環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

「経済」 「社会」(福祉) 「環境」、不安の根っこは同じだ!

「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

同じ情報を与えられても解釈は異なることがある

2007-10-11 23:36:24 | Weblog

 
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昨日のブログで、次のように書きました。

私のこのブログは、私の「環境論」に基づく私の「判断基準」で書かれています。ですから、私は皆さんが、私の考え方を“批判的な立場”で検証し、「環境問題」対するご自身のお考えを創造してくださることを期待してます。

日本の社会にはたくさんの首をかしげたくなる情報があふれています。そんな中、環境分野では「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(武田邦彦著 洋泉社 2007年3月)という本が発行部数を重ね、ネット上では熱い議論が盛りあがっています。

そして、先月、 「環境問題はなぜウソがまかり通るか 2」 (武田邦彦著 洋泉社 2007年9月)が発売されました。INTRODUCTIONには「環境政策を疑え」とあります。去る10月7日には東京の一橋大学で緊急シンポジウム「環境問題のうそはウソ?ホント?」が、著者の武田邦彦さん(中部大学教授)を招いて、学者、事業者、ジャーナリスト、市民、学生が徹底討論をしました。大変な盛況でした。 


そこで思い出したのが、 15年前の「環境保護運動はどこが間違っているのか?」 (槌田敦著 JICC出版局 1992年7月)でした。私は当時この本を精読しました。そして、15年後の今年6月、なぜかこの本は「宝島新書」として再登場しました。

著者の槌田敦さんは今年6月発行の宝島新書版の「まえがき」で次のように書いておられます。

X  X X X X
この「環境保護運動はどこが間違っているのか?」は1992年に発行された。増刷を重ねたうえ、1999年には文庫本(増補版)となった。両者合計して出版部数は10万部という。私の著書のなかでは最も多い部数である。そして、このたび編集部から新書版として再々発行したいという提案を受けた。

環境問題は新しい事実が加わり、どんどん変わっている。15年前の本は古くなって、歴史的文書としての価値しかないのではないかと最初は心配した。しかし、この本を読み返すうちに、この15年間で、環境保護運動の混乱はますます激しくなってはいるが、この本で指摘した多数の事項は、今もそのまま有効であることがわかった。著者冥利につきるというものである。

とは言うものの、15年前のエコロジー運動には、庶民の自発的参加というゆとりがあった。セッケンを作りましょうなど、楽しいサークル活動だった。今はそのような側面は少ない。環境保護運動は、世界の「賢人IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル」の号令により、ただひとつの目的「CO2削減」に向けて、各国政府主導でなされるようになったのである。

その目的達成のためには、原発を増設して放射能を増やしてもよい、石油枯渇後の大切なエネルギー資源である炭鉱を破壊してよい、トウモロコシを自動車燃料にして貧しい人々を困らせてもよい、といった具合である。現代はエコ・ファシズムの時代と言えるかもしれない。

そこで、このCO2問題など、いくつかの注を書き加えることにして、本体はそのままにしたいと編集部に答え、出版することが決まった。なお、注の書き加えにより分量が増えたので、文庫版の「増補 序」は削除することにした。

2007年5月
X X X X X

確かに、この15年間環境問題解決への行動と予算の投入は行われているにもかかわらず、日本の状況はますます悪化を続けていると私も思います。今日のところは環境問題の改善のために行動を起こす前に、次の2つの図を見てよく考えてくださいと提案しておきます。


皆さんと私は今この図を見ています。つまり、同じ情報を与えられているのですが、皆さんと私がこの図から同じ解釈をするかというとそうではないかもしれません。図のどこに注目したかによって、また、ぞれぞれの方の判断基準によって解釈が異なるはずです。たとえば、ワインの大好きな人と大嫌いな人では、グラスの中のワインの量を見て、もうこれしかないと感じるか、あるいはまだこんなにあるのかと感じるかもしれませんし、この手の状況から図の見えない部分を想像する人がいるかもしれません。

それぞれの方がどのようなことを考えようと、大切なことは次のようなことだと思います。




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1 コメント

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温暖化騒動の終焉 (スパイラルドラゴン)
2008-03-15 18:28:36
様々な社会問題の発生原因は、政治家が企業家のウソを見抜けないからです。
まあ、時には、政治家が企業家を騙す場合もありますが、基本的には企業家の方が優位な立場に立っています。
そして、地球温暖化騒動は、明らかにエネルギー利権を持った連中が政治を利用して「発生させた」社会問題です。
でも、地球温暖化騒動は、地球が寒冷化すればウソがばれる問題なので、それほど深刻な社会問題ではありません。だからこそ、ゴアなどが温暖化対策を急がせているのです。
でも、これからの地球は寒冷化サイクルに突入しますので、まあ欧米の連中にむしり取られる金額を、なるべく少なくする努力・交渉を行うのが、日本の政治家に求められている役割でしょう。
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