Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

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人の理性の凶暴性

2016-04-25 21:41:14 | コラム

松本人志が堀江貴文氏を「心がない」と批判(日刊スポーツの記事より)

『大衆の反逆』などの著作などで知られるオルテガという思想家がいます。
彼が言うにはナチスは決して憎しみに我を忘れてユダヤ人を虐殺したわけではありません。
むしろ、彼らが極端に「理性的」だったからこそ大量虐殺できました。

確かに感情に任せてすることは、ある程度で気がすんでしまいます。
ところが、理性的にやることはそうはなりません。

例えば、将棋を指すのなら、理性で損得だけ考えて自分の駒をわざと捨てることできます。
しかし、それが自分の家族なら、感情的に簡単に見捨てることはできません。
つまりナチスはユダヤ人を毎日の仕事として冷静に殺していたので、大量に殺せたというのです。

理性的というと世間では冷静沈着で判断力のある、とてもいいイメージがあります。
ですが、実は理性的な人こそ、その合理的な思考の裏に凶暴さをはらんでいます。
ヤクザの世界で、金と暴力にまみれる一方で義理や道理を重んじるのと一緒です。

上記事で心がないと批判されている方も、一方で合理的な意見がメディアで受けているようです。
ところが合理的な一方で、その発言は攻撃的でいつも誰かと喧嘩してます。
でも、これもある意味では理性という同じものから出た表と裏といえるかもしれません。

もっとも、さらに合理的なら、長い目で見て反感を持たれることが損になると分かるのかもしれませんけど。

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