恩田陸さんの『ネバーランド』の感想です。
1月20日に書いたけど、ネタバレなのでここに隠しておきます。
これから読む予定の人は読まないでね。
ちょっと辛口感想だけど。。。
うん。。おもしろいんだけど、暗いな。
amazonのレビューに「爽やかな~」なんて感想を書いている人がいるけど、
全然内容は爽やかじゃない。
どろどろ、暗い、重い。
冬休みに学校の寮に残った4人の高校生、
告白ゲームをきっかけにそれぞれが引きずってきた過去を告白し始めるんだけど、
普通、そんなに都合良く、重い過去を4人とも背負っているのか?
あり得ないでしょ。
ま、年末に高校生が帰省しないんだから
事情があるだろうけどね。
お話の世界のことだから、それはしょうがないか。
なんだかおもしろかったんだけど、すっきりしない。
「え?」って言うところもあったし。
一番「?」だったのは、美国(よしくに)の「小2の時に父親の愛人に誘拐された」という過去の告白を聞いただけで、
光浩が「去年の夏、心臓発作で死んだ岩槻が待ち合わせしていたのはおまえか。」と言い当てたこと。
何でそんなこと分かるの?必然性がない。
分からない私がにぶい?
読解力がない?
それに、解決しないままの事が多過ぎ。
美国の父の愛人はどうなったの。あれで終わり?
(TVドラマでは高校に出てきたようだけど、その展開の方が良いな。)
統(おさむ)の父は母の自殺についてどう思ってたの?
統はアメリカ行っちゃって終わり?
寛司の父母は?寛司はどちらに付くの?
光浩。。。壮絶すぎ。あんな体験してこんな良い子に育つ?
内容は重いけど、4人とも良い子過ぎて、実在感がない。
はっきり言って、文章が展開が青臭い。甘いな。
(辛口でゴメンよ、でも、好きだよ。)
光の帝国もそうだったけど、続編がありそうな終わり方。
なんだか、この人のは1冊ですっきり終わるのはないんだろうか。
続編がありそうというのは、
「あぁ、おもしろい、もっともっと続きが読みたい。」と言うのではなくて、
「ちょっとぉ!この人はどうなったのよ。
こんなモヤモヤした終わらせ方しないで、はっきりさせてよ。
そういえば、あの人はどうなったのよ!」という感じ。
『六番目の小夜子』も買ったんだけど、
暗いのを2冊続けて読むの嫌だな。
違うの読んでからにしよ。
私は海外のSFやファンタジー小説を読む方が多い。
日本の作家のは、なんだか暗く感じてしまう。
本の表紙の色のイメージは日本のは灰色、モスグリーン、くすんだ青。
海外物はスカイブルーのイメージ。。
何でだろうな。
海外のは原語を日本語に翻訳しているから、
そこでワンクッション入るのかな。
いや、設定が日本と海外という違いだけでそう感じるのかも。
名前が、美国、寛司、光浩、統じゃなくて、
ジェイムス、デイビット、マイク、ジャン。
場所も、庭に薔薇が咲き乱れるイギリスの名門校の寮だと違った雰囲気かも。
恩田さん、後書きで「トーマの心臓」をねらったって書いてたけど、
「トーマの心臓」読んで無いから分からん。
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