Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

禅(ZEN)で旅する金澤と能登(3)〜西田幾多郎記念哲学館〜

2015-09-06 11:27:17 | マインドフルな日々
お醤油の街:大野から能登方面に向う里山海道で25分。
次の立ち寄り先は西田幾多郎記念哲学館です。



今回は、旅の1日目の午後2時間、2日目午前2時間「哲学講座」を受講しました。

私は、4月から年10回の哲学講座に通っています。



講座のかなりの割合で西洋哲学が占められています。
今年は、ハイデガー、カント、ニーチェなど。

そんなラインナップの中、この8月1日・2日が貴重な西田哲学。しかも要諦の「絶対無」について。
その2日間をこの旅の企画に組み込ませていただきました。

哲学館の皆さま、他県でイベントが重なる中、快くお迎えいただきましてうれしかったです。

さて講義は、

明治大学の美濃部仁先生がご担当されたのですが、これがまたわかりやすかった!

絶対無そのもにについてよりも「純粋経験」「場所」といった西田哲学の要諦について
言及された時間が長かったです。

参加者の中には、西田哲学の初学者もいたため、この哲学講座が退屈しないかと気にしていたのですが、
さすが、これまでの学びを共にしてきた諸姉諸兄です。
粘り強く、これまでの知識や経験と統合していらっしゃいました。

2日間で5時間半滞在しているのですが、
資料室での学習時間は長くても1時間半。

哲学講座が終わった後、登壇なさった先生との「哲学カフェ」に参加した方は、
ほとんど資料室の中を回れなかったとのこと。

このような事態は想定内だったんですが、
哲学館からは「もう一度、何度も来てください」と言われているような気がしました。
それだけ、関心のある人には豊かな滞在時間になると思うんです。

次回、同じく禅をテーマに旅を企画するなら、
西田幾多郎記念哲学館では、時間の使い方を工夫しないとな、と思っています。

それにしても、

禅に関心を持っている方にとって、鈴木大拙はある意味ヒーロー的存在のような感じであるのに対し、
この西田幾多郎という人物に関心を持っているという人には本当に出会わない。。。

私も、昨年の秋から学びは加速化したものの、それまでは何をした人なのかわかりませんでした。

私は、今はものすごくシンプルに西田先生によって、

禅は、西洋哲学と融合し、論理的な構造を持ったんだなぁ

と理解しています。

膨大な西洋哲学の研究が礎となっていることが解説本を読んでいるとわかります。

難解なイメージの西田哲学ですが、
この時代に、こんな斬新な研究にチャレンジした哲学のパイオニアが最初から
そんなにスッキリと読んでわかるものを書けるだろうかって思えば、
自分の中で根気強さが芽生えます。

私は、折角地元にUターンしてきたので、焦らずゆっくり理解を楽しんでいきたいと思います。

意図のある安藤忠雄さんの設計した建物・スペースで、生き方を考えてみる。

「哲学の動機は驚きではなくして、深い人生の悲哀でなければならない」

訪れるたび、健全なペシミストでありたい私を、肯定してくれる言葉です。

金沢にいらっしゃった方は、鈴木大拙館と一緒にあわせて回っていただけるととても有意義だな
と思った今回の旅でした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 禅(ZEN)で旅する金澤と能登(2)... | トップ | 禅(ZEN)で旅する金澤と能登(4)... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

マインドフルな日々」カテゴリの最新記事