ウェルター級10回戦
25歳のケニー・ガラーザ選手(Kenny Galarza)と32歳のアービン・ガルシア選手(Irving Garcia)によるプエルトリカン同士の一戦は米国ニューヨークで行われ、ガラーザ選手が苦しみながらも際どい10回2-1判定で勝利した一戦でした。
互いにジャブを突き合うスタートで、このジャブの刺し合いをリードしたのはガルシア選手だったのですが、パワーに勝るガラーザ選手の強烈な左右フックのボディーブローや右オーバーハンドの迫力がやや勝ったように見えた初回の攻防。
2回以降もガルシア選手のジャブが正確にヒットしていく情勢は変わらないのですが、4回にも強烈なボディブローを決めたガラーザ選手が拮抗するペース争いを僅かに制していたように見えた試合前半戦の流れでした。
しかし5回以降、スタートからヒットし続けていたガルシア選手の左ジャブがその有効度を増していきます。右ストレートや左フックもクリーンに当てたガルシア選手がこの5回を明白に奪って試合のペースを変えます。
続く6回はガラーザ選手もパワフルな攻撃で踏みとどまりますが、7回にガルシア選手の右ストレートや左アッパーを連続で浴びせられてこの試合で初めて動きを鈍らせる場面を見せたガラーザ選手。以降、強打でなんとかしようという意思は感じられるもののガルシア選手の正確なジャブを決められ、最終回には疲れとダメージも感じられたガラーザ選手にとっては非常に苦しく見えた最後でした。
CompuBox Stats: Galarza Wins, But Garcia Has Numbers
公式のスコアは96-94、97-94で2人がガラーザ、残る1人が96-94ガルシアという、2-1ガラーザ。シロート採点96-94ガルシア。
スコア的に接戦だったのは確かでしたが、終始ジャブを的確にヒットさせていたガルシア選手が明白に上回っていた内容に私には見えました。
ガラーザ選手は15勝(14KO)1敗。ガルシア選手は17勝(8KO)7敗3分。
試合のハイライト動画
Friday Night Fights Recap
Kenny Galarza Survives Garcia, Dulorme Beats Corley(Michael Coppinger/Boxing Scene)
Galarza edges Garcia(Fightnews)
KO artists Galarza, Dulorme win decisions(Michael Rosenthal/Ringtv)
ESPN2 Friday Night Fights: Round-by-Round Updates for All of Tonight's Fights(Blake Dreisbach/Bleacher Report)～96-94ガルシア
ESPNの解説を務めるテディ・アトラスは95-95ドロー
ケニー・ガラーザ対ブラッド・ソロモン(2010/06/04)
マイク・ジョーンズ対アービン・ガルシア(2010/07/09)
カルロス・アブレグ対アービン・ガルシア(2009/05/01)
●ウェルター級10回戦
トーマス・ドゥロルメ対デマーカス・コーリー
21歳のプエルトリカンホープ、トーマス・ドゥロルメ選手(Thomas Dulorme)が37歳の元世界王者デマーカス・コーリー選手(DeMarcus Corley)に大差の10回判定で勝利しています。
21歳のドゥロルメ選手がよく出す左ジャブとボディ顔面へ打ち分ける右ストレートや右フックアッパーでサウスポーのコーリー選手をコントロールしていった試合。ドゥロルメ選手の左ジャブを主とする攻撃の多くはコーリー選手をキャッチすることができないものだったのですが、時折ハードに決まる右のボディなどでペースを握り続けます。
コーリー選手もインサイドから正確に当てる左ストレートやカウンターで決める右フックなど度々良い攻撃を見せるのですが、ちと全体として手数が少なく受けにまわりすぎた印象。
3回には左フックを同時に打ち合った場面での鮮やかなカウンターでノックダウンも奪ったドゥロルメ選手が明白な10回判定を掴む勝利でした。
公式のスコアはジャッジ3氏ともに99-90ドゥロルメ。
ドゥロルメ選手は12勝(10KO)。コーリー選手は37勝(22KO)18敗1分。
ルーカス・マティセー対デマーカス・コーリー(2011/01/21)
フレディ・ヘルナンデス対デマーカス・コーリー(2010/02/05)
デマーカス・コーリー対シドニー・シケラ(2009/05/09)
デボン・アレキサンダー対デマーカス・コーリー(2008/01/19)
フロイド・メイウェザーJr対デマーカス・コーリー(2004/05/22)
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