□作品オフィシャルサイト 『キサラギ』
□監督 佐藤祐市
□原作・脚本 古沢良太
□キャスト 小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、塚地武雅、香川照之
■鑑賞日 6月16日(土)
■劇場 チネチッタ
■cyazの満足度 ★★★★ (5★満点、☆は0.5)
<感想>
限られたスペースの中で、胡散臭い5人の男たちが繰り広げる殺しのないサスペンス。
言葉の面白さと個性の面白さと展開の早さと狭スペースとは違う奥行きのあるストーリー展開。
いやぁ~久しぶりに面白い、ワクワクドキドキする邦画を観た。
この映画の良さに触れるにはネタバレ全開になるのでレビューは書き辛いのだが、
これから観る人のために、特に予備知識をもたないで、自身に沢山のサプライズを
与えてくれる映画として、cyazに騙されたと思って是非観て欲しい作品です。
とある売れないグラビアアイドル如月ミキ。 この映画のタイトル「キサラギ」はこの如月ミキから来ている。
彼女が亡くなってから1年、彼女のファンサイトの常連である5人の男が家元の呼びかけで追悼会に集まる。
家元(小栗旬)、オダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)、安男(塚地武雅)、○○○娘(香川照之)。
彼らはそれぞれに思い出話と彼女に関するお宝の自慢話で大いに盛り上がる反面、彼女が亡くなった
原因に疑問を持った・・・そこで謎解きへの展開が始める。 事態は思わぬ展開を呈して、
5人のとんでもない過去も合わせて暴かれていく。
何がいいって古沢良太の脚本の秀逸さ。 これがまず第一。 そして個性あるキャスティング。
強弱、柔軟性、笑いのセンス、それぞれに5人の役者たちが自分たちの立ち位置とスタンスを崩さず、
共演者たちの持ち味以上の“間”際立たせている。
あの名作、『ALWAYS 三丁目の夕日』の脚本家・古沢良太はこんな素晴らしい
異種独特の脚本をかけるのかと感心しきり。
混ざり合わない5つの個性が、一人のアイドルの死を通して、不思議な不協和音が
とても気持ちよくなってくる。 それぞれが脚本を超えて本当の個性となり融合しあっているところが
択一され十分に練られた脚本の妙だとつくづく感じた。
もう一つは監督の色だろうか・・・限られた空間に置かれた5人の男たちのセリフの言い回しと、
彼らの立ち位置、配置、カメラアングルが絶妙。 監督がファンかどうかはわからないが
黒澤監督の徹底した拘りから来る人物配置の匂いがした。
もちろん、この5人の役者だから遊びも決して忘れていない。
それがただの密室劇に留まらず、妙に清々しい気持ちで終わらせてくれる。
似ている。 全てではないが、『12人の優しい日本人』を観たときと。
観る側が最初に感じた第一印象とは異なるところで“落とせる”技を。
週末、ジョナサン・バトラーのマッチョを観ようと思っている方、こちらの方が絶対いいですよ(笑)
もう一度、観に行くかな~
この映画はぜひぜひ劇場で観て欲しい作品です
ただ残念なのは・・・
Q:如月ミキが、ずっと顔が出さなかったのに、最後に顔を出したのはどうしてですか?
あの5人があれだけ好きだった子があんな子?ってちょっと思ったんですが。
A:「顔を出すかどうかは、実際、賛否両論ありました。 でも、映画ではあの子は(アイドルという)虚像となってましたが、
実際にはちゃんと存在していたので、それを出してみようということで、ちょっと大人の事情もありまして(苦笑)。
本人はかなり音程を取るのが難しいと言ってたんですが、如月ミキというのは何があっても明るく笑顔を忘れない子だから、
巧く歌おうとはせずに、とにかく突き抜けて歌ってもらおうって、そこに気をつけてレコーディングしたら、あんなことになりました(笑)」
Q:最後の針金は何ですか?
A:「あれは忘れてください。 あのまましんみり終わっちゃうのも何なので、最後にちょっと、やっちゃった、ていう。
実はもう来年は会わないと言っていたんだけども、5人のシンパシーが合って再会した、みたいな。
実は如月ミキの部屋の鍵が掛かってたんだけど、実は開けられていたかもしれない・・・という」
最後に如月ミキの映像が流れ、本人が登場してしまうこと。 観てる方は5人の話のなかだけで想像した
如月ミキで十分だった。 最後で色をつけるなんてやめて欲しかった。 そして、宍戸錠。 最後のそれは何?
この二つがなければ今年上半期邦画トップだったのに。
コメントを戴いたすばるさんのブログ、「またり、すばるくん」から引用させていただきますと、
※佐藤祐市監督ティーチ・イン付き試写会での監督とのQ&Aから
TBありがとうございます。
本当に面白い映画でしたね!!久しぶりに映画でずっと笑いっぱなしでした。
豪華キャストで、巧い脚本~もう一度見て又大笑いしたいものです。
宍戸錠さん・・なんだったんでしょう?あれだけ微妙でした。
ユースケと苺娘のオチはまったくよめませんでしたし、あんなオチになってるなんて思いもよりませんでした。「家元」・・本当に良かった(泣)
もうすっごくよくできてますよ。
私は大感動したしました(笑)
宍戸はいらなかったよねぇ・・。
宍戸さんと、如月ミキの件に関しては、ウチのブログをお読みになられれば、裏事情についてお判りかと思いますが・・・
いわゆる大人の事情ってヤツですね。(^^;
>本当に面白い映画でしたね!!久しぶりに映画でずっと笑いっぱなしでした。
小ネタの仕込みも十分でしたね(笑)
>豪華キャストで、巧い脚本~もう一度見て又大笑いしたいものです。
こういう脚本が多く生まれれば、ますます邦画はいい作品の登場を期待できますね!
>宍戸錠さん・・なんだったんでしょう?あれだけ微妙でした。
コメント戴いたすばるさんのブログの監督インタビューにその答えがありました(笑)
>ユースケと苺娘のオチはまったくよめませんでしたし、あんなオチになってるなんて思いもよりませんでした。「家元」・・本当に良かった(泣)
でしたねぇ^^ この映画のいいところを列挙したいのですが、イコールネタバレ全開で観る前の方には申し訳ないくらい(笑)
>宍戸はいらなかったよねぇ・・。
それは監督の・・・(笑)
>宍戸さんと、如月ミキの件に関しては、ウチのブログをお読みになられれば、裏事情についてお判りかと思いますが・・・
確かに裏事情ですね(笑) 参考にさせてもらいます!
>いわゆる大人の事情ってヤツですね。(^^;
そういう事情がなければ、もっと素晴らしかったのに(笑)
>期待はしていましたけど期待以上の出来でとても楽しかったです。それゆえにあのしつこいオチにはちょっとガッカリでしたね。
ホント、面白いし良く出来た作品でした。
仰るようにオチはちょっとでしたね・・・><
>「電車男」みたいにぜひ生の舞台でも観てみたい内容でした。
このメンツのまんまで舞台やってくれないですかね~^^
この映画は私も見に行く予定…なので、さ~っと読み流しました。そして「残念なのは…」の続きも見てきてからのお頼みにとっておこうと思います。
でも総合票としては面白そうなので、安心して見にいけます。
有難うございます~♪
>お元気ですか?
はい、元気で徘徊しております(笑)
>この映画は私も見に行く予定…なので、さ~っと読み流しました。そして「残念なのは…」の続きも見てきてからのお頼みにとっておこうと思います。
でも総合票としては面白そうなので、安心して見にいけます。 有難うございます~♪
これはこれは、映画のレビューにコメントありがとうございます^^ 本当はもっと書きたいんですけど、書くとモロ、ネタバレしちゃうもので(汗)
是非、楽しんできて下さいネ!
感想お待ちしてます~