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都市は、生態学的に見れば、その周辺地域に全面的に依存し、拡大するもので、閉鎖された生態系としては成り立たないものである。都市を生態系の一部とみなせば、都市が自給自足できるものはほとんどないに等しい。
既存の大都市では、水、食糧、エネルギーの供給および交通機関から多くの環境問題が生じているので、都市への供給の流れがエコサイクルの一部として機能するものならば、環境問題の多くは解決されるであろう。環境問題の改善のためには、都市の規模を縮小し、環境に適した都市への供給システムと排出システムおよび循環システムを建設しなければならない。このことは大震災に強い都市の構築に通ずるものである。
この図は「東京の今(西新宿の高層ビル群 1995年)」と「昔(スモッグにけむる霞ヶ関周辺 1968年)」を対比したものです。「東京の今」では、都心から100km以上離れた富士山がかすかに移っています。出典は今となっては不明ですが、東京都の広報資料ではなかったかと想像しています。
この図は、別の表現をすれば、「公害時代の東京」と「環境問題に直面している現在の東京」を示しています。 公害の判断基準であれば、今の東京は「大変きれいだ!」ということになるかも知れません。しかし、この大変きれいに見える東京のほうが実は「環境負荷」は圧倒的に高く、「環境問題」はいっそう深刻なのです。
1月24日のブログでお話しましたように、「環境問題は、私たちが豊かになるという目的のために行ってきた経済活動の結果、必然的に生じた『目的外の結果』が蓄積し続けているものである。したがって、市場経済社会(特に日本)とって人類史上初めて直面する21世紀最大の問題である」という私の主張を理解していただけたでしょうか。
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