのですから。。
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