「パパの研究は ニンゲンの脳の中に その量子の世界の分かる器官があるというものなんだよ」
「ほんとう」
「数名の脳科学者が注目している 勇気のいる研究だね」
「ふつうの人間は 研究しようとしない」
「だから カイジューって言われるんだ」
「まあまあ ヒトの脳に micro tubule という器官があり それが量子コンピューターの働きをしているのかもしれない」
「もしそうなら 未来を予測したり 同時に二カ所に出現することの説明がつく」
「ﾏｲﾅｽ273度の希釈冷凍機の中で 量子を振動させると1秒間に60憶回になる これを0と1にすると どうなる ヒカル君」
「あっ コンピューターだ」
「そう量子コンピューターだ スーパーコンピューターが数十年間かかる計算を 数時間で計算してしまう」
「もう できているの」
「いやあ まだだろうね」
「はっきりしましょー」
「できていても 発表しないだろー」
「・・・」
「これは 神々の世界だ 次の時代の王者になれる」
「パパアって すごいカイジュウなんだね」
「あっ ママが好きになったのが分かった」
「ふふふ」
「パチパチ エリちゃんも分かりましたです」
「まあまあ くすぐったいね」