鋭幸の庵

寺なし坊さん四苦八苦

「教誨師」と横山華山展

2018年10月17日 | 日記

大杉漣さんが主演・プロデュースした「教誨師」を見に有楽町スバル座へ。すごく色んな事を考えさせられる良い映画でした。

死刑囚に宗教の救いを説こうとしていた教誨師が、彼(女)らと真剣に向き合う中で共に迷い、自らの人生とも向き合っていきます。「生きているから生きるんです」「私、ここにいますよ」の台詞が胸に迫りました。

大杉さんは「来年もこんな映画を撮りましょう」と語っていたそうです。…嘆息。改めてご冥福をお祈りします。   

その足で東京ステーションギャラリーに、江戸後期の京都で活躍した「横山華山」の展覧会へ。私は名前も知りませんでしたが、昭和初期までは知られた絵師だったとか。

緻密なものから大胆なものまで、何でも題材に合わせて筆さばきを使い分ける巧みさにも驚きますが、神さまも庶民も動物も「かわいい」!

祭礼図はとにかくみんな楽しそうで、資料としても緻密。祇園祭の山鉾「鷹山」は現在、横山華山の絵をもとに江戸以来の復興を予定しているそうです。