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膵臓癌化学療法+ぜん息薬クロモリン

2006-12-24 | 膵臓癌
膵臓癌の化学療法に、一般的に使用される喘息薬クロモリン[Cromolyn]を併用すると3倍腫瘍増殖が遅くなることが、MDアンダーソンの研究者らによって、マウスの実験で明らかになったとJournal of the National Cancer Institute誌12月20日号で報告された。何もしないマウスに対し、ゲムシタビン単独では70%、ゲムシタビン+クロモリンでは、85%腫瘍の増殖を低下させた。
クロモリンは特許切れの広く利用されている薬剤である。なぜ効果を示すのかはわかっていないが、特定のタンパクと結合して腫瘍増殖、生存、転移を刺激する受容体を塞ぐと考えられるが、アレルギーと癌の共通性はいまのところ未知である。
Logsdon氏は、腫瘍増殖と転移促進因子を発見し、その抑制因子であるS100P遺伝子クロモリンを特定した。
MDアンダーソン原文記事

2 コメント

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インタールですか (ku_md_phd)
2006-12-25 19:32:26
最近、こういうの(薬の組み合わせ)が流行りになりつつあるけれど、どうやって発想するのでしょう?驚嘆。

インターロイキンがらみなのですかねえ。

関係ないけど、私も3、4歳のときにスピンヘラー(インタールの粉を吸入します)のお世話になりました。
ちょっとカッコイイから得意気にやってました。
詳細はわかりませんがー (希)
2006-12-26 11:27:56
腫瘍増殖と転移促進因子を発見し、そこから抑制因子であるS100P遺伝子クロモリンを特定したということです。(この辺は訳を省略していますが、そのうちサイトで全文訳を掲載します。)
最近押し寄せてくる癌の因子の発見が、こういった治療につながるのだなあという感想です。まだ、動物実験ですが。

>私も3、4歳のときにスピンヘラー(インタールの粉を吸入します)

映画でよく見るやつですね。3歳にしてKu先生、クールな感覚をお持ちですね。(笑

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