あてれん家の人々

酒好きとぉちゃん、とぼけたじじ&ばば、盗み喰い大魔王のワンたちを書き綴ったある一家の恥物語。

銅像

2008-02-06 | かぁちゃんの巻き
会社の同僚、Kさんが、先月で退職してしまった。

いつもあてれんの計算されたボケを心からウケてくれた貴重な存在だったのに・・。

(え・・?仕事のパートナーじゃなく?)


彼女の抜けた穴を残されたメンバー3人で補うことになる。

こんなご時世だから・・と欠員補充は考えていないウザビーだ。

「その代わり、給料UPするからさ。100円くらい。」だと・・・。

マジ殺してぇ・・




必然的に今月から仕事の密度が一変した。

今までみたいに、口も動き手も動くパターンはもうムリだった。

常に電話・電話・電話。

口は、夕べ見たTVの話を楽しくするためにあるはずなのに、

もう、電話の応対をするためだけに動いている。

んがぁ~。ストレス

一人いないだけで、こんなに違うものなのか・・・。

プリーズ・カム・バック Kさん だ。



今日は、すこーし余裕ができた。

ちょっと慣れたのかもしれないな。

(手を抜きすぎたのかもしれない)


そんな空気の事務所で・・

ウザビーに仕事を与えてやった。

荷作りに命をかける男なのだが、パーフェクトだった日は一度もない。

だから・・

今日は・・・


「社長!封筒貼りしてください!」

とシルバー人材センターの軽作業並みの仕事を頼んでみた。


「♪イーヨー」(フランチェン風)

軽くOKなプライドゼロ社長@ウザビー。


高給とりな社長の仕事が封筒貼りだなんて・・

ものっすごい高額な内職にちょっと絶望・・。

でも仕事を間違えられるよりは安全だわ。




封筒を一生懸命貼りながら、自分なりにアイディアを出すウザビー。


「これ、ノリで貼るより舐めた方がいいんじゃないの?」


「好きにやってください。」


だれも相手にしないところがすばらしい。


いつものことだが、

またウザビーのトークが始まった。


「オレ、どーせあと10年しか生きられないし~」

去年、ネットの占いで見た自分の寿命をまだ気にしている。

意外と気が小さい男なんだ。


「社長、あと9年ですよ。もう年明けたんですから。」

計算が違っているので親切に教えてあげた。

「ああ~そっかぁあと9年かぁ。誰もオレの銅像なんて建てる気ないっしょ?」

どんだけ自分に酔ってるんじゃ?


「いいっすよ、建ててあげますよ。その辺の雪でいいですか?黒いところ集めて。」

「げーなんで雪なのさ~

「めっちゃイイ男に作っておきますよ。髪の毛フサフサにして!」

「うんうん。頼むわ~。ところで、銅像っていくらくらいするんだべね?」

げっ・・・。コイツ本気かよ


「ピンキリですって。中身がからっぽのものから発泡スチロールまでいろいろですって。」


なぜに、その選択肢しかないのだ?


「それ、銅像じゃないべさ~!」

気が付くウザビー。さすが、本気なだけあるな。

「まぁ、どうじょ~ってとこですかね。」


オヤジにはオヤジギャグが一番だ。

こどもから老人まで、どんな相手とでも話が弾む天才話術師@あてれんだ。

とくにウザビーとの会話はなぜかいつも弾みすぎてしまうんだな・




明日は、Kさんの送別会だ。

もちろん、ウザビーにはナイショなのだ。


まったく、

仲がいいのか悪いのか、さっぱりわからない関係である。