環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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私の環境論14 環境問題は経済の「目的外の結果の蓄積」

2007-01-24 10:12:01 | 市民連続講座:環境問題

 
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21世紀に私たちが、「経済の適正規模」を模索しなければならないのは、20世紀型の「経済成長」の発想では、21世紀の経済が持続不可能であることを自然科学者が明らかにしたからです。

ですから、環境問題に対する最も重要な具体的な判断基準は、「社会全体のエネルギー消費量を削減するか、増加させるか」ということになります。
 
人間は21世紀も変わらず動物でありつづけるのですが、いうまでもなく、人間はさまざまな側面で、ほかの動物とは違っています。たとえば、「動物は本能的だが、人間には目的があること」があります。ということは、人間が行動すると、その目的が達成されようとされまいと、必ず「目的外の結果」が生じるということでもあります。
 
20世紀後半に顕在化した「環境問題」の大半は、企業による経済活動がつくりだした「目的外の結果」であり、経済活動が大きくなれば「目的外の結果」も比例的に、あるいはそれ以上に大きくなります。

ここまでの議論に即して、「経済と環境問題の基本的な関係」を、私なりに表現を変えてまとめてみると、次のようになります。

①環境問題とは、我々が豊かになるという目的を達成するために行った経済活動の結果生じた「目的外の結果」が蓄積したものである。

②環境問題とは、人間活動(経済活動=資源・エネルギーの利用)の拡大による「生態系の劣化」「人間の生存条件の劣化」「企業の生産条件の劣化」である。

③環境問題とは、人間活動(経済活動)が有史以来最大となり、その活動が「環境の許容限度」と「人間の許容限度」ギリギリのところまで達してしまった、あるいは一部でそれらの許容限度をすでに超えてしまったという問題である。

④環境問題とは、市場経済が求める「経済成長の必要性」と、「環境の許容限度」および「人間の許容限度」とのかかわりの問題である。

⑤経済活動の本質は、資源とエネルギーの利用であり、経済活動の拡大の結果必然的に生ずるのが環境問題である。


ですから、昨日の話のように「環境」と「経済」は切り離せないのです。もっとストレートに言えば、

そして、このことがご理解できれば、次の私の主張もご理解できるでしょう。

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