環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

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緑の福祉国家53 持続可能な農業・林業③ フード・チェーンすべてをカバーする研究

2007-05-23 08:47:29 | 市民連続講座:緑の福祉国家


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1986年春、国会は政府の「農業および野菜の新しい生産形態に関する研究プログラム」を承認しました。このプログラムでは、食品の原材料を提供する農業生産の改善に重点が置かれました。加えて、食品の原料となる農産物の生産から消費者に至る、フード・チェーンのすべてをカバーする研究も開始されました。食品生産の関係者にとっては、消費者に良質の食品を供給するために、それぞれの責任を分担することが要求されます。

農家は、人間、家畜および環境に危険性のある物質を生産に使用しないように注意を払わなければなりませんし、食品加工業者は食品の品質を保証するような生産活動を行なわなければなりません。

同時に、輸送会社や流通会社も、それぞれの責任を分担しなければなりません。公的な行政機関、研究者、消費者もこの計画に積極的に参加し、安全な食品を供給するために、それぞれの関係者がどのようなことに留意したらよいのかを示すことができれば、なおよいでしょう。

しかし、消費者から見れば、良質な原材料の確保と同時に、その後の食品製造工程も重要なことです。加工、流通、販売のそれぞれの部門でも、広範な研究開発が必要となります。これらをカバーするプログラムが、国会で承認されました。

政府がめざす、フード・チェーンのすべての部分に光を当てる政策の基礎が整備されたのです。この作業の出発点は当然のことですが、 「消費者の必要と要求」に基づくものでなければなりません。 国の行政機関はこれらの問題に関して、共同作業を開始しました。スウェーデン農業者連盟、スウェーデン労働者連盟、スウェーデン勤労者中央組織、生協/卸売業界などの民間団体も共同食品プログラムを策定しました。

プログラムの要点はスウェーデン国内で生産される食品の品質、食品生産について、これまで以上に良好な情報を提供することです。このように、労働組合、消費者団体、生産者団体が「スウェーデンの食品」という共通の課題のもとで情報改善作業に活発に参加していることは、非常に重要です。
 
80年代後半から90年代にかけて、農業の環境的側面に対する要求が消費者サイドから高まりました。この間に政府は、農業分野でつぎのような施策を実施してきました。


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