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アオギリ・6~雄花

 今まで果実しか確認できていなかったので、開花を心待ちにしていた「アオギリ(青桐・梧桐)」。アオギリ科アオギリ属の落葉高木で、写真の樹は首都大学キャンパスにある “被爆2世”。 広島逓信局の庭にあったアオギリが、1945年8月6日の被爆で、幹の半分が焼けたが、その後、再び芽吹いて復活したという。その種が全国に配られ、各地で2世、3世が力強く成長している。
 さて12日に広島で沼田鈴子さんが亡くなったとの新聞記事。それによると沼田さんは爆心地から約1.5キロの勤務先で被爆し、崩れた建物の下敷きになり左足を切断。婚約者も失い自殺も考えたが、黒焦げになっても芽吹いたアオギリの生命力に感動し、生きる意欲を取り戻した。80年代から語り部活動を始め、平和記念公園を訪れる修学旅行生などに長年平和の尊さを訴え続けたほか、海外でも証言活動に取り組んだという。享年87歳。心よりご冥福をお祈りしたい。アオギリは雌雄同株で雌雄異花。同じ花序の中で雄花が少し早く咲き、雌花は遅れて咲き始める。写真は雄花で花弁のように見えるのは萼片。雄蕊は合着して一本の筒になり葯が先端に付いている。雄花の蕾はほぼ球体。写真で雄花の左後方に見えるやや長い蕾はおそらく雌花だと思われる。 
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