かしこジャーニー

「日々しるし」と「難聴のこと」

並河靖之七宝記念館

2019-09-17 17:51:38 | 旅のおもいで
念願の並河さんは、お庭も含めてぜんぶよかった。

これまでも何度か目にしてきた並河七宝ですが、あの七宝が生まれた工房と居住空間を見られるとは、なんてしあわせな。

あぁ、手にしてみたいものだなぁ、どんな肌触りなんだろうといつも思うわけです。
黒い釉薬に紫陽花などの花々が咲く小さい五寸(15cm)の壺が並べられたケースは、まるで宇宙空間のよう。
その五寸サイズがお客様から人気があったとのこと。わたしも欲しいです、はい。

いちばん欲しいのは香合。松竹梅をモチーフにした青の香合は、いつの時代も新しく洗練された美として目に映るでしょう。
根付や香合などの小さな芸術、調度品の美はいつ見ても心惹かれます。

そして、お庭と住宅。
じつに落ちつく、安らぐ空間です。
ある雑誌で山下裕二さんだったでしょうか、こんなことを仰ってました「散髪したての頭みたいでないのがいい」
散髪したてと聞いて思い浮かぶのは足立美術館。
以前訪ねました、見事です、日本画のようですものね。
わたしは並河さんのお庭のほうが好みです。

縁側に腰を下ろして、お庭をながめ、ときおり吹いてくる風をうけ、蚊取り線香の香りに夏の終わりを感じ、ゆっくりと呼吸してそこに居るしあわせに満たされる。
そんな時間を過ごして、今回の旅はこの時間だけで充分だと良かったとおもいました。

七宝焼きには京七宝、尾張七宝のほか東京七宝があるそうです。
数年前に一度だけ七宝体験をして、小さなブローチを作りました。
もういちど行ってみようかな、、