ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

花びらの異変は全国的?

2006年04月14日 23時33分01秒 | Weblog
 2004年、2005年に引き続いて今春もソメイヨシノの花びらの異変調査が実施された。「花より団子」とサクラの木の下で一杯という方が多いのかもしれない。サクラの花びら調査だなんて何の意味があるのかと言われそうだが、実は自然が発する重要なメッセージが小さなサクラの花びらに現れる。
 サクラは全国のすべての樹に同じ遺伝子を持っている栄養生殖体、いわばクローンだ。つまり、環境の変化による遺伝的な変化を受けにくいのだ。
 そこに着目したのが「サクラ調査ネットワーク」(連絡先:たんぽぽ舎)で、各地に咲くソメイヨシノの樹の桜の花の異変を調べている。もともとは電離放射線(医療用または原子力発電、核実験などで、人為的につくられた放射線)が生物(とくに遺伝子発現)におよぼす影響に着目し、原子力発電所の環境に与える影響を考察しようと始められた調査だ。
 ソメイヨシノの正常な花は、花ビラが5枚で、ガクも5枚である。花ビラやガクが、多かったり少なかったりする花は、鳥や虫などの行為によるもの以外は、何らかの原因で遺伝子発現に異変がおき、異変花となった可能性が高い。異変花の発現率は、本来は1万の花に2~3花の割と考えられており、1本のソメイヨシノの樹に約1%以上の割で異変花が見つかった場合は、何らかの影響を受けていると推測される。
 人為的な影響には、高圧送電線の電磁波、携帯電話基地局の電磁波、何らかの化学物質、自動車やゴミ焼却施設などの排ガス、公園などでは農薬散布などもあるが、電離放射線の影響も疑われる。2005年の調査では、原子力発電所近傍や風下で、異変花の割合が多いソメイヨシノが見つかった。
 2006年の調査は、現在、関東より西、おもに太平洋岸の結果が集計されつつあるが、これまでの調査とくらべて異変の花の割合が高くなっており、2005年10月の気温異変の影響も疑われている。本年調査の集計状況などは本日4月14日夜に、東京の神田雑学大学http://www.kanda-zatsugaku.com/で、望月彰さんが報告を行った。
 ソメイヨシノの調査に参加した人たちは、異変をおこした花の多さ(だいたい1%以上くらい)に驚くという。ちなみに去年の川内原発近辺の調査では16~17%台の異変が確認された。いちき串木野市街地で4%、鹿児島市の甲突川河畔でも2%台だった。今年の結果はまだ聞いていないが、全国的な動向を聞く限りでは「よい期待」はできないであろう。
 調査票の提出締め切りは、北海道を除いて5月10日までだそうである。問合せは、たんぽぽ舎http://www.jcan.net/tanpoposya/hyoushi.htm。
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