12月末のセルフコンで、ユグノー戦争時代のフランスで、王位継承権を持つPCが王位を目指すTRPG「ヴァロアの残り火 第二幕」を行いましたので、その報告です。
今回の参加者は以下の通り。前回の第一幕からの参加者は、プロバンス公サルバトーレのみで、前回キャラがイタリアに行ってしまったので、ロベール伯のプレイヤーは、デッドコピーとして、ギーズ公弟アンリ※1を作りました。
今回は、キャラクターの作成で、王家の家系図に勝手に線を引いて、血縁者になってもらい、その血縁関係をロールに活かしてもらう趣旨です。その家系図は、別ページに掲載しました。赤が今回プレイヤーが追加した線です。
ルッソ・サルバトーレ(24歳) ・・・ プロヴァンス公嫡男、戦功により王姉マルガリータと結婚し一児をもうける。穏健的なカトリックで、王宮のいざこざには関わりたくないと思っているが、マルガリータ※2が妹ディアヌのこと心配し、度々夫をパリに出向かせる。
ディアヌ(ディーン)(23歳) ・・・ 王姉だがアンリ2世の愛妻ディアーヌと母カトリーヌとの確執から王家と離されて育てられ、男ディーンとしてパリ伯を勤める。強硬派プロテスタント。
アンジュー公子エリオ(15歳) ・・・ 全ダイスを家柄・領地・財力に注ぎ込み!王位継承権2位と3位のキャラを作成。アンリ2世の弟で父シャルル、その子エリオ。父子共に演じる事に。穏健的なカトリック。
アンリ・ギース(23歳) ・・・ ギース公フランソワ、ロレーヌ枢機卿の弟。強硬派のカトリックで、執拗にプロテスタントを排斥する。
アンボード ・・・ アンリ2世と愛妾ディアーヌの間の子。身長2mを越える大男で、所謂典型的な巨漢悪者キャラ
■家系図
まずはアンボードから。時代を前回のギース公フランソワのカレー攻略と、ルッソのライン戦線に戻し、どちらに従軍するか選択させました。
結果、ギース公に従軍します。ギース公フランソワ※3がカレー攻略に出向いている間、宿営地に残るアンリの警護をアンボートに行わせ、そこにユグノーの叛徒が毒を盛ったり、奇襲したりとイベントを起こし、アンボードとアンリの関係を深め、この戦闘を通じて、アンボードはギース家の家臣となります。これによってアンボードのが典型的な悪者キャラを演ずる事になってしまいます。(^^ゞ
一方、パリで新王シャルル9世の即位※4の儀式を行います。その舞踏会の席で、警護も兼ねると言うことで軍服を着たディアヌ、そこにディアヌの姉であるマルガリータを連れたサルバトーレ・ルッソや、従姉弟になるエリオが互いに会い、挨拶を交わします。姉にドレスを強要されたディアヌ。しかし母とはぎこちない再会を果たし、直ぐに会を抜け弟フランソワ2世の墓に向かいます。
フランソワ2世の墓には先客がおり、フランソワ2世の妃だったメアリー・スチュアート、そして後に宿敵となるギース公フランソワが来ていました。皆が新王の即位を祝う中、前王であり弟であるフランソワ2世を悼む為に訪れたディアヌにとっては、ギース公に共感せずにはいられませんでした。
しかし、時代はカトリックとプロテスタントによる深い対立に入るのです。
1561年、フランス中南部でグルエール伯がプロテスタントを率いて反乱を起こします。この情報を事前に察知していたギース公アンリは、アンボードに軍を率いらせてグルエールに向かわせます。
同じ、プロテスタントであるディアヌはパリから援軍に駆けつけたい衝動に駆られますが、同じプロテスタントでフランス軍提督であるコリニー※5に無駄死にになると止められます。
そこに同じプロテスタント仲間であるコンデ公が現れます。今回の反乱を唆したらしく、コリニーとディアヌはコンデ公※6を助けるために動くことになります。コリニーはディアヌとコンデ公をパリに残し、王母カトリーヌ※7に助けを求めるべく、王宮に向かいます。
案の定反乱はアンボードの活躍で粉砕され、首謀者のグルエール伯は捕らえられギース家の館に連行され、黒幕を吐かそうとします。一旦は首謀者がコンデ公だと吐いたグリエール伯はギース公フランソワの前で再度吐く際に、隠し持っていた短剣でフランソワの目を突き、致命傷を負わせます。この身体検査をわざと甘くしたのはアンリの差し金でした。
長男の死を悲しむそぶりをし、首謀者コンデ公を捕らえるべくアンリはパリへ。そして次男のロレーヌ枢機卿はことの顛末を王に報告し、コンデ公の処刑を訴えるべく王宮に向かいます。
ギース公弟アンリの軍がパリを包囲する中、パリ伯ディアヌはどうするのか? そして王宮での会談は…
つづく。
※1:ギース公フランソワの長男もアンリで、名前が重なってしまったので、フランソワの子の方は、小アンリと呼ぶ事にしました。(2)で登場します。
※2:史実では、フランソワ2世やシャルル9世の妹にアンリ4世の妃となるマルグリット(マルゴ)がいますが、このシナリオでは別人でフランソワ2世の姉としました。
※3:英国に奪われていた都市カレーを奪還した英雄で、カトリックの急先鋒として一族を挙げてプロテスタントを弾圧します。史実では、1563年にユグノーに襲撃され死亡しますが、このシナリオでは少し早まりました。
※4:シャルル9世の即位は史実より2年早まりましたので1559年になります。
※5:ユグノー戦争でプロテスタント側の有力者で、シャルル9世に父と慕われています。国母カトリーヌが、カトリックのギース公を抑えるために登用しますが、史実ではカトリックのスペインとの開戦を望み疎まれます。
このシナリオでは、ディアヌの方が強硬的な行動を取り続けた為、なだめる役に回り、穏健派プロテスタントとなりました。
※6:コンデ親王ルイ。ユグノー派首領で将軍。史実では、1560年のアンボワーズの陰謀(フランソワ2世をギーズ公から引き離す)に巻き込まれ、依頼ユグノーの一員として戦います。このシナリオでも、半ば巻き込まれていきます。
※7:シャルル9世の母で摂政として国政を握る。ユグノー戦争を危惧しており、戦争回避の為、中道的な立場を取り続けます。
オリジナルカードゲーム 植民地戦争
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