アメリカは自己防衛が重要だと、つくづく思います。
もちろんこれは、アメリカだけではなく全世界どこへ行っても同じなのでしょうが、
平和な日本で育ってしまった日本人は、この辺の感覚が多少弱いような感じがします。
僕も例外ではなく、20年以上外国で生活してやっと最近その辺の事情が分かり始めて
一人前の大人になれたような気がします。
自己防衛にも純粋に身体を守る事から、権利や資産などを守る事までいろいろですが
今回のお話はお金の事。
自分の物ならば多少の額であれば悔しくても諦めてしまったりもしますが、
お客様のお金はそうも行きません。
信頼して任せていただいたのですから責任があります。
弊社では、駐在や留学を終えて帰国されるお客様向けに”帰国サービス”という商品があります。
これは引越し時の立会いから、電気やガスなどの解約と最後の支払い等をするものですが
一番タチが悪いのが携帯電話の会社。
日本から来て直ぐはアメリカでのクレジット歴が無い為、
携帯電話のサービスに加入する際には数百ドルの保証金を取られます。
契約後1年以上経つと通常は自動的に戻ってきますが、
それ以前に帰国する場合はこれを回収するのが大変です。
会社によって対応が異なりますが、今回はT-Mobileでこの返金に関して喧嘩をしました。
キャンセルの連絡をして電話も実際に使えなくなったのですから清算は簡単なはずが
解約後60日以上経った後で再度連絡をしないと返金をしないとの事。
それも本人が確認の為にIDをもってT-Mobileの直営店に来いとの事。
フザケルナ!ですよ。
そんな事、解約した際には一言も言わなかったくせに。
EdisonもGas CompanyもLADWPもTime WarnerもAT&Tも、Coxでさえも
一度の解約手続きで余ったお金は直ぐに返金してくるのに・・・・
本当にフザケタ会社ですT-Mobile。
でも、ふざけた会社ですから・・・とお客様に伝える事も
日本から飛行機に乗ってIDを見せに来てもらう事も出来ませんし、
こちらで何とかしないといけないので、最後の手段でお上に文句を言ってみました。
FCC(Federal Communications Commission)
日本語にすると連邦通信委員会となり、日本では総務省にあたる機関ですが
ここにT-Mobile社が顧客の保証金を返却する事を不合理な理由で不当に引き延ばしていると
苦情を提出しました。
正直な所、相手は政府の機関ですし、
同じような問題で沢山の人が文句を言っていない限り何の反応も無いと思っていたのですが
しばらくすると苦情の内容確認と対応を検証中との手紙が届きました。
そして昨日、T-Mobileから電話があり、すぐに返金のチェックを送るとの事!
もう、大勝利といった感じでしたよ。
T-Mobileも関連の役所から連絡があれば対応しないわけにはいかないのでしょうが
頭に来ていたので嫌味っぽく言ってしまいました。
「同じように解約をして未だ保証金を返してもらっていないお客様がいるけれど
毎回毎回FCCに連絡をしないといけないの?」と。
ここまで早く効果が現れるとは思いませんでしたが、
これもアメリカ的と言っていいのでしょうね。
正しいボタンを押せば問題は意外と簡単に解決できる事が多いという事。
それを探すのが大変なのですが・・・。
それにしても、戦わなければ身を守れない社会。
アメリカに来て、本当に強くなりました。 でも根は優しいですよ、まだ。
P.S. 帰国サービスをご利用いただいたお客様。
簡単に処理が出来ているように思えるかもしれませんが、裏ではこんな戦いもあるんです。
(まあ、いつもと言うわけではないのですが・・・)
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また、とても勉強になります。
ありがとうございます!!!