アカデミック・ウィーク

2013年05月20日 03時36分19秒 | 日記
また1週間空いてしまいました…。
書くことはたくさんあるので、ざっと先週を振り返ってみます。

・15日(水)

言わずと知れた三大祭の一つ、葵祭がおこなわれました。
昨年はアルバイトを申し込んでいたものの、雨で翌日に順延→都合がつかず友人に代理を依頼ということになってしまい、今年も結局申し込みはしませんでした。(例年3月末~4月初めに受付があるものの、その時点では新年度の予定が全く不透明なため)
しかし今年は一眼レフを持っているので、ゼミの前に左京区の一本松バス停付近で見物、撮影してきました。




当日の下鴨本通は北行車線が路頭の儀(巡行)、南行車線がバス専用道路となっており、初夏を感じる陽気の下、バスが列を追い抜く光景が幾度となく展開されました。
伝統的な祭礼行事の真横をいつものようにバスが通り抜けていく様子はやはり異質に映るのかもしれませんが、これも生活のなかに祭礼行事が根付いている京都ならでは。






斎王代さんです。
言われてみれば、葵祭ほど静かなお祭りもあまりないのではないでしょうか。
「京都の祭は音がない」というのは私も他府県の人に言われて初めて気付いたのですが、特に今まで違和感を覚えることもなく、お祭りというのは静かに巡行を眺めるものだと思ってきました。
これは全くの私見ですが、音が無いのは単に「雅だから」といったような言葉で片付けられるようなものではなく、そこには「静かなる昂揚」があるのだと思います。老いも若きも、体を動かさずとも、町衆のみんなが楽しむことが出来る。
おそらく成り立ちから丁寧に調べていけばそんなことはないのかもしれませんが、そういった京都人の精神的側面こそが今日の「京都らしさ」を形作っているのは確かなことです。
こうした「内からの目線による京都論」というのは諸刃の剣となる危険性も孕んでいるのですが、此処に居る限りは、常にそれらと向き合っていかなければなりません。
私の宿命でもあります。

・16日(木)

この日は研究会まで時間が出来たので、大河ドラマ「八重の桜」でも何度か登場した岩倉具視幽棲旧宅を訪問しようと思ったのですが、道中のバス車内でスマホ片手に詳細を調べていると、何と今月末まで閉館の由。(番組の紀行案内でも触れられていたようですが、すっかり見落としていました)
ならばと二軒茶屋まで足を延ばし、叡電の撮影と洒落込んだのでした。


洛北の市街地を抜けた叡電は、ここ二軒茶屋から鞍馬に向けてぐんぐん登っていきます。
その趣たるやまるで山岳鉄道。生憎天気は曇りでしたが、「こもれび号」が装いも爽やかに、レールを軋ませながら新緑の山々に分け入っていきました。


駅の南では、ちょうど田植えのシーズンということもあって、水鏡写真を楽しむことが出来ました。
流し撮りはたびたび挑戦するのですが、まだまだ運任せのところがあります。

・18日(土)

光華女子大学でおこなわれた「光華講座」に参加してきました。
今回はテレビでおなじみ、評論家の宮崎哲弥氏が「現代社会・信仰・仏教学」という題で講演をされるということで、無料・参加自由とあれば行かないわけにはいきません。
会場は案の定賑わっていて(学長の挨拶曰く、これほどの人出は講座始まって以来のことだそう)、いつもの政治・経済の話題は一切なく、氏が本来専門とされる仏教学をメインとしてお話が進んでいきました。
仏教については学部時代に宗教学の授業を半期受けたのみで、用語などについてはしばしば難解なところもあったのですが、やはり仏教は現代社会に蔓延する様々な問題を解決する鍵となるそうです。
本来であればその授業のノートを少しでも見返してから行けばまた深く理解が出来たのかもしれませんが、こうしたお話を契機として、教養として仏教の思想を身に付けていくのも良いかもしれない、と思いを新たにしたのでした。

・19日(日)


龍谷大学創立記念降誕祭に行ってきました。
昨日は光華、今日は龍谷と、いよいよ自分が何者か分からなくなりそうです。(^^;


(許可を得て撮影)
茶道部のお茶会「釣寂会」にお邪魔いたしました。
こちらは藪内流ということで、お点前の方は初めて拝見したのですが、私がふだん習っている裏千家とは異なる武家由来の点前はどれをとっても驚きの連続。
率直な感想だと「スタイリッシュ!」の一言なのですが、所作の一つひとつに武家の文化がしっかりと根付いていることが初見でも十分に伝わってきました。
また、お稽古で使っている数寄屋袋(懐紙や帛紗を入れておくバッグ)を持参していたので、待合では部員の方に声をかけられることもあり、おかげでたくさんお話をすることが出来ました。
私もお茶を習い始めて4年半、ようやく満足にお茶会を楽しめるようになってきた気がしますが、予め知識をつけておくことはもちろんのこと、知ろうとする姿勢がないと楽しめない世界ですから、今回の機会を一つの良い刺激として、また精進していきたいところです。
ほんとうに、お茶が結んでくれた縁に感謝です。


帰りはタイミングが合ったので京都駅まで南5系統に乗車しましたが…やって来たのは94年式・丸目ライトの6039号車!
市バスでも最古参の部類に入る車です。南5系統は京都駅~竹田駅という、明らかに近鉄が優勢な区間を結んでいるものの、龍谷大学・伏見稲荷大社・東福寺を通り、一日乗車券が使えることもあるせいか、赤字路線の多い南ブロックのなかでは比較的健闘中。(奈良線が事故等で不通の際は大混雑するそう)
そのせいか近年は大型車の充当も増えていますが、この古参車と出会えるとは思ってもいませんでした。
94年というと、私が幼稚園への通園をキッカケに市バスに親しみはじめた頃ですから、その頃から変わらず都大路を駆け抜けているということになります。
相次ぐハイブリッド車の導入でツーステ車が急速に姿を消している現在、紅いハイバックシートの並ぶ車内は貴重なもの。今となっては懐かしささえ漂いますが、雨の降る中、京都駅まで15分ほどのミニトリップを満喫したのでした。
おそらく今年度中で見納めでしょうから、機会を見つけた折には積極的に記録していきたいものです。

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