2冊目となる恩田陸の作品。
「蜜蜂と遠雷」を読んだことから、どうしても読みたくなって。。
ふたりでの生活に終止符を打ち、あくる日には互いに違う道に進むことを決めた若い男女。すでに荷物を運び出し、雑魚寝するしかない何もない部屋で、ふたりだけの最後の夜が始まる。夕食には、コンビニで買ってきた弁当や惣菜、そして酒が並ぶのだが、思い出話に花が咲くわけでも、また、将来の夢を語るわけでもない。
実は、ふたりが思い描くのは、この最後の夜に相手がきちんと打ち明けてくれるかということ。いや、どうしても真実を語ってほしいと願っているのだ。
そう、殺人を侵したのは、相手だということ。そして、その殺されたのはふたりの父親だと言うことを。。
物語はふたりの独白が交互に繰り返されて進む。ちゃんと真実を語ってくれるのか、それにはどうすればよいのか、もし、相手が開き直ればどうすれば良いのか、互いの殺害を企てていたらどうなるのか…
サスペンスとしてクライマックスを迎え、だけどもほっこりとした気持ちで終わらせてくれるところはさすがだ。細かな伏線も納得させられる。
ただ、「蜜蜂と遠雷」でも感じたのだが、心情を語る表現、文体には感動する一方で、それが、物語の終盤に向けても同じように続くと、少しばかり冗長に感じてしまうところもあった。
「蜜蜂と遠雷」を読んだことから、どうしても読みたくなって。。
ふたりでの生活に終止符を打ち、あくる日には互いに違う道に進むことを決めた若い男女。すでに荷物を運び出し、雑魚寝するしかない何もない部屋で、ふたりだけの最後の夜が始まる。夕食には、コンビニで買ってきた弁当や惣菜、そして酒が並ぶのだが、思い出話に花が咲くわけでも、また、将来の夢を語るわけでもない。
実は、ふたりが思い描くのは、この最後の夜に相手がきちんと打ち明けてくれるかということ。いや、どうしても真実を語ってほしいと願っているのだ。
そう、殺人を侵したのは、相手だということ。そして、その殺されたのはふたりの父親だと言うことを。。
物語はふたりの独白が交互に繰り返されて進む。ちゃんと真実を語ってくれるのか、それにはどうすればよいのか、もし、相手が開き直ればどうすれば良いのか、互いの殺害を企てていたらどうなるのか…
サスペンスとしてクライマックスを迎え、だけどもほっこりとした気持ちで終わらせてくれるところはさすがだ。細かな伏線も納得させられる。
ただ、「蜜蜂と遠雷」でも感じたのだが、心情を語る表現、文体には感動する一方で、それが、物語の終盤に向けても同じように続くと、少しばかり冗長に感じてしまうところもあった。