環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

「経済」 「社会」(福祉) 「環境」、不安の根っこは同じだ!

「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

判断基準を変えれば、別のシーンが見えてくる!

2007-10-10 21:46:10 | Weblog


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最近、スウェーデンに関する論文を執筆中という方からメールをいただきました。私はその論文が完成した暁には是非読んでみたいと返信を送りました。きっとその論文には私にとって、新しい発見があると思ったからです。
 
今年1月1日に始めた最初のブログで、私は「別の方が別の視点でスウェーデンと日本を分析すれば、私の著作とは別の姿を描くことも可能でしょう」と書きました。


私のこのブログは、私の「環境論」に基づく私の「判断基準」で書かれています。ですから、私は皆さんが、私の考え方を“批判的な立場”で検証し、「環境問題」対するご自身のお考えを創造してくださることを期待してます。

日本の社会にはたくさんの首をかしげたくなるおかしな情報があふれています。そんな中、環境分野では 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」 (武田邦彦著 洋泉社 2007年3月)という本が発行部数を重ね、ネット上では熱い議論が盛りあがっています。

私のブログでも「私の環境論」に基づいて、おかしな事例をかなり取り上げてきましたので、すでにお気づきの方もいらっしゃるでしょう。表題の「判断基準」について、4つのことを書いておきます。

①たとえば、世界180カ国を調査し、「スウェーデンが持続可能な社会ランキングの1位である」と判断したのは、私ではなく、国際自然保護連合(IUCN)が組織した専門家の集まりが彼らの新しく開発して「判断基準」を用いて集めたデータを分析し、結論づけたことです。 ですから、なぜスウェーデンが1位なのか、ほんとうにそうなのかという疑問を持たれた方は、彼らの「判断基準」を検証して、その妥当性を評価するのがよいと思います。

②環境先進国と言えば、 「一般にはドイツのほうがよく知られているはずなのに・・・・」と考える方も多いと思います。でも、そう思ったのはどこから得た情報によるのでしょうか。私もそうですが、皆さんが接する情報源の多くはマスメディアであったり、政府の報告書であったり、テレビであったり、ほとんどすべての情報は誰かが書いったり、口にしたものです。そして、それらの情報には「書いたり、喋ったりした人の判断基準」が含まれています。

最近でこそ、北欧の事情がマスメディアに取り上げられるようになりましたが、20世紀には、そして21世紀になった今でも日本が世界を見る目は欧米(英国、ドイツ、フランス、米国)です。日本の新聞社の多くはロンドンに駐在所を構えていますが、北欧取材はロンドンの駐在員が出向くことが多いようです。

私がこのブログでドイツについて触れたのは 「エコロジー的近代化論」 をとりあげたときです。なぜ日本でドイツが「環境先進国」として取り上げられたのかという私の推測を書きました。10月7日のブログ「ドイツの廃棄物政策を踏襲する日本」 をもう一度ご覧ください。
   
③21世紀に入って、様々な団体によって様々な国別ランキングが発表されるようになりました。これらの順位は「判断基準」が変わればランキングも変わります。
日本は「治療志向」の国ですので、ことが起こらなければルールをなかなか変えません。ことが起こってからの行動は“再発防止”が中心ですから、新しい問題に対応するには無理があるといえるでしょう。

ほとんどが相対的なものです。ご参考までに次のブログをご覧ください。そして、ご興味があれば、それぞれのランキングの出典まで遡って、作者の「判断基準」を検証してみてください。
   
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④現代に生きる私たちは、動物的機能の退化を自覚しつつありますが、「動物的次元」から逃れることはできません。20世紀後半になって表面化した環境問題は、人間の最も基本的である動物的な次元に直接かかわる大問題です。「人間は動物である」というもっとも基本的で誰もが否定できない事実をすっかり忘れて環境問題を議論している人が多いのではないでしょうか。  

たとえば、政策担当者、かれらを支える自然科学者、人文・社会科学者、企業家、エネルギー分野の専門家、環境分野の専門家、エコノミスト、ジャーナリスト、市民運動家などが、環境問題をめぐって小手先の議論をくりかえし、難しい議論をつづけています。環境問題を考えるときに注意するべき7つのキーポイント思い出して下さい。



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