外科医 アンチエイジングに目覚める!?

目指そう サクセスフル・エイジング !

抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

第10回日本抗加齢医学会総会 行ってきました 日常食で健康長寿は可能か?

2010-06-11 21:28:28 | サクセスフル・エイジング
午前中にあった

日常食で健康長寿は可能か? シンポジウム4

のご報告です。



まず

食とアンチエイジング-長寿遺伝子を活性化する

(演者:門脇 孝 東京大学教授)


現代人の遺伝的体質は、

数万年前の狩猟・採取生活に適応して形成された

脂肪蓄積を効率化する倹約遺伝子=飢餓適応遺伝子である。

特にわれわれ日本人は欧米人よりも高頻度にその遺伝子がある。

脂肪蓄積型遺伝子であるPPARγP12型を持つ割合が

日本人では96%と、大多数に認められる。


なので、現代社会では普通に食べているとダメ!


小型脂肪細胞(善玉脂肪細胞)から分泌されるアディポネクチン。

これを増やすと、身体は酸化ストレスから防御される。

肥満はその反対で、脂肪細胞が大型化して炎症物質が放出される。


インスリンシグナルを抑制することも、細胞ストレス軽減に。


カロリー制限(CR)と運動は、

細胞内でアディポネクチンと同じ経路を活性化する。


ω-3多価不飽和脂肪酸摂取量は、アディポネクチン価と相関する。


アディポネクチン受容体を活性化する物質=オスモチン。

ポテト・トマト・ピーマン・唐辛子などに含まれる。


フルクトースには要注意!

フルクトースとは、清涼飲料水などのブドウ糖果糖液糖と表記される

果糖のことなのだが、

脂肪蓄積性であるため、その摂取にはよくよく注意せよ!

と、最後に付け加えられました。


次に、

高血圧・脳卒中にならない食生活
  -日本の疫学データからみた最適の栄養-


(演者:上島 弘嗣 滋賀医科大学名誉教授)


1950年代、東北地方での塩分摂取量は世界的にダントツであった。

それと平行して、東北では高血圧・脳卒中の罹患率が高かった。


これを予防する要点は以下のこと。

 1.減塩

 2.野菜・果物を充分に摂る(カリウム含有の多い食品を)

 3.植物性タンパク質を充分に摂る(穀類・野菜・豆類から)

 4.エネルギー摂取の適正化


減塩に関しては、

厚労省の国民栄養調査で低下しているというが、

実際は、まだまだ充分でない印象を持っているといわれる。


健康日本21では、1日10g以下というが、

6g以下に減塩することが、健康維持には必要だ。


減塩・禁煙・血糖値正常化・節酒・運動 これらが秘訣と。



最後は、

世界調査からみた健康長寿の食生活

  -アボリジニから学ぶ-


(演者:京都大学名誉教授 家森 幸男)


人類は、本質的に、何を食べればよいか?

倹約遺伝子の存在を、充分に理解せねばならない。

これは最初の門脇教授が言われたことと同じ。


現在、オーストラリア先住民であるアボリジニは

肥満・高血圧が日本人より20~30年も早く現れ、

平均寿命も30年も短命という状況にある。

その原因は、食生活の変化!


150年前までのアボリジニは、

多数のナッツと魚介類を食べる貝塚のある暮らしであった。

(縄文時代から一昔前の日本でも、同様であった。)



24時間蓄尿によるナトリウム・マグネシウム・タウリンなど

の解析より、以下のことが明らかに。


 1.タウリンは魚食の多さと比例すること

   タウリンは高血圧を抑制する

 
 2.マグネシウムの摂取も高血圧を抑制に働く

   生体内補酵素としても多くの反応で必要


両方を摂取することが肝要。

具体的には、

 魚介類からタウリンを

 大豆・野菜・海草からマグネシウムを。



ピンボケで恐縮ですが・・・・・

写真右は検診前のメタボ バリバリのアボリジニのおじさん

家森教授の指導による食事を1年続けた結果

写真左のようにナイスバディになった。

マァ!なんということでしょう!

というビフォー・アフター的証拠写真でした。










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