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炭水化物も要注意    

抗加齢医学会の研修講習会 その5 最終回

2010-10-28 23:39:37 | アンチエイジング・ミニ講座

関連記事 :抗加齢医学会の研修講習会 その1

       :抗加齢医学会の研修講習会 その2

       :抗加齢医学会の研修講習会 その3

       :抗加齢医学会の研修講習会 その4




開始から5時間経過した講習会は、

京都府立医科大学消化器内科・内藤裕二先生の

 「活性酸素でみえてきた抗加齢医学の新展開

という講義で、いよいよ最後です。



わが国の死亡率の変化を考慮すれば、

健康寿命延伸対策で必要なことは、

悪性新生物と動脈硬化性疾患の予防対策
であること。


癌と動脈硬化性疾患には

共通の基盤病態が存在する可能性がある
こと。


肥満・脂質異常・糖尿病が その基盤病態だということ。


以上を基本認識として、

生活習慣病・加齢の原因としての

活性酸素・フリーラジカルの関与
に話題は移ります。



京都府立医科大学の消化器内科というのは

診療科目の再編成でそういう名前になったわけで

そもそもは第1内科でして、

「活性酸素」で有名な近藤元治教授が主宰されておりました。



「フリーラジカル・・・スーパーオキシド・・・」

そんな単語を授業中に幾度も耳にした記憶があります。

もっとしっかり聴いておけばよかったのですが、

もはや四半世紀も前の話です。




そのあとを継いだのが

日本抗加齢医学会理事長でもある現・吉川敏一教授であり、

「活性酸素・フリーラジカル」はまさに教室のお家芸ですから

内藤先生がこの話題を講じるのはしごく当然の話なのでした。


 



この図で示されるように

さまざまな原因から体内にフリーラジカルが発生します。


そのフリーラジカル


      脂質に過酸化反応

      DNA・核酸に酸化的損傷

      タンパク質に凝集・変性・不活化


もたらし、生活習慣病・加齢を引き起こす というわけです。



この流れを断ち切るための方策、

すなわちアンチエイジング対策が7つ紹介されました。




1つ目は、外因性のフリーラジカルを避けるということ。


 




このなかでも最大・最強のフリーラジカル発生剤は

 タバコ だといいます。


 

 


内藤先生、語気を強めてこう言いました。


ここまでアンチエイジングの話を聞きに来て

 タバコを吸っているようでは、話にならないですよ!




「そうだ!そのとおり!」と 遅まきながらも

昨年末に止めた筆者も、心の中で呟いたのでした。




2つ目は、カロリー制限

例によって、有名なアカゲザルの写真が示されました。



 


 




3つ目は、適度な運動

エビデンスとして確実に関連があるのは、

身体活動(運動)が結腸癌のリスクを下げるということ。


 



4つ目は、鉄の制御

インスリン抵抗性に関連があるといい

何事も過ぎたるは及ばざるが如しで、

血清フェリチン、トランスフェリン高値は

3年後の糖尿病発症の予測因子である とのこと。


 




5つ目は、食事性ファイトケミカル

果物や野菜に含まれる栄養素以外の機能性成分を

積極的に食事で摂取しましょう ということです。


 




6つ目は、抗酸化物質

積極的な摂取が推奨されます。


 




7つ目は、遺伝的体質を知る ということ。


これは 敵を知り己を知らば百戦危うからず 4
    http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/d1964b0987cbaa0becd36843a31fdbd5

 に書いた、飢餓遺伝子に関わる話題です。


 



おまけに示されたのは、

解体新書(1774年)で有名な杉田玄白の「養生七不可

現代においてこそ、重要な警句ではないかと思います。


 






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